竣工式の流れと式次第|司会は号令と紹介の2つの言い方で、頭が真っ白・声が震える人も回せる

竣工式の朝、新築の木とガラスの建物の正面に紅白幕が張られている
この記事の監修
吉松欣史

元NHKエグゼクティブ
アナウンサー
吉松 欣史
経歴NHKで32年間。W杯・五輪の生放送実況
専門脳科学・心理学を使ったあがり症の克服

新しい社屋や工場の竣工式で、司会を任されることがあります。総務の担当や施工会社の担当として、来賓や神職の前でマイクを持つことになり、式の流れも何を言えばいいかも分からず、落ち着かない方は少なくありません。

竣工式の司会は、神事では短い「号令」、式典では人を呼ぶ「紹介」の2つの言い方だけで回せます。元NHKエグゼクティブアナウンサー・吉松欣史の監修で、式次第と台本、当日までの準備を紹介します。

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竣工式の司会は「号令」と「紹介」の2つの言い方で回せる:神事は神職、式典は司会が進める

晴れた朝、竣工したばかりの3階建ての白い倉庫の前の広場に、白いテントが1張りだけ立ち、まだ誰も座っていないパイプ椅子が整然と並んでいる遠景。人は写らない。幕や看板の文字は無い

神祭の記事は、竣工式の式次第を、修祓や祝詞奏上、玉串奉奠などの神事の部と、式辞や来賓祝辞、感謝状贈呈などの式典の部に分けています。司会の仕事は、この2つの部で中身が大きく変わります。

※出典:神祭「竣工式・落成式(落成披露パーティー)」

神事の部を進めるのは神職です。司会は儀式の名前を告げ、起立と着席を促すだけです。式典の部は司会が進め、次に話す人を役職と名前で呼び出します。司会が言うことは、この「号令」と「紹介」の2種類しかありません。

朝、竣工式の会場の白いテントの脇で、紺のスーツの30代の女性が、黒いワイヤレスマイクを手に持ち、音が入るか小さく確かめている胸元と手元。顔は写らない。文字は無い

神事の部と式典の部で、司会が言うこと

下の表は、神祭の式次第の分け方と、坪沼八幡神社が公開している司会進行要項をもとに、2つの部で誰が進め、司会が何を言うかをまとめたものです。神事の部では、司会の言葉はどれも1文で終わります。

部 進める人 司会が言うこと
神事の部 神職 儀式の名前と、起立・着席の号令
式典の部 司会 話す人の役職と名前、お願いすること

※出典:神祭・坪沼八幡神社「式次第および司会進行要項」をもとに作成

昼、神社の社務所の木の座卓で、作業服の上にジャケットを着た40代の男性が、印刷した式次第の紙を前に、白い封筒をそろえている手元。紙と封筒の文字は読めない。顔は写らない

号令と紹介の2つの言い方

坪沼八幡神社の司会進行要項では、司会の言葉は「只今より玉串奉奠を執り行います」「御起立願います」のような短い号令です。式典の部では、呼ぶ人の役職と名前、その人にお願いすることを言えば次へ進めます。

※出典:坪沼八幡神社「わかりやすい地鎮祭:式次第および司会進行要項」

  • 号令「ただいまより〇〇を執り行います」と起立・着席
  • 紹介役職と名前、それからお願いすること

言い方が2つに決まっていれば、式次第のどの行に来ても、どちらの形で言うかを選ぶだけです。一度台本を書けば、行事の名前と人の名前を入れ替えて、同じ形のまま最後まで回せます。

夕方、会社の小さな会議室で、ワイシャツ姿の30代の男性が、ホワイトボードの前に立ち、手元のノートに2つの四角を書いて線で分けている手元。ノートとボードの文字は読めない。顔は写らない

竣工式の司会は誰がするか

神祭の記事によると、竣工式だけの小さな式なら、依頼した神主に典儀という神事の進行役をお願いできる場合があります。玉串奉奠で名前を呼ぶ時やテープカットを合わせて行う時は、司会者を置くことをすすめています。

※出典:神祭「竣工式・落成式」(司会について)

大きな式では、式典会社がプロの司会者を手配することもあります。サキガケサービスの起工式の記事は、起工式の司会は施工業者側の担当者が務めることが多いとしています。社内の担当者が任されるのは珍しいことではありません。

※出典:サキガケサービス「起工式を滞りなく進めるには?」(2026年5月7日)

朝、建設会社の事務所の窓際の机で、作業服の50代の男性が、隣に座る若いスーツ姿の女性社員に、黒いバインダーを手渡している手元。書類の文字は読めない。顔は写らない

竣工式の流れと式次第:神事からテープカット・直会までの順番と時間の目安

朝、屋外の白いテントの受付の長机に、白い布がかけられ、その上に芳名帳と筆ペン、白い封筒の束が並んでいる。人は写らない。芳名帳と封筒の文字は読めない

株式会社ヤマグチの記事は、竣工式の流れを、開式の挨拶、神事による安全祈願、施主や関係者の挨拶、テープカットや除幕式、閉式の挨拶、懇親会の順で紹介しています。大きく見ると、前半が神事で後半が式典です。

※出典:株式会社ヤマグチ「竣工式まとめ」(2025年3月19日更新)

竣工式の式次第の見本

サキガケサービスの記事は、竣工式の式次第を10の項目に分け、それぞれの時間の目安を示しています。下の表は、その10項目に、1章の分け方で進める人を足したものです。司会の台本は、この表の順に書きます。

式次第 進める人 時間の目安
1.開式の辞 司会 1〜2分
2.修祓・降神の儀 神職 5〜10分
3.祝詞奏上 神職 5分
4.玉串奉奠 神職・司会 10〜15分
5.昇神の儀 神職 3分
6.施主挨拶・来賓祝辞 司会 10〜15分
7.テープカット・くす玉割り 司会 5〜10分
8.感謝状贈呈・祝電披露 司会 5〜10分
9.乾杯・万歳三唱 司会 3〜5分
10.閉式の辞 司会 1〜2分

※出典:サキガケサービス「竣工式の段取り完全ガイド」(2026年5月7日)の表をもとに、進める人を書き足して作成

昼、新しい工場の敷地の芝生の上で、紅白幕を張る作業をしている作業服の2人の後ろ姿。幕の一端を持ち上げ、支柱に結んでいる。顔は写らない。文字は無い

竣工式の時間の目安

かかる時間は、記事によって書き方が違います。神事だけなら、西尾レントオールは30分から1時間程度、サキガケサービスは20分前後としています。直会まで入れると、1時間半から2時間程度という記事が2つありました。

竣工式にかかる時間の目安

神事だけ(サキガケサービス)

20分前後

神事だけ(西尾レントオール)

30分〜1時間

直会まで(サキガケ・式典屋.com)

1時間半〜2時間

※幅のある目安は上限の時間を棒の長さにしています。

※出典:サキガケサービス「竣工式の式次第とは?」(2026年6月1日)・西尾レントオール「竣工式とは?」(2026年3月12日)・式典屋.com「竣工式・神事マニュアル」

昼、テントの下の長机の端に、銀色のストップウォッチと、クリップで留めた進行表の紙の束が置かれている手元。紙の文字は読めない。人の顔は写らない

式次第の書き方と、掲示か配布か

tap-bizの開所式の記事は、式次第の出し方を2つ挙げています。式場の壁に掲示するなら遠くから見える大きな文字で、受付で配るなら催しの内容や祝辞をいただく人の名前まで詳しく書く方法が向いているとしています。

※出典:tap-biz「開所式とは・式次第の役割と作り方」(2026年8月20日更新)

朝、会社の総務の机の上で、届いた段ボール箱を開け、白い紙の冊子の束を両手で取り出している手元。冊子の文字は読めない。顔は写らない

司会の手元には、配る式次第とは別に、セリフと時間まで書いた進行台本を置きます。サキガケサービスの記事も、進行役と登壇者に所要時間まで書いた進行台本を共有しておくと、当日の進行が安定するとしています。

※出典:サキガケサービス「竣工式の段取り完全ガイド」(進行台本)

竣工式の神事の流れと司会の号令:修祓から玉串奉奠・昇神まで

昼、白木の台の上に、紙垂をつけた緑の榊の玉串が数本、きれいに並べて置かれている近景。背景はやわらかくぼけた白い幕。人は写らない。神職や祭壇の全体は写らない。文字は無い

西尾レントオールの記事は、神式の竣工式の神事を、修祓、降神、祝詞奏上、清祓、玉串奉奠、神酒拝戴の順で紹介しています。儀式を行うのは神主で、司会はその合間に次の儀式の名前を告げます。

※出典:西尾レントオール「竣工式とは?なぜ行うのか、その目的や参列マナー」(2026年3月12日)

昼、建設会社の事務所の机で、作業服の40代の男性が、卓上カレンダーに指を当てながら、固定電話の受話器を耳に当てて話している手元と肩。カレンダーの文字は読めない。顔は写らない

神事の順番と、司会が言う号令

坪沼八幡神社の要項では、司会は「御起立願います」「御着席願います」で参列者を立たせ、座らせます。神職のお祓いや祝詞の間は、司会は話しません。下の例文は、要項の言い回しを竣工式に置き換えて書いたものです。

※出典:坪沼八幡神社「わかりやすい地鎮祭:司会進行」

朝、白いテントの中で、作業服の2人が白木の長い台を両端から持ち上げて運んでいる腰から下の姿。顔は写らない。文字は無い

神事の部の号令(書き手が作った見本)

「只今より、〇〇株式会社新社屋の竣工式を執り行います。皆さま、御起立願います。」

「修祓の儀を行います。皆さま、軽く頭をお下げください。」(お祓いの後)「御着席願います。」

「只今より、玉串奉奠を執り行います。お名前をお呼びいたしますので、順に御神前にお進みください。」

朝、神社の手水舎で、木の柄杓に水がたまり、石の水盤に朝の光が反射している近景。人は写らない。文字は無い

玉串奉奠で名前を呼ぶ順番

サキガケサービスの記事は、司会者の仕事として、式次第のアナウンスと玉串奉奠の順番の読み上げを挙げています。代表者が多い時は、司会者が読み上げる順番表を用意しておくと進行がスムーズになるとしています。

※出典:サキガケサービス「竣工式の式次第とは?」(司会進行)

同じ記事は、順番は施主代表、来賓代表、施工者代表、設計者代表が一般的だとしています。読み上げる名前と肩書きは、施主と神社と前もって決めておきます。玉串は、式典屋.comの記事のとおり予備も含めて用意します。

※出典:サキガケサービス・式典屋.com「竣工式・神事マニュアル」

昼、会社の会議室の机の上で、紺のスーツの40代の女性が、来賓の名前を書いた細長い紙に、鉛筆で小さく読み仮名を書き込んでいる手元。紙の文字は読めない。顔は写らない

神事の作法と言葉は、前の週に神職と読み合わせる

神事の儀式の名前や順番は、神社や地域で少しずつ違います。この記事の号令はあくまで見本なので、前の週に神職と台本を読み合わせ、儀式の名前、起立と着席の場面、司会が黙る場面を一緒に確かめておきます。

午後、神社の境内の石畳を、スーツ姿の30代の男性が、黒いバインダーを胸に抱えて社務所の方へ歩いていく後ろ姿。鳥居や額の文字は写らない

竣工式の司会の台本:開式の辞から閉式の辞までの例文

昼、新しいオフィスビルのロビーに置かれた木の司会台の上に、黒いバインダーが開かれ、横に細いグースネックのマイクが立っている。人は写らない。台本の文字は読めない

ここからは式典の部の台本です。どの行も1章の「紹介」の形で、呼ぶ人の役職と名前、お願いすることの順に言います。例文はどれも書き手が作った見本なので、社名と名前を入れ替えて使ってください。

晴れた昼、新しい社屋の屋上の庭から、下の広場に並んだ白いテントと、集まり始めた小さな人影を見下ろした俯瞰。人は小さく顔は判別できない。文字は無い

開式の辞の例文

景品パークの落成式の台本は、「大変お待たせいたしました」と声をかけ、参列へのお礼を言ってから、式を始めると告げる形です。銀座クルーズの記念式典の台本も、お礼の後に式の名前を言って始めています。

※出典:景品パーク「落成式の流れと司会進行トーク例」・銀座クルーズ「会社の創立記念式典の司会進行マニュアル」(2023年8月24日)

朝、来賓の控室の長いテーブルの上に、白い湯のみと木の茶托が等間隔に並べられ、窓からやわらかい光が差している近景。人は写らない。文字は無い

開式の辞・約30秒(書き手が作った見本)

「皆さま、大変お待たせいたしました。本日はお忙しい中、〇〇株式会社新社屋の竣工式にご参列いただき、誠にありがとうございます。

本日の司会を務めます、総務部の□□と申します。どうぞよろしくお願いいたします。それでは只今より、竣工式を執り行います。」

朝、新しい社屋の玄関前に敷かれた赤いじゅうたんの上を、スーツ姿の来賓数人が受付から会場のテントへ歩いていく後ろ姿の遠景。顔は小さく写る。文字は無い

施主挨拶・来賓祝辞・施工者を呼ぶ一言

挨拶を呼ぶ一言は、役職と名前、お願いすることの3つで足ります。サキガケサービスの記事は、司会者は登壇者の肩書きと名前を正確に読み上げるため、前もって読み仮名まで確かめておくよう書いています。

※出典:サキガケサービス「竣工式の段取り完全ガイド」(司会者)

昼、会議室の机の上に、何枚もの名刺を横一列に並べ、その横のメモ帳に鉛筆を当てている手元。名刺とメモの文字は読めない。顔は写らない

挨拶と祝辞を呼ぶ一言(書き手が作った見本)

「続きまして、施主を代表いたしまして、〇〇株式会社代表取締役社長、□□様よりご挨拶を申し上げます。□□様、よろしくお願いいたします。」

「ありがとうございました。続きまして、ご来賓の皆さまを代表いたしまして、△△商事株式会社代表取締役、◇◇様より祝辞を頂戴いたします。」

呼ばれた人が話す挨拶そのものは、立場ごとの例文を竣工式の挨拶の例文にまとめています。司会は、話し終えた人に「ありがとうございました」と一言返してから、次の人を呼びます。

昼、白いテントの下の来賓席を真後ろから見た構図で、胸に赤い花の記章をつけたスーツ姿の60代の男性が、椅子から立ち上がり前へ歩き出す後ろ姿。周りの人も後ろ姿だけで、顔は一切写らない。文字は無い

感謝状贈呈と祝電披露の一言

銀座クルーズの台本は、祝電の前に、出席できなかった方々からお祝いの言葉をいただいていると説明し、いくつか披露すると告げています。全部を読む時間がない時は、残りをお名前だけで紹介すると時間が読めます。

※出典:銀座クルーズ「会社の創立記念式典の司会進行マニュアル」(祝電披露)

朝、会社の受付で、届いたばかりの花柄の厚紙の電報の台紙を、女性社員が両手で受け取っている手元。台紙の文字は読めない。顔は写らない

感謝状贈呈と祝電披露(書き手が作った見本)

「続きまして、感謝状の贈呈に移ります。施主の〇〇株式会社より、施工の××建設株式会社様へ感謝状を贈呈いたします。××建設株式会社代表取締役、□□様、ご登壇をお願いいたします。」

「本日ご出席がかなわなかった方々より、お祝いの言葉を頂戴しております。ここで、いくつかご披露させていただきます。」

昼、会場の脇の長机の上に、黒い額縁に入った賞状と白い封筒の祝電の束が並べて置かれている近景。賞状と封筒の文字は読めない。人は写らない

閉式の辞の例文

坪沼八幡神社の要項は、最後を「以上をもちまして、工事の地鎮祭をめでたく終了致しました」と結んでいます。竣工式でも同じ形で、式の名前を言い、参列へのお礼を添えて、次の案内につなげます。

※出典:坪沼八幡神社「わかりやすい地鎮祭:司会進行」(閉式)

夕方、式場の出口の大きなガラス扉を、白い手袋をはめた係の手が押さえて開けている近景。外に夕方の光が見える。顔は写らない。文字は無い

閉式の辞・約30秒(書き手が作った見本)

「以上をもちまして、〇〇株式会社新社屋の竣工式を滞りなく納めさせていただきました。皆さま、ご参列誠にありがとうございました。

この後、隣の会議棟にて直会を予定しております。係の者がご案内いたしますので、そのままお待ちください。」

夕方、新しい倉庫の中のコンクリートの床で、作業服の運営スタッフ2人が、たたんだパイプ椅子を台車に積み重ねている後ろ姿。顔は写らない。文字は無い

竣工式のテープカットと直会の進行:並ぶ合図と、乾杯・中締めの呼び込み

晴れた昼、新しい倉庫の大きな灰色のシャッターの前に、紅白の大きなくす玉が吊るされ、下に垂れた紐の先を白い手袋の手がつかもうとしている手元。顔は写らない。垂れ幕の文字は無い

サキガケサービスの記事の当日の時刻表では、神事の後の20分を、テープカットと記念撮影の時間に当てています。担当は司会と来賓です。テープカットは並ぶ人が多いので、司会の合図で動きがそろうかどうかが決まります。

※出典:サキガケサービス「竣工式の式次第とは?」(当日のタイムテーブル)

昼、白い布をかけた盆の上に、金色の大きなハサミが5本、間をあけて並べて置かれている近景。人は写らない。文字は無い

テープカットに並ぶ人を呼ぶ合図と、切る瞬間の一言

テープカットでは、並ぶ人の名前を1人ずつ呼んで前に出てもらい、全員がそろってから合図をします。サキガケサービスの記事は、前日のリハーサルでテープカットの動線まで確かめておくよう書いています。

※出典:サキガケサービス「竣工式の段取り完全ガイド」(リハーサル)

昼、新しい建物の入口の前で、白い手袋をはめた2人の手が、2本の金色の支柱の間に紅白のテープをぴんと張って結んでいる手元。顔は写らない。文字は無い

テープカットの合図(書き手が作った見本)

「続きまして、テープカットを行います。お名前をお呼びいたしますので、テープの前にお進みください。〇〇株式会社代表取締役社長、□□様。△△商事株式会社代表取締役、◇◇様。」

「皆さま、ハサミをお持ちください。それでは、私の合図でお願いいたします。どうぞ。」(切った後)「皆さま、盛大な拍手をお願いいたします。」

昼、テープカットの後、紅白のテープの切れ端が白い手袋の手から垂れ下がり、足元の地面に紅白の端が落ちている近景。顔は写らない。文字は無い

記念撮影の間は、カメラマンが並び方を直すので、司会は「ただいま記念撮影を行っております。しばらくお待ちください」とだけ言って待ちます。沈黙を埋めようと話し続けなくてかまいません。

昼、新しい建物の前で、三脚に載せた一眼レフカメラの後ろから、並んだスーツ姿の人たちをぼかして見た構図。カメラの手前が主役で、人の顔は判別できない。文字は無い

直会・祝賀会の乾杯と中締めの呼び込み

景品パークの落成式の台本は、乾杯の前に「どうぞお手元のグラスをお持ちください」と声をかけています。司会は、乾杯の発声をお願いする人を役職と名前で呼び、全員のグラスがそろってからお願いします。

※出典:景品パーク「落成式の司会トーク例」(乾杯の発声)

乾杯の発声そのものは乾杯の挨拶の例文、宴の途中で手締めをする時は中締めの挨拶の例文、会の終わりの言い方は閉会の挨拶の例文にまとめています。司会は呼び込みの一言だけを担当します。

夕方、新しい社屋の多目的ホールに丸テーブルが並び、白いクロスの上にオードブルの大皿とグラスが置かれ、窓から夕日が差している。人は写らない。文字は無い

開所式・落成式・起工式の式次第と流れ:竣工式の台本で入れ替える所

午後、新しく開いた小さな事務所の入口のガラス扉の脇に、白とピンクの祝い花のスタンドが2つ並び、ガラスに青空が映っている。花の札の文字は写らない。人は写らない

開所式・落成式・起工式も、建物にかかわる式なので、式次第の骨組みは竣工式と同じです。入れ替えるのは、神事があるかどうかと、真ん中の行事だけです。台本の号令と紹介の形はそのまま使えます。

朝、開館前の新しい図書館の館内で、木の本棚がずらりと並び、大きな窓から光が差している。人は写らない。本の背表紙や案内の文字は読めない

開所式の式次第と司会

知恵袋の2017年8月の質問者は、施設の開所式の司会進行を頼まれ、大事な式なので粗相のないように進めたいと、台本の見本を探していました。回答は、式次第が分からなければ台本も答えられないというものでした。

※出典:Yahoo!知恵袋「施設の開所式の司会進行を依頼されました」(2017年8月)

台本の前に、まず式次第を決めるということです。事務所や施設の開所式では、神事を行わず、代表者の挨拶、来賓の祝辞、テープカット、乾杯で組む形も多くあります。その場合は、2章の表の2から5を外せば台本になります。

朝、新しい福祉施設の明るいエントランスで、木のベンチの横に、まだ包装のビニールがついた観葉植物の鉢が置かれている。人は写らない。案内表示の文字は無い

落成式の式次第と司会

景品パークの落成式の流れは、開会の辞、社長あいさつ、来賓祝辞、感謝状贈呈、謝辞、記念品贈呈、祝電披露、乾杯、祝宴、余興、手締め、閉会の辞の12項目です。神事が無く、祝宴と余興の時間が長いのが特徴です。

※出典:景品パーク「落成式の流れを確認」

落成式の司会は、式典の部の紹介の言い方が中心になります。祝宴に入ってからは、余興の案内や謝辞の呼び込みなど、紹介の一言の回数が増えます。台本は、4章の紹介の形をそのまま使えます。

夜、ホテルの宴会場の舞台袖で、黒いパンツスーツの30代の女性が、壁の時計の方を見上げながら、手元の台本のページをめくっている後ろ姿。顔は写らない。文字は無い

起工式の流れと式次第

株式会社ヤマグチの記事は、起工式の流れを、開式の挨拶、安全祈願、鍬入れ、閉式の挨拶、懇親会の順で紹介し、鍬入れを起工式のハイライトとしています。竣工式のテープカットの場所に、鍬入れが入る形です。

※出典:株式会社ヤマグチ「起工式まとめ」(2025年3月19日更新)

夕方、工事が始まる前の広い造成地の端に、黄色いショベルカーが1台停まり、遠くの山に夕日が沈んでいく遠景。人は写らない。車体の文字は無い

サキガケサービスの記事は、神式の起工式はおおむね30分から45分程度で終わり、鍬入れは約5分としています。家を建てる時の地鎮祭で施主が話す挨拶は、地鎮祭・上棟式の施主の挨拶にまとめています。

※出典:サキガケサービス「起工式を滞りなく進めるには?」(2026年5月7日)

曇りの朝、更地の真ん中に盛られた砂山に、新しい木の柄の鍬が1本立てかけられ、周りを青竹と細い縄が囲んでいる近景。人は写らない。文字は無い

竣工式の準備と席順:司会の段取りを2〜3か月前から前日まで

夜、会議室の机の上に広げた手書きの席次の図の上に、色の違う付箋が何枚も貼られ、横にボールペンが置かれている近景。図と付箋の文字は読めない。人は写らない

準備を始める時期と、司会が受け取るもの

サキガケサービスの記事は、参加者が50〜100名の式なら2〜3か月、300名を超える式や祝賀会を同じ日に行う式なら4〜5か月の準備期間を見込むとしています。招待状は1か月前に送り、返信の期限を書きます。

※出典:サキガケサービス「竣工式の段取り完全ガイド」(準備期間)

司会が受け取るものは、確定した式次第、来賓の名簿と肩書き、挨拶と祝辞をお願いした人の順番の3つです。名簿は出欠がそろった後に変わることも多いので、前日の夕方にもう一度、最新の名簿をもらいます。

昼、会社の受付カウンターの奥で、制服の女性社員が、届いた返信はがきの束を、輪ゴムで留めて箱に分けている手元。はがきの文字は読めない。顔は写らない

竣工式の席順・席次の決め方

サキガケサービスの記事は、向かって右に来賓席、左に施主と施工側の席を置くのが基本だとしています。司会の立つ位置は、両方の席と、神職のいる正面が見渡せる場所にすると、号令をかけやすくなります。

※出典:サキガケサービス「竣工式の式次第とは?」(席次)

来賓の席の並びは、玉串奉奠や挨拶でお呼びする順番とそろえておくと、呼ばれた人が迷わずに前に出られます。席次表と、司会が読み上げる順番表は、同じ名簿から作っておくと食い違いが起きません。

昼、新しい社屋の木の床の多目的ホールに並べた布張りの椅子の座面に、白い紙の席札が1枚ずつ置かれている列を斜めから見た近景。席札の文字は読めない。人は写らない

前日のリハーサルと、当日の受付

前日には、マイクのテストとテープカットの動線まで、運営の全員で通して確かめます。サキガケサービスの記事は、雨の日の屋内への切り替えや、話す人が欠席した時の代役まで、台本に書いておくとよいとしています。

※出典:サキガケサービス「竣工式の段取り完全ガイド」(リハーサルと想定シナリオ)

当日の受付は、式の始まる30分前に開くのが一般的だと、サキガケサービスの時刻表にあります。司会はこの30分の間に、神職と始まりの合図を決め、来賓の顔ぶれが名簿どおりかを受付で確かめておきます。

※出典:サキガケサービス「竣工式の式次第とは?」(受付)

朝、新しい社屋の吹き抜けのロビーで、音響係の作業服の男性が、黒いスピーカーのスタンドの高さを調節している手元。機材の文字は読めない。顔は写らない

来賓と神職の前で頭が真っ白・声が震える司会者へ:前日と当日の3つの準備

早朝、ビジネスホテルの窓際の小さな机の上で、開いた台本の紙と、湯気の立つ紙コップのコーヒーが並び、カーテン越しに朝の光が差している近景。台本の文字は読めない。人は写らない

竣工式の司会では、取引先の社長や役所の人、神職が一度に自分の声を聞いています。景品パークの記事も、司会を任されてプレッシャーを感じる人がいると書いています。緊張するのは、式の大切さを分かっているからです。

※出典:景品パーク「落成式の司会進行を務める上で意識したい3つのポイント」

朝、会社のエレベーターの中の鏡の前で、紺のスーツの男性がネクタイの結び目を指で整えている胸元と手元。顔は写らない。階数表示の文字は無い

台本は手に持って、読んでかまわない

式の司会は、台本を手に持って読み上げてかまいません。サキガケサービスの記事は、施主の挨拶について、原稿を前もって用意し、声に出して練習しておくと当日の緊張が和らぐとしています。司会の台本も同じです。

※出典:サキガケサービス「竣工式の段取り完全ガイド」(施主挨拶の原稿)

号令の文は短いので、前日に声に出して何度か読んでおけば、当日は紙を見ながらでも詰まらずに言えます。紹介の文は名前を間違えないことが一番なので、暗記しようとせず、必ず紙を見て読みます。

夜、自宅のリビングのテーブルで、紺のセーターの40代の男性が、印刷した台本を両手で持って読んでいる、肩から下だけの手元。頭と顔は画面の外で一切写らない。台本の文字は読めない

前日と当日の3つの準備

前日と当日にすることは、次の3つだけに絞ります。どれも数分でできることです。特に名前の読み方の確認は、読み間違いを防ぐだけでなく、自分の声の出だしを落ち着かせる助けにもなります。

  • 号令を声に出す神事の部の号令を前日に3回読む
  • 名前の読みを確かめる来賓の役職と名前に読み仮名をふる
  • 始まりの合図を決める当日、神職と開式のきっかけを決める

始まりの合図が決まっていれば、開式の一言を言う瞬間に迷いません。最初の一言が口から出れば、あとは式次第の順に号令と紹介を繰り返すだけです。途中で言葉に詰まっても、台本の次の行を読めば式は進みます。

早朝、竣工式の会場の近くの川沿いの遊歩道で、スーツ姿の30代の女性が一人で立ち止まり、両肩を下ろしてゆっくり息を吐いている後ろ姿。朝もやの中に光が差す。文字は無い

元NHKエグゼクティブアナウンサーが大切にしている「伝わる話し方」の考え方

吉松欣史は、NHKで32年間、プロ野球や高校野球、Jリーグの実況を担当し、FIFAワールドカップ2010やロンドンオリンピック2012の放送にも携わりました。2023年にNHKを退局し、今は話し方の研修を行っています。

※出典:吉松欣史 講師プロフィール(経歴・主な実績)

朝、人のいない放送スタジオの机の上に、古いアナウンス用のマイクと、閉じた原稿用紙の束が置かれ、窓から光が差している。人は写らない。原稿や機材の文字は読めない

その吉松も、入社当初は人前に立つと声が震え、頭が真っ白になっていました。ルーキー時代の祇園祭の生中継では、一字一句丸暗記したコメントが、始まった瞬間に全部飛んでしまったといいます。

※出典:吉松欣史 講師プロフィール(私自身のあがり症体験)

吉松が指導の柱の一つに置いているのが、意識の向け先を変えることです。来賓に「どう見られているか」を気にするほど、緊張は強くなります。竣工式の司会が届けるのは、次に何をすればよいかという案内です。

元NHK
アナウンサー
ヨシ

「どう見られるか」への意識を「何を届けるか」へ転換。認知的再評価でプレッシャーを力に変える。

※出典:吉松欣史 講師プロフィール(指導の3つの柱)

竣工式の司会でよくある誤解と、よくある質問

夕方、式典を終えた後の新しい社屋の前の広場で、紅白幕が外されて丸めて置かれ、空のテントの骨組みだけが夕焼けの中に立っている遠景。人は写らない。文字は無い

誤解①:神事の間も、司会がずっと話して進める

神事の部を進めるのは神職です。司会が言うのは、儀式の名前と起立・着席の号令だけです。神職の祝詞の間に司会が説明を足すと、かえって式の邪魔になります。黙って待つ時間も、司会の大事な仕事です。

誤解②:竣工式の司会は、プロに頼まないとできない

サキガケサービスの起工式の記事は、司会は施工業者側の担当者が務めることが多いとしています。神祭の記事は、小さな竣工式なら神主に神事の進行をお願いできる場合もあるとしています。社内の担当者で十分に回せます。

※出典:サキガケサービス「起工式を滞りなく進めるには?」・神祭「竣工式・落成式」

昼、新しい社屋の会議室で、作業服の50代の男性と紺のスーツの30代の女性が、机をはさんで台本の紙を見ながら笑顔で話している遠景。顔は小さく写る。紙の文字は読めない

誤解③:式次第は、どの式でも同じものを使える

骨組みは同じでも、神事の有無と真ん中の行事は式ごとに違います。起工式は鍬入れ、竣工式はテープカット、落成式は祝宴と余興が中心です。去年の別の式の式次第を使い回す時は、6章で入れ替える所を確かめます。

夕方、新しい社屋の前の車寄せから、黒い乗用車がゆっくり出ていくのを、スーツ姿の2人が頭を下げて見送っている後ろ姿の遠景。顔は写らない。ナンバープレートや看板の文字は無い

竣工式の司会だけでなく、会議の進行や朝礼、式典のスピーチなど、人前で話すたびに頭が真っ白になる方へ。入社当初は自分も声が震えていた吉松欣史が、32年の生放送でたどり着いた話し方の考え方をお伝えする無料のオンライン勉強会があります。

講師の吉松欣史は、NHKで32年間アナウンサーを務め、サッカーW杯とオリンピックの実況を担当した元NHKエグゼクティブアナウンサーです。勉強会は無料のオンライン形式で、60分・顔出し不要です。人前で話す時の緊張が悩みの中心の方に向けた内容です。

※出典:吉松欣史 講師プロフィール(経歴・主な実績)

※通院中・治療中の方は、この記事の方法より主治医の方針を優先してください。

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竣工式の司会で、よくある質問

Q竣工式は全体で何分くらいかかる?
神事だけなら20分前後から1時間程度、直会まで入れると1時間半から2時間程度が目安です。2章の横棒グラフで出典ごとの時間を比べています。
Q玉串奉奠の名前は誰が読み上げる?
司会が読み上げることが多く、代表者が多い時は順番表を用意します。順番は施主代表、来賓代表、施工者代表、設計者代表が一般的です。
Q開所式で神事をしない時の式次第は?
竣工式の式次第から神事の部(修祓から昇神まで)を外し、開式の辞、代表者の挨拶、来賓祝辞、テープカット、乾杯、閉式の辞で組みます。
Q台本を見ながら司会をしてもいい?
かまいません。式の司会は台本を手に持って読むものです。名前は暗記せず、必ず紙を見て読み、号令の短い文だけ前日に声に出しておきます。
Q司会の途中で言葉に詰まったら?
台本の次の行を読みます。号令と紹介の2つの形しかないので、次の行事の名前か、次に呼ぶ人の名前を言えば、式はそのまま進みます。

※出典:サキガケサービス・西尾レントオール・式典屋.com(よくある質問の出典)

竣工式の司会の前に頭が真っ白になったり、声が震えたりするのは、あなたが人前で話すのに向いていないからではありません。人前で話す時の緊張が中心の方は、吉松欣史の無料オンライン勉強会(60分・顔出し不要)で、緊張と付き合いながら話すための考え方を知ってください。

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※出典:吉松欣史 講師プロフィール(経歴・主な実績)

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