アナウンサー
専門脳科学・心理学を使ったあがり症の克服
「質問力を上げたくて本を探しているけれど、どれを選べばいいか分からない」「ベストセラーを読んだのに、会議で「何か質問は?」と聞かれると頭が真っ白になる」。そんな悩みを抱えていませんか。
質問力の本は、自分の悩みに合った1冊を選び、読んだことを会議で小さく試して初めて役に立ちます。この記事では、元NHKエグゼクティブアナウンサー・吉松欣史の監修のもと、質問力の本おすすめ10冊と悩み別の選び方を紹介します。
- 質問力の本おすすめ10選と、向いている人
- 齋藤孝『質問力』・人を動かす質問力・質問力ノート・AI時代の質問力の違い
- 悩み別の選び方と、読んだ後に会議で試す3つの練習
質問力の本おすすめ10選:仕事の会議で使える順に並べた

この10冊は、出版社と書店が公開している内容紹介と目次をもとに選びました。仕事の場面の話があるか、緊張しやすい人に向くか、1つずつ試せる形か、手に取りやすいか、という4つの基準で並べました。
読んだことのない本の感想は書かず、どの本も「どんな人に向いているか」を中心に紹介します。ベストセラーかどうかより、自分の悩みに合う章があるかを、目次で確かめてから選んでください。
- 1位 質問力(齋藤孝)質問の基本を1冊で知りたい人に
- 2位 正しい答えを導く質問力質問の意図が伝わらない人に
- 3位 「質問力」って、じつは〜(ひきたよしあき)会議や企画で使いたい人に
- 4位 人を動かす質問力口ベタでも人を動かしたい人に
- 5位 質問力で人を動かす部下と話すマネジャーに
- 6位 「たったひと言」の質問力質問が中途半端になる人に
- 7位 日本人だけが知らない世界基準の「質問力」面接や交渉で本音を聞きたい人に
- 8位 質問力を鍛える本質問の例をたくさん知りたい人に
- 9位 コーチングのプロが使っている質問力ノート部下の行動を引き出したい上司に
- 10位 AI時代に強い質問力AIとの付き合い方も考えたい人に
1位『質問力』(齋藤孝・2006年)
ちくま文庫の1冊で、副題は「話し上手はここがちがう」。話し上手な人は、質問がうまくて相手からおもしろい話を引き出せる人だ、と説く本です。質問は誰でもうまくなる「技」だという考え方で、谷川俊太郎さんや河合隼雄さんなど対話の名人のやりとりから学べます。
2位『正しい答えを導く質問力』(山口拓朗/かんき出版・2025年)
3,800人以上に取材してきた著者が、「質問の意図が伝わらない」という悩みに答える本です。8つの章に、場面別の質問の技術やテンプレートがあり、生成AIへの問いかけにも使える内容です。
3位『「質問力」って、じつは仕事を有利に進める最強のスキルなんです。』(ひきたよしあき/大和出版・2019年)
博報堂のクリエイティブプロデューサーだった著者が、会議・企画・プレゼン・交渉・営業で使える25の方法を紹介する本です。5日間のストーリー仕立てで、仕事の場面を思い浮かべながら読めます。
4位『人を動かす質問力』(谷原誠/角川oneテーマ21・2009年)
法廷で質問を使ってきた弁護士の著者が、相手から情報を引き出し、その気にさせて動いてもらう質問を紹介する本です。内容紹介では「気弱でも口ベタでもできる」とうたっていて、話すのが苦手な人にも向きます。
5位『質問力で人を動かす』(マイケル・バンゲイ・スタニエ/ディスカヴァー・トゥエンティワン・2025年)
北米で100万部を超えたベストセラーの日本語版で、正式な書名は『1万人のマネジャーを指導したコーチングのプロが教える 質問力で人を動かす』です。部下との会話で使う7つの質問を、1章に1つずつ紹介しています。
※出典:ディスカヴァー・トゥエンティワン『質問力で人を動かす』書籍ページ
6位『いつも信頼される人がやっている「たったひと言」の質問力』(坂本聰/ソシム・2024年)
1万人以上に教えてきた著者が、頭の中に絵を描いてから質問する「絵訳」という方法を紹介する本です。提案が納得されない、質問が中途半端になる、言葉にするのが苦手、という人に向けて図解で説明しています。
7位『日本人だけが知らない世界基準の「質問力」』(大野和基・2026年)
祥伝社から出た本で、世界の要人に単独インタビューをしてきた国際ジャーナリストが、相手の本音を引き出す31のQ&Aを紹介する本です。日本人がやりがちな質問の悪いクセや準備の仕方の章があり、面接や会議、交渉でも使えます。
8位『質問力を鍛える本』(ウォーレン・バーガー/ニュートンプレス・2022年)
意思決定、創造性、人とのつながり、リーダーシップの4つのテーマごとに、よりよい選択をするための質問を紹介する本です。巻末に500以上の質問のリストがあり、使える質問をたくさん知りたい人に向きます。
9位『コーチングのプロが使っている質問力ノート』(イールズ=ホワイト/ディスカヴァー・2004年)
職場で部下の行動を引き出せるかどうかは、上司の質問の力にかかっている、という考え方の本です。プロのコーチも使う質問を126ページにまとめた薄い本なので、忙しい管理職でも手に取りやすい1冊です。
10位『AI時代に強い質問力』(マツダミヒロ/きずな出版・2025年)
AIがすぐに答えを返す時代だからこそ、自分で問いを持つ力が大切になる、と説く本です。人にする質問とAIにする質問の違いの章があり、AIの答えをうのみにせず、自分で考えて進みたい人に向きます。
齋藤孝『質問力 話し上手はここがちがう』:沿う技・ずらす技の要点と向く人

「質問力 本」で調べると、上位の記事のほとんどに入っているのが齋藤孝さんの『質問力』です。2006年にちくま文庫になった本で、質問力という言葉を広めた1冊として、今も多くの紹介記事に並んでいます。
「いい質問」を座標軸で見分ける
目次は「質問力を技化する」「いい質問とは何か?座標軸を使って」から始まります。思いつきで聞くのではなく、いい質問とそうでない質問を見分ける物差しを持つことで、質問を練習できる技に変えていく考え方です。

「沿う技」と「ずらす技」で会話を深める
3章と4章は、コミュニケーションの秘訣として「沿う技」と「ずらす技」を紹介しています。相手の話に沿って聞くことと、少しずらして新しい話を引き出すこと。この2つを使い分けると、会話は深くなっていきます。
質問は才能ではなく、練習でうまくなる技だと分かるのが、この本のいちばんの良さです。質問が苦手だと感じている人ほど、最初に読んでおきたい1冊です。
『人を動かす質問力』(谷原誠)と『質問力で人を動かす』(スタニエ):人を動かす質問力の本はどちらを読むか

「人を動かす質問力」と調べる人が探しているのは、多くの場合このどちらかの本です。書名はよく似ていますが、書いた人も、想定する場面も違います。3つの点で比べると、次のようになります。
| 人を動かす質問力 | 質問力で人を動かす | |
|---|---|---|
| 出版 | 谷原誠/角川oneテーマ21・2009年 | スタニエ/ディスカヴァー・2025年 |
| 書いた人 | 法廷で質問を使う弁護士 | 1万人のマネジャーを指導したコーチ |
| 向く人 | 情報を引き出したい人・交渉する人 | 部下と面談するマネジャー |
『人を動かす質問力』は、情報を引き出す技から自分を変える質問まで
目次は、情報を引き出す6つのテクニック、聞くだけで好かれる質問力、その気にさせる質問力、人を育てる質問力、議論を制する質問力、自分を変える質問力の6章です。仕事の色々な相手に使えます。

『質問力で人を動かす』は、7つの質問を順に覚える
「何が気になっていますか?」「あと、ほかには何がありますか?」から始まる7つの質問が、そのまま章の題名になっています。覚える質問は7つだけなので、来週の面談からすぐ1つ試せる作りです。
営業や交渉で相手から話を引き出したいなら『人を動かす質問力』、部下との面談で使いたいなら『質問力で人を動かす』がおすすめです。
『コーチングのプロが使っている質問力ノート』:薄い1冊で質問力を鍛える本

上司の質問で部下の行動が変わる、という考え方
この本は、会話で大切なのはよい聞き方で、部下の行動を引き出せるかどうかは上司の質問にかかっている、という考え方で書かれています。話すより聞くことを増やしたい管理職に向いた1冊です。

質問の例をもっと知りたい人は『質問力を鍛える本』
質問の数を増やしたい人には、ウォーレン・バーガーさんの『質問力を鍛える本』が合います。人とのつながりを深める質問やリーダーのための質問など、テーマ別に章が分かれていて、巻末に500以上の質問があります。
どちらの本も、全部覚えるより、自分の場面で使えそうな質問を1つ選んで書き写すと身につきます。本で見つけた質問は、手帳の決まったページに書きためていきましょう。
AI時代の質問力の本2冊:『AI時代の質問力 プロンプトリテラシー』と『AI時代に強い質問力』の違い

「AI時代の質問力」と調べると、似た書名の本が2冊出てきます。どちらもAIと質問をテーマにしていますが、1冊はAIへの指示の書き方、もう1冊は人としての問いの持ち方が中心で、向いている人は違います。
『AI時代の質問力 プロンプトリテラシー』は、AIへの指示の書き方
岡瑞起さんと橋本康弘さんが2024年に翔泳社から出した本です。プロンプトの書き方や、目的に合わせた指示の型を章ごとに紹介しています。ChatGPTなどの生成AIを仕事でうまく使いたい人に向いています。

『AI時代に強い質問力』は、人にもAIにも使える問いの持ち方
マツダミヒロさんの本は、AIを先生ではなく一緒に考えるパートナーとして扱い、返ってきた答えをうのみにしないことを大切にしています。人にする質問とAIにする質問の違いを知りたい人に向きます。
会議や面談で人に質問する力を伸ばしたいなら、AIの本より先に、人との会話の質問を扱った本から読むのがおすすめです。AIへの指示の上手さは、その後から足せば十分です。
質問力の本の選び方:悩みで3つに分けて選ぶ

質問力の本は、ランキングの順位より、自分の悩みに合っているかで選ぶのがいちばんです。仕事の質問の悩みは、大きく分けると次の3つになります。当てはまるものから選んでください。
- 何を聞けばいいか分からない人『質問力』(齋藤孝)・『正しい答えを導く質問力』
- 本音を引き出したい人『人を動かす質問力』『質問力で人を動かす』
- 緊張して質問できない人『「たったひと言」の質問力』・『「質問力」って、じつは〜』
何を聞けばいいか分からない人は「いい質問の物差し」がある本
会議で質問しようとしても何を聞けばいいか浮かばない人は、いい質問の見分け方が書かれた本を選びましょう。『質問力』の座標軸や、『正しい答えを導く質問力』の場面別のテンプレートが入口になります。

部下やお客様から本音を引き出したい人は「聞く順番」がある本
面談や商談で相手の本音を聞きたい人は、聞く順番が決まっている本が合います。7つの質問を順に使う『質問力で人を動かす』や、情報を引き出す技から並ぶ『人を動かす質問力』がおすすめです。
質問の前に、相手の話を最後まで聞くことも大切です。相づちや聞き方のコツは、聞き上手になるコツの記事で紹介しています。会議前の雑談が苦手な人は、雑談力の本の記事もあわせてどうぞ。

緊張して質問できない・頭が真っ白になる人は「ひと言」から始める本
手を挙げると頭が真っ白になる人は、長い質問を考える本より、短いひと言で聞く方法の本を選びましょう。『「たったひと言」の質問力』や、ストーリーで読める、ひきたよしあきさんの本が入りやすいでしょう。
質問力の本を読んでも質問できない理由と、読んだ後に会議で試す3つの練習

営業会社の社長が、質問の本を10冊以上まとめて読んだのに、実際の商談ではどの質問を使えばいいか混乱して生かせなかった、とブログで振り返っています。本を読んでも質問できない人は少なくありません。
※出典:株式会社営業ハック 笹田裕嗣「質問力を高めようと、本を10冊以上まとめ読みをして失敗したからこそ気づいたこと」
読んで覚えても、本番で言葉が出てこない
本で覚えた質問は、頭では分かっていても、人を前にした瞬間に出てこないことがあります。緊張すると、覚えたことを思い出す余裕がなくなるからです。読む量が足りないわけではありません。
元NHK
アナウンサー
ヨシ
ルーキー時代、祇園祭の生中継を任されたとき。コメントを一字一句、丸暗記して本番に臨んだのに、始まった瞬間、全部、飛びました。
NHKで32年間アナウンサーを務めた吉松欣史にも、新人の頃にこんな経験があります。覚えた質問を増やすより、本番で言葉が出てくる状態をつくる方が先です。
練習①:1冊から明日の会議で使う質問を1つだけ選ぶ
本を読み終えたら、明日の会議で使う質問を1つだけ選んで、手帳やスマホにメモしておきましょう。「あと、ほかには何がありますか?」のように、どの会議でも使える短い質問から選ぶのがコツです。

練習②:質問を紙に1行書いてから手を挙げる
会議中に質問を思いついたら、すぐに手を挙げず、手元の紙に1行で書いてみましょう。書いておけば、緊張で言葉が飛んでも、紙を見ながらそのまま読み上げられます。短く書くほど、聞きたいことも自分の中ではっきりします。
質問の考え方を練習として身につけたい人は、質問力を上げるトレーニングの記事で5つの方法を紹介しています。発言の緊張そのものがつらい人は、会議で発言できない緊張の記事もどうぞ。
練習③:答えを一言で言い返して、聞けたかを振り返る
質問に答えてもらったら、「つまり〇〇ということですね」と一言で言い返しましょう。夜に、その日した質問と相手の答えを1行で書いておくと、自分に合う聞き方が少しずつ見えてきます。

※出典:Huang, Yeomans, Brooks, Minson & Gino (2017) It Doesn’t Hurt to Ask: Question-Asking Increases Liking(Journal of Personality and Social Psychology)
元NHKエグゼクティブアナウンサーが大切にしている「聞く」ための考え方

この記事を監修した吉松欣史は、1991年にNHKに入局し、32年間アナウンサーを務めました。FIFAワールドカップやロンドンオリンピックの実況を担当し、現役時代には数百人の一流アスリートを取材しています。
吉松は、一流アスリートに「プレッシャーとどう向き合っているか」を直接たずねてきた経験から、「どう見られるか」への意識を「何を届けるか」へ転換することを、指導の柱の1つにしています。
※出典:吉松欣史 講師プロフィール(指導の3つの柱・トライアングルメソッド)

吉松は、働く人500人に話し方について聞いた意識調査の監修者として、話し方の癖や悩みとの向き合い方について、次のように話しています。質問が苦手な自分を責めている人にも届けたい言葉です。
元NHK
アナウンサー
ヨシ
話し方の癖は、その人の実力ではなく反応です。まず自分の癖に気づくことから、伝わり方は変わっていきますよ。
※出典:TID「職場での話し方に関する意識調査2026」監修者コメント
質問も、うまく見られようとするより、相手から何を聞き出して誰に届けたいかを考える方が、言葉は自然に出てきます。本で覚えた質問も「相手のために聞く」と考えると、うまく聞けたかを気にしすぎずに済みます。
質問力の本でよくある誤解・注意点

最後に、質問力の本を選ぶ時や読む時に、つまずきやすい誤解と注意点を整理します。思い込みが外れると、本で覚えた質問を会議で試す時の気持ちも、ずっと軽くなります。
誤解①:たくさん読むほど質問がうまくなる
質問の本を何冊も読むと、知っている質問の数は増えますが、聞く回数は増えません。1冊から1つ選んで会議で試す方が、何冊も読み比べるより変化を感じやすくなります。

誤解②:質問するとできない人だと思われる
「こんな質問をしたらバカだと思われる」と心配して、質問をためらう人は多いでしょう。でも、人に意見や助言を求めることは、むしろ相手からの評価を上げることが研究で分かっています。
※出典:Brooks, Gino & Schweitzer (2015) Smart People Ask for (My) Advice: Seeking Advice Boosts Perceptions of Competence(Management Science)
注意点:本の質問をそのまま全部まねしない
本に書かれた質問は、著者の仕事の場面や考え方から生まれたものです。弁護士やコーチの質問を、そのまま職場の会議で使うと固く聞こえることもあります。自分の言葉に言い換えて使えば十分です。

💡 質問する時の緊張が強い方へ
手を挙げるたびに頭が真っ白になる方は、本の質問より先に、緊張との付き合い方を知ると楽になります。あがり症の改善方法もあわせて読んでみてください。
人前で話す時の緊張(あがり症)が悩みの中心の方へ。吉松欣史が、緊張と付き合いながら話すための考え方をお伝えする無料のオンライン勉強会があります。
講師の吉松欣史は、NHKで32年間アナウンサーを務め、サッカーW杯とオリンピックの実況を担当した元NHKエグゼクティブアナウンサーです。勉強会は無料のオンライン形式で、60分・顔出し不要です。人前で話す時の緊張が悩みの中心の方に向けた内容です。
※通院中・治療中の方は、この記事の方法より主治医の方針を優先してください。
\ 人前で話す時の緊張が中心の方へ /
質問力の本でよくある質問
Q質問力の本は、1冊目にどれを選べばいいですか?
Q齋藤孝さんの『質問力』は、今読んでも役に立ちますか?
Qマンガ版や要約でも効果はありますか?
Q営業やコンサルの仕事に向いた本はありますか?
Q本を読んでも、緊張して質問できません。
本を読んでも会議で質問できないのは、あなたの努力が足りないからではありません。人前で話す時の緊張が中心の方は、吉松欣史の無料オンライン勉強会(60分・顔出し不要)で、緊張と付き合いながら話すための考え方に触れてみてください。
講師の吉松欣史は、NHKで32年間アナウンサーを務め、サッカーW杯とオリンピックの実況を担当した元NHKエグゼクティブアナウンサーです。勉強会は無料のオンライン形式で、60分・顔出し不要です。人前で話す時の緊張が悩みの中心の方に向けた内容です。
※通院中・治療中の方は、この記事の方法より主治医の方針を優先してください。
\ 最後まで読んだあなたへ /
元NHKアナウンサー吉松欣史が漫画で解説あがり症の正体、無料の漫画で読めます発声の問題?あがり症?選ぶ前に違いを知る悩みの見分け方を無料で読めますLINEで無料漫画を読む

Comments