「ボイトレって、歌が上手い人がやるものでしょ?」そう思って後回しにしている声優志望者は多いですが、実は逆です。
声優にとってのボイトレは、歌唱力を鍛えるものではなく、セリフを聞き取りやすく届け、感情を自在に演じ分けるための土台を作るトレーニングです。
ボイトレって、歌が上手い人がやるものだと思ってました…
実はそれ、勘違いされやすいの。声優にとってのボイトレは「声の演技の土台」を作るもの。歌唱力とは別物よ。
声優にボイトレは本当に必要?プロが出す結論



結論から言うと、声優を目指すならボイトレは必須です。セリフの練習だけを重ねても、声の土台ができていなければ演技力は伝わりません。
理由は3つあります。①滑舌よく通る声を作れる②怒り・驚き・涙などの感情を声だけで演じ分けられる③喉を守り長く現場に立てる。
この3つはどれも独学のセリフ暗記だけでは身につかず、体の使い方そのものを練習する必要があります。
オーディションの現場では、演技力以前に「声が聞き取りにくい」「滑舌が甘い」という理由だけで落とされることも少なくありません。
ボイトレは演技力を採点される前の、最低限の土台なのです。
逆に言えば、ボイトレは特別な才能がなくても誰でも積み上げられる領域です。
日本ナレーション演技研究所(日ナレ)のように全国12校舎を展開する養成所でも、入所時点で発声が完璧な生徒はほとんどいません。
入所後の基礎トレーニングで声を作り上げていくのが一般的なので、今できていないことを気にする必要はありません。
診断とか、正直面倒じゃないですか…?
3つ選ぶだけで30秒よ。今のあなたに何が必要か、この記事のどこを読めばいいかが一発で分かるから、先に済ませちゃいましょう。
自分に必要なボイトレはどれ?3つの質問でわかる簡易チェック
ボイトレと一口に言っても、必要な練習は今のあなたの状態によって変わります。まずは3つの質問に答えて、今日読むべきセクションを確認しましょう。
今のあなたに必要なボイトレは?
まずは基本の3ステップから。腹式呼吸・発声・滑舌の土台を1つずつ作っていきましょう。
基本はできているので、表現力を鍛える応用ボイトレ4選に進みましょう。
続かなかった原因は根性ではなく「やり方」。続けるための3つのコツを確認しましょう。
基本ボイトレ3ステップ



ここからは診断タイプ「基礎から始めたい人」向けの内容です。まずは体をほぐし、呼吸を整えるところから始めましょう。
腹式呼吸で「声の土台」を作る。まずは仰向けに寝転がり、お腹に手を当てて鼻から4秒吸い、口から8秒かけてゆっくり吐き切ります。
寝転がった姿勢だと自然に腹式呼吸になりやすいので、まずは体に感覚を覚えさせましょう。慣れたら立った状態でも同じ呼吸ができるか確認します。
ロングトーンと母音発声で「通る声」を鍛える。「あー」と一定の音程・音量を保ったまま10秒伸ばす練習です。息が不安定だと音が揺れます。
「あ・い・う・え・お」の母音を1つずつ大きく口を開けてはっきり発音する練習もあわせて行うと、滑舌の土台が同時に作れます。
滑舌トレーニングは「基礎だけ」でOK。早口言葉は「生麦生米生卵」のような定番を1日3回、まずはゆっくり正確に言える速さで練習します。
この段階では完璧な滑舌を目指さなくて大丈夫です。深掘りメニューは別記事に譲るので、まずはこの基礎だけ押さえれば十分です。
リップロールとか早口言葉って、一人でやってても正直恥ずかしいです…
最初はみんなそう感じるものよ。でも唇や舌の力を抜いておくと、本番でセリフを噛みにくくなるの。お風呂場でこっそりやるのがおすすめ。
応用ボイトレ4選



ここからは診断タイプ「表現力を鍛えたい人」向けの内容です。基本の発声ができるようになったら、次は感情表現につながる4つの練習に進みましょう。
リップロールで表情筋と唇の力を抜く。唇を閉じたまま息を吹き出し「ぶるるる」と震わせる練習です。10秒以上続けられるかが1つの目安です。
表情筋や唇が緊張していると音がすぐ途切れます。ほぐれるほど滑舌の可動域が広がり、早口のセリフでも噛みにくくなります。
音読でセリフの「間合い」を鍛える。ニュース記事や小説を声に出して読み、句読点の位置で適切に息継ぎをする練習です。
台本のセリフは書き言葉と違い、どこで間を取るかで感情の伝わり方が変わります。3パターンの間の取り方で読み比べると違いが体感できます。
「わっはっは」発声で腹から声を出す感覚をつかむ。大きく口を開けて笑うように発声すると、腹式呼吸と表情筋を同時に使う感覚がつかめます。
恥ずかしさが先に立つ練習ですが、感情を声に乗せる第一歩として効果が高い方法です。
好きな声優のモノマネで「演技の引き出し」を増やす。声質だけでなく、間の取り方・語尾の抜き方・感情の乗せ方まで観察して真似します。
自分にはなかった表現の選択肢が増えていきます。同じセリフを3人の声優の演技で聴き比べると違いに気づきやすくなります。
毎日たくさん練習した方が上達しますよね?
実はそこが落とし穴なの。声優の資本は喉。無理な練習で声を枯らしたら、オーディションにも出られなくなるわ。
ボイトレの効果を左右する土台づくり



練習法の紹介で終わる記事は多いですが、声優にとって一番の資本は「喉」です。無理な練習で声を壊しては、せっかくの練習が台無しになります。ここでは練習と同じくらい大切な「体調管理」の視点を紹介します。
肺活量トレーニング
ランニングや階段の上り下りなど、有酸素運動で肺活量を鍛えると、セリフの長いフレーズを息継ぎなしで言い切る力がつきます。
目安は週2〜3回、20分程度で十分です。激しい運動である必要はなく、続けられるペースで肺活量を底上げすることが、ロングトーンの安定にも直結します。
声優の資本は「喉」。体調管理の3原則
声優にとって喉は資本です。体調管理では、まず次の3つを徹底してください。
- 練習前後に必ず水分補給をする
- 喉に痛みを感じたら、無理に発声練習を続けない
- 大声を出しすぎた日は、休養日にする
特に見落とされがちなのが③です。「もっと練習したい」という気持ちが先走り、喉が疲れているサインを無視して声を出し続けてしまいがちです。
そのまま続けると、回復に何日もかかることがあります。
喉のケアを怠って本番当日に声が出ないという事態になれば、下手をすれば仕事がなくなります。
このようなことにならないために、常日頃から「体調管理」は徹底してください。乾燥する季節はマスクや加湿器で喉の湿度を保つことも忘れないようにしましょう。
独学とボイトレ教室、声優を目指すならどちらを選ぶべき?



結論から言うと、自宅練習だけで基礎が身についてきたと感じたら、一度プロに見てもらうのがおすすめです。
独学の限界は「自分のクセに自分では気づけない」ことです。呼吸の浅さや口の開け方の悪さは、録音を聞いても自分だけでは正確に判断しにくいものです。
第三者に聞いてもらって初めて分かる癖は少なくありません。
とはいえ、いきなり教室を探す必要はありません。まずはこの記事の基本ステップを2〜4週間続けてみて、伸び悩みを感じた段階で検討すれば十分です。
養成所を検討する場合、日本ナレーション演技研究所(日ナレ)のように応募資格が中学卒業程度・審査も実技と簡単な筆記のみという間口の広い選択肢もあります。
ボイトレ教室そのものの具体的な選び方(費用相場・体験レッスンで見るべきポイントなど)は、別記事で詳しく解説します。
実は私、ボイトレを3日で挫折したことがあって…
すごくよくある話よ。続けられるかどうかは根性じゃなくて「やり方」の問題。次でコツを紹介するわね。
ボイトレを継続するための3つのコツ



ここからは診断タイプ「継続に不安がある人」向けの内容です。練習法を知っていても、続かなければ意味がありません。
毎日3分「録音して聴く」習慣。練習の様子をスマホで録音し、翌日に聴き返すだけです。
1週間前の自分の声と比べると「できるようになった実感」が耳で分かり、モチベーションを保ちやすくなります。
一人でやらず「アウトプットの場」を作る。SNSに練習動画を投稿する、友人や家族に聞いてもらうなど誰かに見てもらう場を1つ作ります。
人に見られるという緊張感が、練習を「やらなければ」に変えてくれ、継続率が大きく変わります。
伸び悩みは「フォームの見直し」のサイン。変化を感じなくなったら、それはサボりではなくフォーム(姿勢・呼吸の深さ)を見直すタイミングです。
基本ステップに一度戻り、動画で自分の姿勢をチェックしてみましょう。
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まとめ|自分に合うボイトレを、今日の5分から
声優にとってのボイトレは、歌の上手さではなく「聞き取りやすい声」と「感情を演じ分ける力」の土台づくりです。
一流の声優陣だって、最初はできませんでした。できないからと言って落ち込む必要はありません。
診断で見つけた自分のタイプから、今日は5分だけでも試してみてください。完璧な1回よりも、続けられる5分の積み重ねの方が、確実に声を変えていきます。
「声優は一日にして成らず」










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