オーディションでセリフの課題が出るって聞いて、正直かなり緊張してます…。
大丈夫、セリフの課題は誰もが通る道。本番で通用する練習法を一緒に見ていこう。
声優養成所の入所オーディションでは、多くの養成所がセリフの課題を出します。演技未経験の人ほど「どう練習すればいいのか分からない」と不安になりやすいテーマです。
この記事では、セリフ課題の傾向から、本番でセリフを忘れた・飛ばした時の具体的な対処法まで、他の記事ではあまり触れられていない本番対応も含めて解説します。
読み進める前に、まずは自分がどこでつまずいているのかを診断で確認してみましょう。
声優養成所のオーディションで
出されるセリフ課題とは



セリフ課題の出され方
入所オーディションの課題内容は、声優養成所の募集要項ページに掲載されていることがほとんどです。
ホームページに掲載されていない場合でも、オーディション当日に原稿を渡されてその場でセリフを言うケースがあります。
声優は声で演技をする職業なので、セリフの良し悪しよりも、キャラクターを表現しようとする姿勢が見られています。
課題は長いセリフであることはまずなく、短いセリフの中でキャラクターの性格やバックグラウンドを表現する形が一般的です。
朗読課題との違い
養成所によっては、セリフではなく朗読を課題にすることもあります。朗読とセリフはよく似ていますが、決定的な違いが1つあります。
セリフはキャラクターがしゃべる言葉だけですが、朗読には情景やキャラクターの動きを説明する「地の文」が含まれます。
◆セリフの場合
「おはよう!今日もいい天気だね。」
◆朗読の場合
「おはよう!今日もいい天気だね。」とニコニコしながら男の子は言いました。
地の文には読み手の感情を表すキーワードが含まれていることが多く、そのキーワードのままの気持ちで読み上げるのが基本です。
見られているポイント自体はセリフの課題とほぼ同じで、喜怒哀楽を表現できているか、表現しようとしているかが評価されます。
ここまで課題の傾向を見てきましたが、実際に何から練習すればいいかは人によって違います。まずは自分のタイプを確認してみましょう。
【診断】セリフ練習で
つまずいているタイプチェック
Q1/3
あなたが今つまずいているのはどのタイプ?
3つの質問に答えると、今の悩みに合う練習パートへ記事内リンクで案内します。
Q1. セリフ練習で一番近い悩みは?
Q2. 練習中によく感じることは?
Q3. オーディション本番、一番怖いのは?
選択すると次の質問へ進みます。結果ボタンはこの記事内の該当パートへ移動します。
オーディション本番でセリフを
忘れた・飛ばしたときの対処法



本番中にセリフが飛んでしまうことは、誰にでも起こり得ます。大切なのは、飛んだ後にどう立て直すかです。
セリフが飛んだ瞬間、無理に思い出そうと固まらないこと。数秒の間なら、審査員は演技の「間」として受け取ってくれます。
深呼吸をひとつして、キャラクターの気持ちに意識を戻します。言葉より先に感情を取り戻すと、次の言葉が出やすくなります。
思い出せる部分から自分の言葉で続きを演じます。台本通りでなくても、キャラクターの気持ちが伝われば評価されます。
一瞬止まってしまったときにやるべきこと
止まってしまった瞬間に一番やってはいけないのは、「すみません」と演技を止めて謝ってしまうことです。
審査員が見ているのはセリフの暗記力ではなく、キャラクターとして立ち続けられるかどうかです。止まった数秒もキャラクターの表情のまま待つことができれば、大きな減点にはなりません。
アドリブでつなぐ勇気を持つ
台本通りに言えなくても、キャラクターの気持ちに沿った自分の言葉でつなげば、演技として成立します。
普段の練習から「セリフを一言一句覚える」だけでなく「このキャラクターは今何を考えているか」を意識しておくと、本番でアドリブが出しやすくなります。
審査員が見ているのは
「上手さ」より何か



演技が下手だと思われたら、それだけで落ちちゃうんですか…?
ううん、初心者向けの養成所は上手さより「表現しようとする姿勢」を見てるよ。
声優養成所、特に初心者向けの育成型養成所では、演技の技量の高さそのものは求められていません。
見られているのは、そのキャラクターをしっかりと表現しようとしているかどうかです。喜怒哀楽という基本的な感情を出せているか、あるいは出そうとしているかが評価の軸になります。
日本ナレーション演技研究所(日ナレ)のように、全国12校舎を展開しながら応募資格は中学卒業程度・費用無料という間口の広い養成所もあります。
こうした養成所は、未経験者を前提とした審査基準になっていることがほとんどです。
喜怒哀楽を素直に出す
感情表現の作り方



感情の正体を言葉で説明できるようにする
セリフを言うときの表情は、そのセリフの感情に合わせて変化させると演じやすくなります。まずは自分がどんな感情を表現しているのかを、言葉で説明できるようにしましょう。
「嬉しい」だけでなく「照れくさいけど嬉しい」のように、感情を一段階具体的に言語化すると、表情や声のトーンに反映しやすくなります。
一つのセリフを複数の感情で読み分ける練習
練習には「おはよう。」のような短いセリフがおすすめです。いいことがあった朝の「おはよう」なら、ニコニコした表情でルンルンした気持ちを込めます。
同じセリフでも、悲しい出来事があった朝なら「おはよう・・・」と、今にも泣き出しそうな表情で表現できればOKです。
「腹立たしい出来事があった朝」「寝坊した朝」など、シチュエーションを変えて同じセリフを読み分ける練習を重ねると、喜怒哀楽の基本的な表現が自然にできるようになります。
セリフ練習の具体的な4ステップ



オーディションの課題は当日渡されることも多いため、普段から感情を込めてセリフを練習しておくことが大切です。次の4ステップで進めましょう。
短いセリフで感情の乗せ方を掴む。「おはよう。」のような一言を、複数の感情で読み分ける練習から始めます。
戯曲・台本から生きたセリフを拾う。2人以上のやり取りがある戯曲を選び、自分と同性のキャラクターのセリフを練習します。
他の人のセリフを聴いて解釈の引き出しを増やす。相手のセリフを聴いている間も、キャラクターの気持ちを保ち続けます。
セリフの前後の気持ちのつながりを最後まで切らさない。台本のセリフは変えず、語尾ひとつにもキャラクターの人格が表れていることを意識します。
セリフの前後にある「気持ち」を読み取る例
気持ちは、その前に起こった出来事から湧き上がってくるものです。セリフのヒントは、必ずその前のやり取りにあります。
声優は、表情を視聴者に見られるわけではありませんが、他の人のセリフを聴いているときでも、そのキャラクターの気持ちを継続していなければなりません。
気持ちが途切れてしまうと、その前のセリフと辻褄が合わなくなってしまいます。他のセリフの横に、自分が演じているキャラクターの気持ちを書いていく方法がおすすめです。



A
何なのよ!ここどこなのよ!もうっ、せっかくみんなで楽しく過ごそうと思って来たのに!
B
(Bの気持ち:Aさん、すぐ怒るんだもの・・・。ちょっとうっとおしいなあ。)
そうだね、私もそのつもりで来たんだよ…。みんなもそう思ってるんだよ。
この例文では、旅行に行ったけど道に迷ってしまったという設定が考えられます。AとBのセリフに挟まれたカッコ書きの部分が「気持ち」です。
この気持ちを意識しながらセリフを演じる練習をしましょう。
本番直前の緊張との付き合い方



本番前、手が震えるくらい緊張しちゃうんですけど…。
緊張してない人はいないよ。落ち着かせる準備の仕方を覚えておこう。
緊張で声が震えたり、頭が真っ白になったりするのは、誰にでも起こる自然な反応です。緊張そのものをなくそうとするより、付き合い方を知っておく方が現実的です。
本番直前は、肩や首の力を軽く抜き、ゆっくりと深呼吸を3回ほど繰り返すだけでも、体の緊張はやわらぎます。
「失敗しないように」ではなく「このキャラクターを表現する」ことだけに意識を向けると、緊張の矛先が結果ではなく演技そのものに向き、本来の実力が出しやすくなります。
よくある質問
(オーディションのセリフ練習)
オーディション前に不安になりやすいポイントを、短く整理しました。
Q1セリフを完璧に覚えていないと落ちますか?
完璧な暗記だけで合否が決まるわけではありません。大切なのは、止まった時に演技を投げ出さず、キャラクターの気持ちに戻れるかです。
Q2本番でセリフが飛んだらどうすればいいですか?
まず数秒止まって深呼吸し、キャラクターの感情に意識を戻します。すぐに謝って演技を切るより、思い出せる部分から自然につなぐ方が評価されやすいです。
Q3棒読みになりやすい場合は何から練習すればいいですか?
最初から上手に読もうとせず、まずはセリフの前後にある気持ちを言葉で説明できるようにしましょう。感情が分かると、声の強弱や間も作りやすくなります。
Q4緊張で声が震えるのは悪いことですか?
緊張自体は自然な反応です。なくそうとするより、本番前に台本を確認する手順や深呼吸の流れを決めておくと、落ち着いて実力を出しやすくなります。
Q5セリフ練習は何回くらいすればいいですか?
回数だけを増やすより、同じセリフを違う感情パターンで読んでみることが大切です。1つのセリフを3〜4パターンで読めると、本番でも表現の幅が出やすくなります。
Q6練習相手がいない場合はどうすればいいですか?
自分のセリフを録音して聴き返すだけでも練習になります。相手役が必要な場合は、声色やテンポを変えて自分で両方演じてみる方法もあります。
まとめ
声優養成所のオーディションで出されるセリフ課題は、上手さより表現しようとする姿勢が見られています。
短いセリフから始めて、戯曲や台本で生きたセリフに触れ、他人のセリフを聴きながら気持ちの流れを掴む。この積み重ねが、本番での安定した演技につながります。
本番でセリフを忘れても、慌てずキャラクターの気持ちに戻ることができれば、大きな失点にはなりません。継続して練習すれば、感覚は必ず掴めます。
まずは今日紹介した4ステップのうち、1つだけ試してみてください。









