歓送迎会・歓迎会の司会進行の台本と例文|流れと進行表を、頭が真っ白・声が震える人も9場面で読める

春の夕方、れんが倉庫を改装したレストランの貸切で、マイクを持った司会の男性が台本を胸元に持ち、同僚たちに笑顔で話しかけている
この記事の監修
吉松欣史

元NHKエグゼクティブ
アナウンサー
吉松 欣史
経歴NHKで32年間。W杯・五輪の生放送実況
専門脳科学・心理学を使ったあがり症の克服

春の人事異動のあと、送る人と迎える人が同じ席にいる歓送迎会の司会を任された。誰をどの順番で呼べばいいのか分からず、マイクを持った瞬間に頭が真っ白になりそうで、声が震えるのが今から心配だという方は少なくありません。

歓送迎会の司会進行は、前半は迎える人、後半は送る人に出番を分けると迷わずに進められます。元NHKエグゼクティブアナウンサー・吉松欣史の監修で、流れと進行表、9場面の台本、歓迎会だけの台本を紹介します。

📍 この記事でわかること(3分で読了)
  • 前半は迎える人・後半は送る人の2部構成
  • 歓送迎会の流れと2時間の進行表・式次第
  • そのまま読める9場面の台本と歓迎会の台本
  • 頭が真っ白・声が震える司会の準備
TOC

歓送迎会の司会進行は「前半は迎える人・後半は送る人」に出番を分けると迷わない

春の夕方、ガラス張りのテラスがあるカフェレストランの貸切で、30代の女性司会者がマイクを持ち、片手で前方を示して新しく来た20代の男性を紹介し、テーブルの社員たちが彼の方を向いている

歓送迎会の司会が迷いやすいのは、主役が2組いるからです。異動や退職で職場を去る人と、新しく来た人の両方を紹介し、挨拶をお願いし、花束も渡します。順番を決めないまま始めると、呼ぶ人が行ったり来たりしてしまいます。

そこで、会を前半と後半に分けます。前半は迎える人の出番、後半は送る人の出番と決めておけば、司会は前から順に呼ぶだけで済みます。2つの出番の間には、場面を切り替える「橋渡しの一言」を1つだけ置きます。

昼、カフェの窓ぎわの席で、30代の女性会社員がノートのページの真ん中に線を1本引いて左右に分け、ペンを口元に当てて考えている。ノートの文字は読めない

迎える人は前半、送る人は後半に置く理由

迎える人を乾杯の後すぐに紹介すると、参加者は早い時間に顔と名前を覚えられます。そのあとの歓談で「どちらから来たんですか」と話しかけてもらえるので、来たばかりの人が一人で席に座ったままになることがありません。

春の昼、会社の中庭の桜の木の下にあるベンチで、新しく来た20代の女性社員が、隣に座った40代の男性社員から話しかけられ、少し緊張がほどけた顔で笑っている

送る人を後半に置くのは、花束の贈呈と本人の挨拶が、そのまま会の締めにつながるからです。送る人の言葉を聞いた直後に締めの挨拶へ進めば、会場の気持ちが一つになったところで、気持ちよくお開きにできます。

真ん中に置く「橋渡しの一言」の3つの部品

前半から後半へ移る時に、司会が何も言わずに次の人を呼ぶと、会場は話の切り替わりに気づきません。橋渡しの一言は、次の3つの部品でできています。15秒ほどで言い終わる長さなので、台本に1行で書いておけます。

  • 迎える人へのお礼「△△さん、ありがとうございました」
  • 送る人の名前と次の出番「ここからは〇〇さんを送る時間です」
  • 会場へのお願い「前の方へお顔を向けてください」
昼、駅の連絡通路で、スーツ姿の40代の男性が、通路の分かれ道に立って手で右の方向を示し、後ろに続く同僚たちを案内している。案内表示の文字は写らない

送る人と迎える人、どちらを先にする?

主役の出番の順番は、上位の記事でも分かれています。時刻つきの台本を載せた個人ブログは、着任者の挨拶を18時35分、離任者の挨拶を19時に置いていて、迎える人が先です。一方、知恵袋の相談では、転任者の挨拶が先の会もありました。

※出典:石森陽楓さんのブログ「歓送迎会の司会進行の台本です!例文や細かなアドバイスもあります」(2016年2月)

※出典:Yahoo!知恵袋「歓送迎会での司会の喋りを教えてください」(2011年5月)

夕方、会社のロッカールームで、20代の男性幹事が40代の女性の先輩からスマートフォンで去年の会の写真を見せてもらい、うなずいている。画面は見えない角度

決まりはないので、迷ったら去年の進行表に合わせましょう。この記事では迎える人を先にしますが、送る人が遠方へ移るなどで早く帰る時は、送る人の出番を前半に回します。その時も、橋渡しの一言の向きを入れ替えるだけで使えます。

歓送迎会の流れと進行表:2時間のタイムスケジュール・式次第

昼、会社のフリーアドレスのオフィスで、30代の男性幹事がホワイトボードに何も書かれていないマグネットを横一列に並べ、20代の女性幹事と時間の割り振りを相談している。ボードに文字は無い

歓送迎会の流れは、開会、乾杯、歓談、主役の挨拶、締め、閉会という大きな順番で、どの記事もほぼ同じです。この記事の進行表は、その流れの中で迎える人の出番を前半に、送る人の出番を後半に置いた形にしています。

2時間の進行表(タイムスケジュール)

時刻 場面 話す人 長さ
18:30 ①開会宣言 司会 15秒
18:31 ②開会の挨拶 一番上の立場の人 1〜2分
18:34 ③乾杯 上司・先輩 30秒
18:35 ④歓談・ご厚志の披露 司会 15秒
18:50 ⑤迎える人の紹介と挨拶 迎える人 1人1分
19:05 歓談 全員 40分
19:45 ⑥橋渡しの一言 司会 15秒
19:46 ⑦送る人への言葉・花束 代表の人 3分
19:55 ⑧送る人の挨拶 送る人 1人1〜2分
20:15 ⑨締め・閉会宣言 二番目の立場の人・司会 1分

表はこの記事の書き手が作った見本です。時刻つきの台本を載せたブログでは、18時開会、18時35分に着任者の挨拶、19時に離任者の挨拶、20時30分に締めの挨拶、20時45分に閉会という流れで、主役の挨拶を歓談の間に入れています。

※出典:石森陽楓さんのブログ「歓送迎会の司会進行の台本です!例文や細かなアドバイスもあります」(2016年2月)

昼、会社の小さなキッチンスペースで、20代の男性幹事が冷蔵庫の横の壁にかかったアナログ時計を見上げながら、手元の紙コップを置いて指で時間を数えている。時計の数字は読めない

主役の挨拶を歓談の途中に入れるのは、全員がそろって少し落ち着いた頃に話してもらうためです。知恵袋の回答でも、乾杯の後、酔いが回る前に転任者の挨拶を入れるよう勧めていました。迎える人の出番を早めにするのは、同じ考え方です。

※出典:Yahoo!知恵袋「歓送迎会での司会の喋りを教えてください」(2011年5月)

昼、会社の近くの花屋の店先で、20代の女性幹事が店員と一緒に、送る人に渡す花束の色を選んでいる。値札や看板の文字は写らない

式次第の書き方:会場に貼る・手元に置く見本

式次第は、会の順番を短い言葉で並べた紙です。全員に配らなくても、司会と幹事、挨拶を頼んだ人の手元に1枚ずつあれば十分です。次に呼ばれる人が自分の出番を分かっているだけで、呼んでから立つまでの間が短くなります。

夕方、街の小さな印刷店のカウンターで、30代の女性幹事が刷り上がった白い紙の束を受け取り、店員と一緒に枚数を数えている。紙の文字は読めない

式次第の見本(名前と役職を入れ替えて使う)

一、開会の辞(司会)
一、開会の挨拶(〇〇部長)
一、乾杯(〇〇課長)
一、歓談
一、新任の方のご紹介とご挨拶(△△さん)
一、歓談
一、送る言葉と記念品の贈呈(〇〇さん)
一、離任の方のご挨拶(〇〇さん)
一、締めの挨拶(〇〇次長)
一、閉会の辞(司会)

場面ごとの長さの目安

歓送迎会の場面ごとの長さ(Cultiveのタイムスケジュール)

開会の挨拶

5分

会社・上司からの挨拶

10分

乾杯の音頭

5分

食事と歓談

30分

新メンバー・退職者の挨拶

20分

余興・プレゼント

20分

閉会の挨拶と中締め

10分

Cultive(カルティブ)のコラム「歓送迎会の司会進行の流れとは?」のタイムスケジュールの分数を、そのまま棒にしています

Cultive(カルティブ)のコラムでは、食事と歓談に30分、新メンバーと退職者の挨拶に20分、余興とプレゼントに20分をとっています。主役の挨拶とプレゼントで合わせて40分になり、主役の出番が会の中心であることが分かります。

※出典:Cultive「歓送迎会の司会進行の流れとは?初心者向けのタイムライン&台本付き完全ガイド」(2025年9月)

司会自身が話す一言は、どの場面も15秒ほどで足ります。長いのは挨拶をする人の時間で、司会の役目はその人を呼んで、終わったらお礼を言うことです。誰に何分お願いするかは、挨拶を頼む時に先に伝えておきましょう。

夕方、会社の喫茶コーナーのカウンターで、30代の男性幹事が50代の女性部長にコーヒーを手渡しながら、指を1本立てて挨拶の長さを伝えている

乾杯と締めを誰に頼むか、主役の挨拶の中身はどうするかは、歓送迎会の挨拶の記事で例文と一緒にまとめています。乾杯や締めを頼まれた人に、この記事と一緒に渡すと準備が早く進みます。

そのまま読める歓送迎会の司会進行の台本:開会宣言から閉会まで9場面の例文

夜、ジャズの流れる落ち着いたダイニングバーの貸切で、30代の男性司会者が小さなスタンドマイクの前に立ち、手元の紙を見ずに顔を上げて会場に語りかけている。紙の文字は読めない

ここからは、進行表の①から⑨の順に、司会がそのまま読める台本を紹介します。台本はこの記事の書き手が作った見本です。〇〇は送る人、△△は迎える人の名前に入れ替えてください。どの場面も、司会の一言は15秒ほどです。

夕方、ドイツ料理店の木のテーブルの端で、開宴前に20代の女性司会者が台本の紙を順番にそろえている。ほかの席はまだ空いている。紙の文字は読めない

①開会宣言と司会の名乗り

約15秒・開会宣言

「皆さん、お疲れさまです。お時間になりましたので、ただいまより〇〇さんの送別会と、△△さんの歓迎会をあわせた歓送迎会を始めます。本日の司会を務めます、総務課の〇〇です。どうぞよろしくお願いいたします。」

開会宣言では、会の名前の中に送る人と迎える人の名前を両方入れます。最初の一言で2組の主役がはっきりすると、会場の人も今日は誰のための会なのかが分かり、そのあと司会が呼ぶ順番も自然に受け止めてくれます。

夕方、カフェレストランの入口の外で、20代の女性司会者がドアの取っ手に手をかける前に立ち止まり、胸に手を当てて小さく息を吸っている。店名の文字は写らない

②開会の挨拶と③乾杯の人を呼ぶ一言

約20秒・開会の挨拶と乾杯の呼び込み

「はじめに、〇〇部長からご挨拶をいただきます。〇〇部長、よろしくお願いいたします。」

(挨拶のあと)「〇〇部長、ありがとうございました。続きまして、乾杯の音頭を〇〇課長にお願いいたします。皆さま、お手元のグラスをお持ちください。」

夜、メキシコ料理店の貸切のテーブルで、社員たちがグラスを手に立ち上がり、前に出てきた40代の女性課長の方を向いている

乾杯の人を呼ぶ前に「グラスをお持ちください」と言うのは、司会の大事な仕事です。乾杯の人が前に出てくる間に全員がグラスを持てるので、乾杯の声がそろいます。挨拶を頼む相手は、一番上の立場の人と、三番手の人がよく選ばれます。

※出典:パーティーハンター「歓送迎会の司会進行マナー!当日の流れ・挨拶の順番からそのまま使える台本例文まで解説」(2026年3月)

夜、ネパール料理店のテーブル席で、会社の同僚たちが銅のカップや大皿のカレーを前に、立ち上がった50代の男性の方を向いてグラスを手に取っている

④歓談とご厚志・寸志の披露

約20秒・歓談の案内とご厚志の披露

「〇〇課長、ありがとうございました。ここからしばらくご歓談ください。」

「なお本日は、〇〇部長よりご厚志を、〇〇課長より御樽を頂戴しております。皆さま、拍手でお礼をお願いいたします。」

上司からお金やお酒の差し入れをもらった時は、乾杯のすぐ後に披露します。知恵袋の回答では、お金は「ご厚志」、お酒は「御樽」と言い、金額や量は言わず、役職が上の人から先に名前を出すとよい、と紹介されていました。

※出典:Yahoo!知恵袋「この度歓送迎会にて司会をやることになりました」(2014年7月)

昼、会社の応接室で、20代の男性社員が両手で紙袋を受け取りながら、ソファの前に立つ60代の男性役員に深く頭を下げている。紙袋に文字は無い

⑤迎える人の紹介と挨拶への振り方

約30秒・迎える人の紹介

「皆さま、お食事中ですが、少しだけ前の方へお顔を向けてください。今月から私たちの課に来てくださった△△さんをご紹介します。△△さんは〇〇支店で5年間、営業を担当されていました。△△さん、ひと言お願いいたします。」

(挨拶のあと)「△△さん、ありがとうございました。皆さん、どうぞ△△さんに話しかけてください。」

夜、ハワイアンレストランの貸切で、新しく来た30代の女性がグラスを置いて立ち、少し照れながら会場に会釈している

迎える人の紹介では、前の職場や担当していた仕事を一言だけ添えます。紹介の中に話のきっかけがあると、歓談で話しかけてもらいやすくなります。迎える人が何人もいる時は、一人ずつ紹介して挨拶をもらい、最後にまとめて拍手をお願いします。

朝、オフィスの机の島の間で、40代の女性社員が新しく来た30代の男性を空いた机に案内し、椅子を引いて笑顔で迎えている

⑥橋渡しの一言:迎える人の場面から送る人の場面へ

約15秒・橋渡しの一言

「皆さま、ご歓談中に失礼いたします。ここからは、〇〇さんを送る時間です。お手を止めて、前の方へお顔を向けてください。」

橋渡しの一言は、会の空気を変える合図です。歓談で盛り上がっている時は、一度で静かにならなくても大丈夫です。会場の後ろまで声が届くよう少しゆっくり言い、静かになるまで待ってから次の言葉に進みましょう。

夜、タイ料理店の広いテーブル席の貸切で、30代の男性司会者が立ったまま片手を上げ、にぎやかに話していた社員たちが少しずつ彼の方を振り向き始めている。畳や障子は写らない

⑦送る人への言葉・花束贈呈と⑧送る人の挨拶への振り方

約30秒・送る言葉、花束、送る人の挨拶への振り

「まず、〇〇さんと一緒に仕事をしてきた〇〇さんから、送る言葉をお願いします。」

「続いて、皆さまからの記念品と花束を、入社1年目の〇〇さんからお渡しします。〇〇さん、前へお願いします。」

「それでは〇〇さん、ひと言お願いいたします。」

昼、会社の吹き抜けのある明るいホールで、40代の男性が手に持った便箋を読みながら送る言葉を述べ、その前に立つ送られる50代の女性と同僚たちが静かに聞いている。便箋の文字は読めない

花束を渡す人は、送る人と同じ仕事をしていた後輩や、新しく来た人に頼むこともあります。迎える人に渡してもらうと、前半の主役と後半の主役が一つの場面でつながり、歓送迎会らしい形になります。頼む時は前日までに伝えておきましょう。

夕方、オフィスの窓のない打ち合わせ室で、送られる50代の女性が、新しく来た20代の女性から小さなブーケを受け取り、二人で照れたように笑っている

⑨締めの呼び込みと閉会宣言

約25秒・締めの呼び込みと閉会宣言

「〇〇さん、ありがとうございました。名残惜しいですが、お時間となりました。締めのご挨拶を〇〇次長にお願いいたします。」

(締めのあと)「〇〇次長、ありがとうございました。これをもちまして、歓送迎会をお開きといたします。お忘れ物のないよう、お気をつけてお帰りください。」

夜、地下にあるワインバルの入口の階段の上で、30代の女性司会者が、お開きのあと帰っていく同僚たちに預かっていた傘を手渡しながら見送っている。店名の文字は写らない

締めの挨拶は、二番目の立場の人に頼むことが多い役目です。一本締めや三本締めをするかどうかは、締めの人に前もって確かめておきます。手締めの違いと合図の言い方は、中締めの挨拶の記事で紹介しています。

歓迎会の司会進行:送る人の場面を外した7場面の台本

春の昼、会社の近くの蕎麦屋の2階の板の間を貸し切った歓迎会で、新しく入った20代の男女3人が並んで立ち、先輩社員たちの拍手を受けて少し照れた顔で会釈している

迎えるだけの歓迎会なら、9場面から送る人の場面を外し、7場面にします。外した分の時間は、迎える人の紹介と歓談にあてます。新しく来た人が職場の人と話せる時間を長くとることが、歓迎会でいちばん大事な進行です。

歓迎会の流れ:何を外し、どこを長くするか

場面 歓送迎会 歓迎会
開会宣言から乾杯まで 同じ 同じ
乾杯後の歓談 15分 15分
迎える人の紹介 1人1分 1人1〜2分・質問も1つ
送る言葉・花束・送る人の挨拶 あり 外す
歓談 40分 60分ほど
締め・閉会 同じ 同じ

表の時間は、この記事の進行表の見本に合わせたものです。歓迎会では、迎える人の挨拶のあとに、司会から質問を1つだけしてもよいでしょう。好きな食べ物や休日の過ごし方など、答えやすい質問が歓談の話題になります。

昼、オフィス街の公開空地に並ぶキッチンカーの列で、新しく来た20代の女性と30代の男性社員が並んで待ちながら笑って話している。車体やメニューの文字は写らない

新入社員・中途・異動で来た人を紹介する一言

約15秒ずつ・迎える人の立場ごとの紹介

「新入社員の△△さんです。学生時代は陸上部で長距離を走っていたそうです。△△さん、ひと言お願いいたします。」

「中途で入社された△△さんです。前の会社では10年間、経理を担当されていました。」

「〇〇支店から異動してこられた△△さんです。〇〇支店では新しいお客様の窓口をされていました。」

朝、建設現場の詰所の前で、ヘルメットを手に持った新しく来た20代の女性が、作業服の先輩たちに紹介されて頭を下げている

新入社員なら学生時代のこと、中途の人なら前の会社での仕事、異動の人なら前の部署での担当を一言だけ添えます。紹介に使う話は、前日までに本人に確かめておきましょう。本人が話してほしくない経歴を、司会が先に言わないためです。

朝、会社のエントランスの階段で、30代の女性幹事が新しく来た20代の男性に小さなメモを見せながら、紹介の中身を確かめている。メモの文字は読めない

迎える人が乾杯や締めの挨拶で何を話すとよいか、歓迎会の挨拶の順番は、歓迎会の挨拶の記事で紹介しています。送るだけの送別会の司会は、送別会の司会進行の記事に8場面の台本があります。

少人数・簡単に済ませる歓送迎会・歓迎会の司会進行

夜、カウンター8席だけの小さな天ぷら店を貸し切り、6人の同僚がカウンターに並んで座り、端の30代の男性が座ったまま体を横に向けて皆に話しかけている

10人前後の歓送迎会では、9場面をすべて行うと、かえって堅苦しくなります。少人数なら、開会の挨拶と乾杯を1人にまとめ、5場面で進めましょう。司会も立たずに、座ったまま話して大丈夫です。

夜、ジンギスカン店のカウンター席で、5人の同僚が鉄鍋を囲んで並んで座り、30代の女性が座ったまま皆に話し始めている

10人前後の5場面の台本

約1分(合計)・少人数の5場面

「それでは始めます。今日は〇〇さんの送別と△△さんの歓迎の会です。〇〇課長、ひと言とあわせて乾杯をお願いします。」

(歓談のあと)「△△さん、改めてひと言お願いします。」

(歓談のあと)「〇〇さん、最後にひと言お願いします。」

「名残惜しいですが、お時間です。〇〇課長、締めをお願いします。」

昼、会社の屋上の小さな菜園のそばで、5人の同僚が木のベンチに並んで座り、紙コップのお茶を手に、真ん中の60代の男性の話を聞いている

少人数の会では、記念品や花束の贈呈を、送る人の挨拶の直前にさっと渡すだけでもかまいません。場面を減らした分だけ、主役2人と全員が話す時間が増えます。簡単な会でも、2人の名前を最初の一言に入れることだけは変えないでください。

全員からひと言ずつもらう時の回し方

少人数なら、参加者全員から送る人と迎える人へひと言ずつもらう形もあります。その時は、司会が最初に「お一人10秒ほどで」と長さを伝え、座っている順に回します。最初の人に短い見本を見せてもらうと、そのあとの人も長くなりません。

夕方、町家を改装した小さな貸しスペースの座卓で、7人の社員が輪になって座り、一人ずつ順番に主役の2人へ話しかけている。和紙のあかりがともっている

歓送迎会の司会を温かく・少し面白くする一言と、予定どおりにいかない時の一言

昼、会社のレクリエーションルームで、30代の女性司会者がマイクを持ったまま照れたように頭をかき、ソファに座った同僚たちが声を上げて笑っている

司会は、盛り上げ役というより進行役です。それでも、会の最初に一言だけ場がやわらぐ言葉があると、司会自身の緊張もほどけます。笑いは、司会の自分の小さな失敗だけで十分です。主役をいじる冗談は外れやすいので使いません。

昼、会社のバルコニーで、2人の同僚が手すりにもたれ、30代の男性が身ぶりで自分の失敗談を話し、隣の同僚が吹き出して笑っている

面白い司会の一言の例文

約20秒・開会宣言のあとに添える一言

「本日の司会の〇〇です。司会は人生で2回目です。1回目は先月の朝礼で、自分の名前を噛みました。今日は名前を噛まないように、〇〇さんと△△さんの名前を昨日30回練習してきました。」

例文のように、自分の失敗を話したあと、主役2人の名前につなげると、冗談だけで終わらずに会の目的に戻れます。前の担当と新しい担当を比べる冗談や、異動や退職の理由にふれる話は、主役のどちらかを困らせるので避けましょう。

昼、会社の近くの小さな神社の境内の木陰のベンチで、30代の男性会社員が手帳を開き、思い出し笑いをしながらボールペンで何かを書き足している。川や橋は写らない。鳥居や札の文字は写らない

時間が押す・主役が遅れる・挨拶が長い時の一言

当日は、予定どおりに進まないことがよくあります。困った時に言う一言を、台本の最後のページに書いておきましょう。よくある3つの場面と、司会が言う一言をまとめました。

困った時 司会の一言
時間が押している 「お時間の都合で、ここからは少し早足で進めます」と言い、歓談を短くする
送る人が遅れている 「〇〇さんは少し遅れて来られます。先に△△さんをご紹介します」と迎える人の出番を先にする
挨拶が長くなっている 区切りの所で「ありがとうございました」と拍手を始め、次の人を呼ぶ

時間を調整する時は、主役の出番は削らず、歓談の時間で調整するのが基本です。パーティーハンターのコラムでも、時間は歓談の時間で調整するよう勧めています。主役の挨拶と花束の場面を守れば、会の目的は果たせます。

※出典:パーティーハンター「歓送迎会の司会進行マナー!当日の流れ・挨拶の順番からそのまま使える台本例文まで解説」(2026年3月)

夕方、会社の最寄り駅の改札の外で、30代の女性幹事がスマートフォンを耳に当てながら腕時計を見ている。駅名や案内の文字は写らない

会全体の進め方や、司会と幹事の分担のコツは、忘年会の司会進行の記事でも紹介しています。会の種類が違っても、次の人を呼ぶ一言の組み立て方は同じです。

歓送迎会の司会を任されて頭が真っ白・声が震える人へ:前日と当日の3つの準備

夜、自宅の和室のちゃぶ台で、30代の女性が紙の台本を両手で持ち、正座のまま小さく声を出して読んでいる。台本の文字は読めない

歓送迎会の司会が緊張しやすいのは、2組の主役の名前を何度も呼び、会の流れも止めてはいけないと思うからです。名前を間違えたらどうしようという不安が、マイクを持った瞬間に頭を真っ白にするきっかけになります。

準備は、台本を丸ごと覚えることではなく、名前と順番を体に入れておくことです。台本は手に持ってかまいません。前日にしておく3つの準備は次のとおりです。

  • 名前の読み方を確かめる主役全員の名字の読みと新しい肩書き
  • 順番と長さを伝える「乾杯は30秒ほどで」と頼む人に伝える
  • 通しで時間を計る台本を声に出し、長い一言を削る

名前と順番さえ入っていれば、途中の言葉が少し飛んでも、台本を見ればすぐに戻れます。司会の台本は、全員が知っている進行表の言葉を読んでいるだけなので、手に持って読んでいても失礼にはなりません。

朝、通勤の路線バスのいちばん後ろの席で、30代の男性会社員が小さな紙を手に持ち、腕時計で時間を計りながら口を小さく動かしている。紙の文字は読めない

当日:マイクの確かめと、最初の一言の前の間

会場に着いたら、始まる前にマイクの電源と音の大きさを確かめます。開会宣言の前には、マイクを口から少し離して持ち、会場を端から端まで一度見渡しましょう。2秒ほどの間に呼吸が整い、最初の一言が落ち着いた声になります。

声が少し震えても、会場の人は乾杯や料理を待っているので、思っているほど気づかれません。大事なのは、次の人の名前をはっきり呼ぶことです。名前さえ届けば、司会の役目は果たせます。

夕方、レストランの貸切スペースの奥で、開場前に30代の男性司会者がワイヤレスマイクを手に持ち、スイッチを確かめながら小さく声を出している。人はほかにいない

元NHKエグゼクティブアナウンサーが大切にしている「伝わる話し方」の考え方

吉松欣史は、NHKで32年間、プロ野球や高校野球、Jリーグの実況を担当し、FIFAワールドカップ2010やロンドンオリンピック2012の放送にも携わりました。2023年にNHKを退局し、今は話し方の研修を行っています。

※出典:吉松欣史 講師プロフィール(経歴・主な実績)

その吉松も、入社当初は人前に立つと声が震え、頭が真っ白になっていました。ルーキー時代の祇園祭の生中継では、一字一句丸暗記したコメントが、始まった瞬間に全部飛んでしまったといいます。

※出典:吉松欣史 講師プロフィール(私自身のあがり症体験)

夕暮れの京都の鴨川の河原を、遠くから見た景色。川沿いに等間隔に座る人々は小さく写り、顔は分からない。看板の文字は写らない

吉松が指導の柱の一つに置いているのが、意識の向け先を変えることです。周りに「どう見られているか」を気にするほど緊張は強くなります。司会が届けるのは、主役2人の名前と、会が次に進むという合図です。

元NHK
アナウンサー
ヨシ

「どう見られるか」への意識を「何を届けるか」へ転換。認知的再評価でプレッシャーを力に変える。

※出典:吉松欣史 講師プロフィール(指導の3つの柱)

歓送迎会の司会進行でよくある誤解・注意点

晴れた昼、海の見える公園の芝生で、40代の女性と20代の男性の同僚が並んで座り、紙カップの飲み物を手に、海の方を見ながら穏やかに話している

誤解①:送る人と迎える人は同じ時間ずつ紹介しないと不公平

送る人の場面には送る言葉と花束と挨拶があり、迎える人の場面より長くなるのが普通です。大事なのは時間をそろえることではなく、2人とも名前を呼ばれ、話す場面があることです。どちらの出番も、司会が丁寧に呼べば十分です。

誤解②:司会は会を盛り上げる役だ

知恵袋で初めての司会を相談した人へのベストアンサーは、立派な挨拶はいらず、進行役と考えると気楽だというものでした。会を盛り上げるのは主役と参加者です。司会は、次の人を呼んでお礼を言うことに集中すれば十分です。

※出典:Yahoo!知恵袋「歓送迎会での司会の喋りを教えてください」(2011年5月)

昼、会社の近くの公園の噴水のそばで、20代の女性社員がベンチに座り、手に持った紙を膝に置いて、肩の力を抜いて空を見上げている。紙の文字は読めない

誤解③:場数を踏めば緊張しなくなる

毎年の歓送迎会で司会を任されても、毎回マイクを持つ手が震えるという人は少なくありません。回数を重ねるより、名前と順番を前日に体に入れ、意識を「何を届けるか」に向ける準備をしておく方が、本番で落ち着いて進められます。

夜、自宅マンションの玄関で、40代の男性が革靴を脱ぎながら、ほっとした表情で小さく息をついている

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歓送迎会の司会だけでなく、朝礼や会議の進行、取引先への挨拶など、人前で話すたびに声が震える方へ。入社当初は自分も声が震えていた吉松欣史が、32年の生放送でたどり着いた話し方の考え方をお伝えする無料のオンライン勉強会があります。

講師の吉松欣史は、NHKで32年間アナウンサーを務め、サッカーW杯とオリンピックの実況を担当した元NHKエグゼクティブアナウンサーです。勉強会は無料のオンライン形式で、60分・顔出し不要です。人前で話す時の緊張が悩みの中心の方に向けた内容です。

※出典:吉松欣史 講師プロフィール(経歴・主な実績)

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歓送迎会・歓迎会の司会進行でよくある質問

Q主役が何人もいる時も、紹介は1人ずつしますか?
迎える人も送る人も、1人ずつ名前を呼んで紹介します。人数が多い時は、1人あたりの挨拶を30秒ほどにしてもらうよう前もってお願いし、最後にまとめて拍手をもらいます。何人かだけ紹介を省くと、省かれた人が気にするので、全員そろえましょう。
Q幹事と司会は同じ人でもいいですか?
同じ人で問題ありません。少人数の会では、幹事が司会も兼ねることがよくあります。ただ、当日はお店とのやりとりや会計も重なるので、人数が多い会では、受付や会計を別の人に頼んでおくと、司会に集中できます。
Qご厚志をもらった時、金額は言いますか?
金額は言いません。「〇〇部長よりご厚志を頂戴しております」と、誰からいただいたかだけを紹介し、全員で拍手をしてお礼を伝えます。何人かからいただいた時は、役職が上の人から先に名前を出します。
Q送る人が欠席の時は、どう進めますか?
送る人の場面は、本人の挨拶を外し、送る言葉と記念品の紹介だけにします。「〇〇さんは今日は来られませんでしたが、皆さまからの記念品は後日お渡しします」と一言そえて、迎える人の場面を中心に進めましょう。
Q台本を見ながら司会をしてもいいですか?
台本は手に持って読んでかまいません。司会の言葉は進行表に沿った決まった言い方なので、見ながら読んでも失礼にはなりません。名前を呼ぶ所と、最初と最後の一言だけ顔を上げて会場を見て言えば、十分に気持ちは伝わります。

歓送迎会の司会で頭が真っ白になったり、声が震えたりするのは、あなたが人前で話すのに向いていないからではありません。人前で話す時の緊張が中心の方は、吉松欣史の無料オンライン勉強会(60分・顔出し不要)で、緊張と付き合いながら話すための考え方を知ってください。

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※出典:吉松欣史 講師プロフィール(経歴・主な実績)

※通院中・治療中の方は、この記事の方法より主治医の方針を優先してください。

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