アナウンサー
専門脳科学・心理学を使ったあがり症の克服
アナウンサーになりたいけれど、専門学校に行くべきか、大学に進んでから養成所に通うべきか。調べるほど、専門学校・養成所・アナウンススクールの違いが分からなくなる人は多いはずです。面接やカメラの前で声が震える人ほど、学校選びで遠回りは避けたいところです。
この記事では、受けたい局の募集要項にある「応募資格」から逆算して、行く学校の種類を決める方法をまとめました。専門学校と養成所・スクール・大学の違い、学校を選ぶ5つの基準、専門学校から目指す道も紹介します。
あわせて、カメラテストや面接の本番だけ声が震える人の準備もまとめました。監修は、NHKで32年間アナウンサーを務めた元NHKエグゼクティブアナウンサーの吉松欣史です。学費や応募資格は、2026年10月19日に各校・各局の公式サイトで確かめたものです。
アナウンサーの専門学校・養成所を選ぶ前に、受けたい局の「応募資格」を見る

学校を比べる前に、まず受けたい局の採用ページを開き、募集要項の「応募資格」の欄を読んでください。そこに書かれた学歴の条件によって、専門学校で足りるのか、4年制大学が必要なのかが決まるからです。

局によって、応募できる学歴が違う
札幌テレビ放送(STV)の2027新卒採用のアナウンサー職は、応募資格を「4年制大学または大学院修士課程を卒業・修了、または卒業・修了見込みの方」としています。入社時に26歳以下という年齢の条件もあります。
※出典:札幌テレビ放送「2027新卒採用『アナウンサー職』募集要項」

一方で沖縄テレビの27年度新卒募集のアナウンサーは、四年制大学・短期大学・高等専門学校・専門学校の卒業見込みの人まで応募できます。同じアナウンサーの募集でも、専門学校から受けられる局と受けられない局があるわけです。
※出典:沖縄テレビ「採用情報」(27年度新卒募集 アナウンサー)

専門学校か大学かは、局から逆算する
キー局やNHKなど、受けたい局がはっきりしているなら、その局の最新の募集要項を確かめてから進路を決めるのが確実です。応募資格は年度ごとに変わることがあるので、去年の情報や人づての話だけで決めないようにしましょう。
受けたい局がまだ決まっていない人は、4年制大学を選んでおくと、応募できる局の数を狭めずに済みます。そのうえで在学中に養成所やスクールに通う、という進み方もできます。それぞれの違いは次の章の表で比べます。
「通っていない」ことへの不安

2024年2月の質問者は、時間とお金の余裕がなくスクールに通えず、「通っていないという事実に不安に押しつぶされそうになっています」と書いています。元採用担当と名乗る回答者は、短期講座は行かないよりは行ったほうが少しは可能性が高くなると答えていました。
同じ回答には、ローカル局であっても採用の倍率は「100倍はくだらない」とも書かれています。通うかどうかで悩む前に、受けたい局と応募資格を決めておくと、限られた時間とお金をどこに使うかを選びやすくなります。
アナウンサーの専門学校と養成所・アナウンススクール・大学の違い

アナウンサーを目指す学び場は、大きく分けて専門学校、養成所・アナウンススクール、大学の3つです。通う期間も費用も大きく違うので、まずは下の表で全体の形をつかんでください。費用はそれぞれ公式サイトで確かめた1校の例です。
| 種類 | 通う期間 | 費用の例 | 主に学ぶこと |
|---|---|---|---|
| 専門学校(2年制) | 2年・昼間 | 東京アナウンス学院 2年で2,736,610円 | 発声・ナレーション・MC・声の演技など幅広く |
| 養成所・スクール | 約3か月から | テレビ朝日アスク 基礎科10回で107,250円 | ニュース読み・カメラテスト・面接の対策 |
| 大学(4年制) | 4年 | 大学と学部によって違う | 学部の勉強(アナウンスは研究会やスクールで) |
※出典:東放学園「学費」・テレビ朝日アスク「基礎科」(2026年10月に確認・税込)
専門学校は2年間で声の仕事を学ぶ
専門学校は高校を卒業してから2年間、平日の昼に通う学校です。アナウンスだけでなく、ナレーションやラジオ、イベントの司会、声の演技まで、声を使う仕事を広く学びます。東京アナウンス学院なら、学費は2年で約274万円です。

養成所とスクールはほぼ同じもの
「養成所」「アナウンススクール」「養成講座」は呼び方が違うだけで、どれも数か月単位で通う民間の学び場を指すことがほとんどです。テレビ朝日アスクの基礎科なら全10回・約3か月で、大学に通いながら通えます。
テレビ朝日アスクのアナウンサーコースのように、大学生・大学院生と第2新卒だけを受け付けるスクールもあります。スクールは、大学で学びながら就職試験に備える人が多く通う場所だと考えると分かりやすいでしょう。

大学の学部は何でもよいことが多い
大学に進む場合、学部はアナウンスに関係なくてもかまわないことが多いです。沖縄テレビの募集も、対象を「全学部全学科」としています。有利な大学や学部があるのかを詳しく知りたい人は、アナウンサーになるために有利な大学・学部にまとめています。
アナウンサーの専門学校・養成所5つの選び方

違いが分かったら、次は学校を選ぶ基準です。専門学校でも養成所でも、パンフレットの印象だけで選ぶと後から迷います。1つ目の応募資格で学校の種類が決まり、残りの4つで同じ種類の学校を比べます。
- ① 応募資格受けたい局に、その学校から応募できるか
- ② カメラ実習撮って見返す授業が何回あるか
- ③ 講師放送の経験と、教えた経験があるか
- ④ 合格実績直近1〜2年の人数を聞いて答えがあるか
- ⑤ 学費と期間総額と1回あたりの費用
②と④は、吉松が監修したスクールの選び方の記事でも、見極めの材料として挙げているものです。説明会では「直近1〜2年で、実際に放送局に採用された人数は?」と聞き、具体的な数字で答えてくれるかを見てください。
※出典:アナウンサースクールに通う前に知っておきたいこと(吉松欣史監修)

体験授業で教え方の相性を確かめる
同じ記事は、教える技術と、それを初心者に分かりやすく伝える技術は別物だとも伝えています。有名な講師がいるかより、自分の癖を具体的に直してもらえるかが大切です。体験授業や見学があれば、申し込む前に一度受けてみましょう。
費用は高いほど質が良いとは限りません。1回あたりの指導時間、一人ひとりへの直しがあるか、カメラ実習の回数で割ってみると、費用に対して何が得られるかが見えてきます。2年間の専門学校なら、総額で比べることも忘れないでください。
アナウンサーを目指せる専門学校:
アナウンス専門学校と養成学校の中身

スタディサプリ進路で「アナウンサーを目指せる専門学校」を探すと、2026年10月19日の時点で8校が表示されました。そのうち7校の学科名に「声優」という言葉が入っています。アナウンスだけを学ぶ学科は、実はとても少ないのが現実です。
※出典:スタディサプリ進路「アナウンサーを目指せる専門学校一覧」(2026年10月19日に確認)

東京アナウンス学院の学科と学費

名前にアナウンスが入る専門学校東京アナウンス学院も、アナウンス科を2027年4月にパフォーミングアーツ科へ名前を変えます。2年制で、1年次の科目にはアナウンス表現基礎や発声発音、アナウンサー・リポーター、ラジオパーソナリティーなどが並びます。
2年次には取材・インタビュー実習やメディアアナウンス研究などがあり、声の演技やイベントの司会の授業も続きます。学科のページは卒業生の進路として、ナレーターやフリーアナウンサー、リポーターを挙げています。
※出典:専門学校東京アナウンス学院「パフォーミングアーツ科」「カリキュラム・授業」

2年制の学費は、1年次が入学金20万円を含めて1,456,610円、2年次が1,280,000円で、2年で2,736,610円です。入学後の費用は別にかかります。学校の評判や認可については、東京アナウンス学院(アナ学)の評判で詳しく紹介しています。
※出典:学校法人東放学園「学費」(2026年10月19日に確認)

東京・大阪・地方のアナウンサー専門学校
一覧に出てくる東京の学校は、東京アナウンス学院のほか東京工学院専門学校と東京アミューズメントメディア専門学校で、大阪は大阪アミューズメントメディア専門学校と大阪アニメーションカレッジ専門学校です。大阪の2校の学科名は、どちらも声優学科でした。
地方では、宇都宮アート&スポーツ専門学校に2年制の声優・アナウンス科があります。定員は35人で、声優タレントや俳優・タレントなど5つのコースに分かれ、2027年度の納入金は入学金を含めて95万円と紹介されています。
※出典:スタディサプリ進路「宇都宮アート&スポーツ専門学校 声優・アナウンス科」

学科名より授業と進路を見る
声優の学科でも、ナレーションや朗読の授業がある学校はあります。たとえば愛媛の河原外語観光・製菓専門学校の声優タレント科の授業は、ナレーション・朗読実習の紹介で取り上げました。学科名だけで決めず、時間割と進路の実例を確かめましょう。
アナウンサー養成所・養成講座:
放送局系と独立系のアナウンススクール

アナウンサー養成所やアナウンススクールには、テレビ局がつくった放送局系と、元アナウンサーなどが開く独立系があります。どちらも数か月単位のコースが中心で、ニュース原稿の読み方やカメラテスト、面接への備えを練習します。
放送局系のアナウンススクール
放送局系では、テレビ朝日アスク、日テレ学院、フジテレビのアナトレなどが知られています。学費や合格実績、学生キャスターの条件は、テレビ朝日アスクの学費と合格実績で公式の数字をまとめました。

ほかにも、日テレ学院アナウンサー・スキルアップクラスやフジテレビ『アナトレ』の内定実績、北海道のUHBアナウンススクールのように、地方局が開いている講座もあります。受けたい局の近くにあるか確かめてください。

独立系とオンラインの養成講座
独立系のスクールには、大阪のセイ アカデミーやサン放送アカデミーなどがあります。サン放送アカデミーのように、オンラインの話し方教室を開いている所もあります。
スクールの3つのタイプの違い、費用の相場、合格実績の数字の読み方は、吉松が監修したアナウンサースクールに通う前に知っておきたいことで詳しく比べています。スクールに絞ると決めた人は、そちらから読むと迷いません。
専門学校出身のアナウンサーはいる?高卒・専門卒からの道

専門学校を出てアナウンサーとして働く道が無いわけではありません。1章で見たとおり、沖縄テレビのように専門学校の卒業見込みでも応募できる局があります。応募資格を満たす局を探すことが、専門学校から目指す人の最初の仕事です。
ナレーター・リポーター・ラジオの仕事
局のアナウンサー職のほかにも、声を届ける仕事はあります。東京アナウンス学院の学科のページは、卒業生の進路としてナレーターやフリーアナウンサー、リポーターを挙げ、ナレーターの事務所などの所属先も紹介しています。
※出典:専門学校東京アナウンス学院「パフォーミングアーツ科」(主な所属先)

地方局を受けるなら「なぜこの地域か」を言えるように

2023年7月の質問への回答は、スクールに通わなくても採用される人がいる一方で、何年も通ったのにどこにも採用されない人の方がはるかに多いと書いています。学校に通うこと自体より、そこで何を積み上げたかが問われるということです。
同じ回答は、地方局のアナを目指すなら「なぜこの地域でアナを目指すのか」が、東京から流れてきた受験者よりも明確である必要があると続けています。専門学校から地方局を受ける人ほど、その地域で働きたい理由を自分の言葉で話せるようにしておきましょう。
カメラテストや面接の本番だけ声が震える人が、学校を選ぶ前にできること

アナウンサーの試験では、カメラの前で話す場面が早い段階からあります。沖縄テレビの選考には三次試験にカメラテストと面接があり、STVは応募の時点で自己紹介動画の提出を求めています。練習では読めても、本番だけ声が震える人には大きな壁に見えるはずです。
※出典:札幌テレビ放送「2027新卒採用『アナウンサー職』募集要項」(応募の方法)
声の震えは、不向きの証拠ではない
元NHK
アナウンサー
ヨシ
実は、入社当初の私は、人前に立つと声が震え、頭が真っ白になっていました。
監修の吉松欣史も、NHKに入ったばかりの頃をこう振り返っています。ルーキー時代に祇園祭の生中継を任された時は、コメントを一字一句丸暗記して臨んだのに、始まった瞬間に全部飛んだそうです。
元NHK
アナウンサー
ヨシ
「自分はアナウンサーに向いていないんじゃないか」本気で、辞めようと思った夜があります。
それでも吉松はその後32年間、何万人が見ている生放送に立ち続け、サッカーW杯やオリンピックの実況も担当しました。声が震える経験は、アナウンサーに向いていない証拠ではありません。始まりがそうだった人が、32年の本番を務めています。

技術の練習と、緊張との付き合い方を分けて準備する
吉松が監修したスクールの選び方の記事は、スクールの授業は技術を教える場で、本番の緊張への向き合い方までは踏み込んで扱わない学校も少なくないと伝えています。専門学校でも養成所でも、この点は同じです。
現役のアナウンサーでも本番の前に緊張するのは珍しくなく、緊張がなくなったのではなく、緊張との付き合い方を知っているのが実情だと同じ記事は書いています。学校選びと並べて、本番で固まった時の立て直し方も準備しておきましょう。
※出典:アナウンサースクールに通う前に知っておきたいこと(吉松欣史監修)

体験授業で、カメラの前に一度立っておく
学校を決める前にできるのは、体験授業や見学でカメラの前に一度立ってみることです。自分が話す姿を撮っておけば、声が震えた所を後から見返して、どこで息が浅くなったかを確かめられます。初めての場所の空気に先に慣れておくのも助けになります。
吉松が指導で大切にしているのは、「どう見られるか」への意識を「何を届けるか」へ向け直すことと、安全な場で小さな成功体験を積み重ねることです。体験授業は、その最初の1回として使えます。
アナウンサーの専門学校・養成所でよくある誤解

誤解①:専門学校に行けば局アナになれる
専門学校を出ても、応募資格に4年制大学を求める局は受けられません。1章のSTVがその例です。専門学校に行くかどうかは、受けたい局の応募資格を見てから決めましょう。専門学校が意味ないのではなく、行き先によって向き不向きがあるということです。
誤解②:養成所に通わないと受からない
吉松が監修した記事は、スクールは必須ではなく、通わずに採用試験に合格しているアナウンサーもいると伝えています。そうした人は、大学の放送研究会などで、人前で話す経験と客観的な指摘を受ける機会を確保していたそうです。
※出典:アナウンサースクールに通う前に知っておきたいこと(吉松欣史監修)

誤解③:局のスクールに通えばコネになる
同じ記事は、採用の現場で応募者がどのスクール出身かということ自体が合否を左右することはなく、見られているのはその人自身の声と話し方、受け答えの力だと伝えています。局のスクールに通う良さは、現役のアナから学べる点にあります。
※出典:アナウンサースクールに通う前に知っておきたいこと(吉松欣史監修)

アナウンサーの仕事そのものや、採用試験の流れを知りたい人は、アナウンサーになるにはから読むと全体がつかめます。仕事の話し方を学びたい社会人の方は、話し方教室・コミュニケーション教室の選び方も参考にしてください。
アナウンサーの学校選びとは別に、会議や面接で人前に立つと声が震え、頭が真っ白になる方へ。新人の頃に声が震えて辞めようと思った夜もあった吉松欣史が、32年の生放送でたどり着いた話し方の考え方を伝える、無料のオンライン勉強会があります。
講師の吉松欣史は、NHKで32年間アナウンサーを務め、サッカーW杯とオリンピックの実況を担当した元NHKエグゼクティブアナウンサーです。勉強会は無料のオンライン形式で、60分・顔出し不要です。人前で話す時の緊張が悩みの中心の方に向けた内容です。
※通院中・治療中の方は、この記事の方法より主治医の方針を優先してください。
\ 人前で話す時の緊張が中心の方へ /
アナウンサーの専門学校・養成所のよくある質問
Q高卒でもアナウンサーになれますか?
Q専門学校と大学はどちらがいいですか?
Q養成所やスクールにはいつから通えばいいですか?
Q学費はどのくらいかかりますか?
Qオンラインで受けられる養成講座はありますか?
Q声優の学科でもアナウンスは学べますか?
※出典:沖縄テレビ「採用情報」(27年度新卒募集 アナウンサー・2026年10月に確認)
まとめ:
アナウンサーの専門学校・養成所は、受けたい局の応募資格から選ぶ

アナウンサーの専門学校か、大学と養成所の組み合わせかは、受けたい局の応募資格で決まります。専門学校は2年間で声の仕事を幅広く学ぶ場で、養成所やスクールは数か月単位で就職試験に備える場です。5つの基準で比べてから選んでください。
カメラテストや面接の本番だけ声が震える人も、それだけで向いていないわけではありません。体験授業で本番に近い場に一度立ち、技術の練習とは別に、緊張との付き合い方も準備しておくと、学んだことを試験で出しやすくなります。
会議や面接、プレゼンで人前に立つと声が震え、頭が真っ白になる社会人の方は、吉松欣史の無料オンライン勉強会(60分・顔出し不要)で、緊張と付き合いながら話すための考え方を知ってください。
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元NHKアナウンサー吉松欣史が漫画で解説あがり症の正体、無料の漫画で読めます発声の問題?あがり症?選ぶ前に違いを知る悩みの見分け方を無料で読めますLINEで無料漫画を読む

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