聞き上手になるには明石家さんまから学べ!相槌やトーク術を徹底解説

みなさん、こんにちは!テレビ局で6年間キャスターとして働いていた松岡です。

今回は、プライベートでもビジネスシーンでも有利になれる「聞き上手」になるための方法をご紹介します。

聞き上手になれれば、話している相手の欲求を満たし、また話したい、相談したいという気持ちにさせます。

そして、あなたと話した人たちから信頼され、あなたの評価が向上していくのです。

聞き上手になる近道の一つが、聞き上手な人の特徴を知り、真似をすること。

そこで注目する人物が、お笑いタレント明石家さんまさんです。

お笑いモンスターとも呼ばれる明石家さんまさんは、とにかく喋り、トークが上手なイメージがありますが、実はそれと同等、もしくはそれ以上に優れているのが、人の話を聞くということなのです。

明石家さんまさんの聞くスキルを参考にし、そして上手に盗んで、あなたも聞き上手の一歩を踏み出しましょう。

1.明石家さんまは、なぜあんなにも共演者の話を引き出せるのか?

明石家さんまさんは、お笑いタレントであり、名司会者でもあります。常に多くのレギュラー番組を抱え、その多くが司会という立場での出演です。

さんまさんの番組をみていると、若手芸人を相手に面白いエピソードを引き出すものや、各界の有名人から、その人にしか語れない話を聞き出し面白可笑しく展開させていくものが多くあります。

中には、スタジオ観覧者と絡み、一般の方からも楽しい話を引き出して掘り下げていくものまであるほど。

実はさんまさんは、自分がたくさん喋っているよりも、共演者の話を上手に引き出し、面白くいじり、相手に気持ちよく話をさせる時間の方が長いのです。

共演者の方たちが気持ちよく話せるのは、相手の話したいことを話させるために、さんまさんがその人にとっての適切な質問を投げかけ、話せる空気にしているからです。

それができるのは、相手の話をしっかり聞くという技術に長けた、聞き上手のさんまさんだからなのです。

2.聞き上手は相手も自分もハッピーにする

聞き上手でない人は、会話中にどのようなNG行為をしているのかをみてみましょう。

聞き下手の特徴

  • 相手の話題を自分のものにする
  • 反応が薄い
  • 話を広げない
  • 相手の意見を否定する

このようなことをする相手とまた会話をしたいと思う人は、残念ながらいないはずです。

反対に、上記の行為をしない人はどうでしょうか。

  • しっかり自分の話題をきいてくれる
  • オーバーなほど反応してくれる
  • 質問をして話を広げてくれる
  • それは大変だったね、などと共感してくれる

このような相手、つまり聞き上手な相手とはまた話したい、大切な相談もしてみたいと思うはずです。

つまり、聞き上手であることは話している相手を満足させ、また、相手からの印象が良くなることでさらに自分もハッピーな気持ちになるのです。

明石家さんまさんを考えてみてください。

さんまさんは、共演者が話したいことを話させるだけではなく、視聴者が興味のある内容やスタッフがきいて欲しい内容まで引き出します。これは、共演者、視聴者、仕事仲間をハッピーにさせていることになります。

そしてなにより、どの番組でも、さんまさん本人が楽しそうにトークされているのは、テレビをみている私たちに一番伝わってきますよね。

聞き上手への一歩☆
まずは一対一の会話で、目の前の相手をハッピーにさせることを目標に!

3.【名司会】明石家さんまから学ぶ10の聞く力

ではここから、名司会者の明石家さんまさんの聞く技術を盗むべく、その聞く力は具体的にどのようなものなのかをみていきます。

ぜひ、さんまさんの番組を思い出してみたり、実際に司会をされている番組と照らし合わせたりしながらチェックしてみてください。

3-1.聞く78:話す22!さんま流ユダヤの法則

ユダヤの法則とは、宇宙のさまざまな要素が78:22で構成されている、というものです。

例えば、地球の海と陸地の比率は78:22。大気は窒素が78%で、酸素や二酸化炭素、その他の気体が22%。人間の水分比率や、腸内の理想的な善玉菌や悪玉菌の割合までもがこれに当てはまるのだとか。

これをビジネスに応用して成功したのが、日本マクドナルドの故・藤田田社長だといわれています。

昼食の予算を500円とした場合、その78%を使うであろうと考え、390円の39セットを誕生させ大ヒットとなったとされています。

さて、さんまさんのトークをみていてもこれが当てはまるのです。

番組でさんまさんばかりが喋っている印象をもっている人もいるかもしれませんが、実際は、さんまさんは7~8割を共演者の話を聞くことに集中し、自分が話しているのは2~3割なのです。

さんまさんが話している印象が強い理由は、共演者の話の合間に繰り広げられる最適なツッコミや感想、インパクトのある笑い声などがあるからでしょう。

さんまさんがユダヤの法則を意識しているかはわかりませんが、さんまさんが生み出す78:22の割合が、名司会者としての今の地位を築かせているのかもしれません。

3-2.さんまの相槌

「この人話しやすいな」「自分の話をよく聞いてくれているな」と感じる相手は、大抵相槌が上手なものです。

自分が一生懸命話しているのに、相手が「へー」とか「ふーん」というあっさりした反応をしたり、「うん」という相槌をしたりするだけでは話し甲斐がありませんよね。

相槌というのは、会話の潤滑油であり、自分はあなたの話に興味がありますよ、ということを伝えるためのツールなのです。

さんまさんをみてみると、トーク中、

「はあはあ!」「おお!」「そうかそうか」「おう、ほいで?」「それからそれから?」「ほんまにか!?」「ようやったな!」「その後どうしたんや?」「嘘つくな!」
など、豊富なバリエーションの相槌を繰り出しています。

話の続きを促すような相槌、驚く相槌、ツッコミのような相槌と実に様々です。

この相槌を受け取った相手は気持ちが良くなり、どんどんと会話を楽しく進めます。

相槌上手の聞き上手は、相手を話し上手にもさせるのです。

3-3.さんまのオーバーリアクション

さんまさんの特徴の一つに、大きなリアクションがあるのではないでしょうか。

さんまさんは、笑うときは大きな声で笑い、手を叩きながら、時には机を叩きながら大笑いをします。

また、頭やお腹を抱えて笑ったり、スタジオを自由に動き回ったりして、そのときの感情を表現します。

キャスターの経験上わかるのですが、自分がオーバーにリアクションをしたつもりでも、カメラを通して画面でみると、案外小さなリアクションにみえることがあります。

しかし、さんまさんは、視聴者の誰が見てもオーバーなリアクションであることが伝わってきます。これは、さんまさんが実際にはテレビでみる以上のリアクションを実行しているということです。

それぐらいの大きなリアクションをして、やっと、共演者の気持ちを上げてスタジオ全体のトークを盛り上げさせることができ、テレビの前の視聴者までも楽しませることができるのです。

普段の生活での会話では、ここまでのリアクションは必要ありませんが、一度、さんまさんを真似てオーバーなリアクションを相手に向けてみてください。

普段からリアクションをし慣れていない人は、「ちょっとオーバーかな?」と思うぐらいが丁度良いのです。

さんまさんならどんな動きをするだろうかと意識しながら、話している相手の気分を上げるリアクションを実践してみましょう。

3-4.さんまのオウム返し

聞き上手になるために簡単に実践できる方法の一つが、相手の言葉を繰り返す「オウム返し」です。

さんまさんも、よくこの方法を実践しています。実際にトーク番組であったやり取りでは、

「僕の母親の話なんですけど」

「おう、お母さん」

とか

「向こうから歩いてきた高校生が私に気付いたんですよ」

「あ!〇〇やって気付いたんや!」

とか

「まともに男の人と話したことなくて」

「小さいときから男の子と話してないんや」

という具合に話しています。

ただ単純に繰り返すのではなく、相槌や驚きを込めたり、少し言葉を変えたりしながらオウム返しをしています。

これをすることで、相手は、自分の話がきちんと伝わっているという安心感を得られるほか、リズム良く続きを話せるようになります。

毎回毎回オウム返しをしていたら、逆に話をちゃんと聞いているの?と思われるので、適度に使って効果を発揮させましょう。

3-5.ときには聞いた話を要約

さんまさんのトーク番組には、芸歴がまだ短い人や、スポーツ選手や各界からトークが不慣れな人も多くやってきます。

そのような人たちは、テレビの前で話し慣れていなのもあり、時系列がいったりきたりしたり、登場人物がわかりにくいことがあったりします。

そんなときさんまさんは、違和感のない形で話をまとめているのです。

「昔、貧しい生活をしていた」というテーマでトークをする若手芸人さんとさんまさんのやり取りでみてみましょう。

 

若手芸人「半袖半パンの体操着一着しか持ってなかったんで、365日それ着て行ってたんですよ。で、実家が僕神戸なんですけど…」

 

さんま「ちょっと休ませて、泣いてまいそうやわ!毎日、半袖と短パンで行ってたん?

 

若手芸人「年に2回神戸って大寒波があるんですよ。むっちゃ寒い日は、僕、おばあちゃんと暮らしてたんですけど…」

 

さんま「おばあちゃんとお前だけ?

 

若手芸人「おばあちゃんと僕と姉の三人で暮らしてたんですけど」

 

さんま「お父さんお母さんは?

 

若手芸人「お母さんは、父親捜しに行くって言って12年くらい帰ってこなかったんです」

 

さんま「お母さんはお父さん捜し行く言って、家出て行きはった

 

若手芸人「12年間帰ってこないんで、どこまで捜しいくのかと思って。で、おばあちゃんの年金でずっと暮らしてて、12歳のころ父親連れて帰ってきたんです」

 

さんま「嘘や!」

 

若手芸人「ま、違う再婚相手なんですけど」

 

さんま「なるほど~年金で買えないからか

 

若手芸人「で、カーテンを巻いて行ってたんですよ」

 

さんまさんは、所々で簡単に話を要約しているのがよくわかります。

さらに、話をまとめるだけでなく、視聴者が気になるであろうポイントを解消しようとしています。

このやり取りで言えば、この若手芸人さんが、おばあちゃんと二人暮らしだったのかどうかというところです。

さんまさんがこのポイントを気にしたことで、本来、冬の日にはカーテンを巻いて行っていた、というだけの話が、なかなかない家族の話にまで発展しています。

要約することで、話している相手も内容が整理されて話しやすくなり、また、わからないポイントをその都度質問したり、「つまり、~ということ?」とまとめながら尋ねたりすることで、話がさらに深いものになっていくのです。

3-6.さんまは素直に褒める!

話している相手は、どんな内容にせよ、褒められると良い気分になります。

褒めて欲しそうな内容であれば必ずそれに触れ、大した内容でなくても褒めることを実践してしましょう。

ある男性芸人さんが、クッキーを焼くという話をしたときは、

さんまさんは、「すごい色んな趣味持ってんなあ」と言い、

子役の男の子が仕事で辛い思いをして泣いたと話したときは、

「4歳で仕事で泣いた!?プロやなあ」と言っています。

このように、さんまさんは、相手が褒めてもらおうと思って発した言葉でなくても、褒める要素があれば褒めていくのです。

そんなつもりで話したわけではないけどなんだか嬉しい…という気持ちになり、話し手は褒めてくれた相手に対して心を開き、知らず知らずの内に話を続けていきます。

つまり、相手を褒めることが、あなたを聞き上手にさせていくのです。

3-7.さんまは相手の目を見て前のめり

トーク番組中のさんまさんは、常に話している共演者の方を向き、その方向に近づいていき話を進めます。

決して、同じ場所にとどまり、椅子に深く腰をかけて進行するということはありません。

さんまさんの、この前のめりな姿勢は、「もっと話して欲しい」という気持ちの表れです。

これをあなたが普段の会話で取り入れた場合、

  • 相手の目を見る
  • 膝も相手に向ける
  • 浅く腰掛け前のめりになる

ということになります。

これだけで、あなたは話をしっかり聞いてくれる人という印象を与えることができるのです。

決して上の空になったりスマホを操作したりしながら話を聞かないこと。

聞き上手であるためには、話している相手にしっかり集中することが大切です。

3-8.共感!相手の気持ちやペースに寄り添う

さんまさんは、ツッコミが鋭い印象がありますが、実はトークの最中、相手のペースに寄り添っているシーンがかなり多くあるのです。

共演者が、さんまさんや周りに理解を求めて欲しそうなとき、さんまさんは、「わかるわかる。俺もそれやってまうわ」という具合に、相手の気持ちを受け止めています。

ある番組で、新婚組と離婚経験者組とに分かれてトークするものがありました。

そのときの、新婚の女性アナウンサーと、離婚経験者の共演者の女性、さんまさんのやり取りです。

 

 

女性アナ「番組が終わって一回帰って、洗濯と料理つくって、この収録にきてるんです」

 

バツ1女性「まだ最初だからできるんだよ。私もやってました」

 

さんま「やってました?」

 

バツ1女性「それは偽りの姿!」

 

さんま「今は飛んで帰るでしょ?洗濯機のスイッチ押すのも楽しいでしょ?乾燥機回すのも楽しいでしょ?その内身体が動かなくなる。局から出たくないって」

 

さんまさんは、新婚の女性アナに共感し、女性アナの言葉をオウム返ししながらも面白く表現しています。

その上で最後には、離婚を経験しているさんまさんだからこそ言える言葉で、離婚経験者の女性にも共感する形で話をまとめています。

さんまさんのように、共感しながら面白おかしくするには技術が必要ですが、あなたも、話題に共感し、少し話を膨らませことはできるはずです。

そうすることで、話している相手は、「自分の話が理解されている。間違っていない。このまま話しても大丈夫」という安心感に変わります。

聞き上手な人は、相手を否定せず共感します。

相手が相談をしてきた場合も、頭ごなしに間違っていると否定せずに、さんまさんのように「わかるわかる」と受け止めて、相手が話し続けやすい雰囲気をつくりましょう。

3-9.相手がもっと話したくなる質問の投げかけ

聞き上手な人は、相手が「イエス」か「ノー」でこたえられるような質問はしません。

「どう感じたか」「何がどう面白かったか」など、こたえに広がりがもてるように質問をするのです。

そしてさんまさんは、さらに興味深い方法で質問をします。

たとえば、ある芸人さんが、友達が少ない幼少期だったという話をしたときのことです。

さんまさんはその話を受けて、「小学校の間、ずっと一人ぼっち!?」と質問したのです。

すると芸人さんは、「いや、ずっと一人ぼっちじゃないですけど、例えば、休憩時間のときとかに…」と話しを続けました。

このように、さんまさんは、極端な例をだして質問を投げかけます。その質問をされた話し手は、「いやいや、そこまでじゃないけど、こうこうでね…」と話しが膨らんでいくのです。

年上の相手などには使いにくい方法かもしれませんが、友人や同僚などに対して、極端な例を使った質問を向けてみると、話している相手に意外性を与えられ話の展開に変化が出るかもしれません。

3-10.テンポが大事

さんまさんを見ていると、とてもテンポよく会話のキャッチボールをしているようにみえます。

相手のペースに寄り添うことは基本で大切なのですが、時には、「どういうこと、どういうこと?詳しく教えて」などと、少し急かすような発言もします。

決して、急いで話せというわけではなく、「早く続きを知りたい」というニュアンスで伝えています。

また、相手の話が中途半端な形で終わったときは、「はーなるほどな~そういうことが実際あるねんなあ」などと言ったりして、変な間ができないようにしています。

そのつないでいる間に、次の質問を振る準備をしているのです。

聞き上手であるということは、相手が続きを話しやすくする環境をととのえられるということになります。

4.聞き上手になるには一つずつ実践!

一気にさんまさんのような聞き上手になるのはハードルが高過ぎますが、あなたがまず真似できそうなものから一つずつ実践してみましょう。

最初は、話しやすい家族や友人から試してみると良いでしょう

。繰り返し意識して実践することで、最初は真似であったものが、徐々にあなた自身の技術に変わっていきます。

そのスキルを、プライベートだけでなく、ビジネスなどの大事なシーンでも生かしていきましょう。

聞き上手になれば、必ず人生の様々な場面で有利に働いていくはずです。

5.明石家さんまの名言「人を好きなまま死にたい」から分かる人への愛が大切

 

明石家さんまさんは多くの名言を残していますが、その中でも「人を好きなまま死にたい」という名言は、いつも笑顔で共演者の話を聞いているさんまさんらしいものと言えるのではないでしょうか。

さんまさんは、共演者、そして自分に関わる全ての人を好きでいるのです。

この心がけは、聞き上手になりたいと思っているあなたも実践できます。

まずは、目の前の話相手を好きになりましょう。そのためには、この人のことを知りたい、そして、自分はこの人のファンなのだと思うのです。

そう思っていれば、質問も色々と沸いてきますし、相手が楽しく会話できる空気をつくることができます。

人への愛を忘れない明石家さんまさんのように、毎回毎回の会話を大切に聞くことができると良いですね。

質問力を鍛えると本質が見える!?具体的な3つのテクニックと高め方

2017.05.16

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です