こんんちは!コミニケーション検定資格保有者の今村です!
あなたは会社で意味のない雑用を頼まれてもきっぱりと断れますか?
今回は、仕事で使える断っても評価の下がらない断り方について説明していきたいと思います。
この断り方を覚えれ相手にマイナスな印象を与えず綺麗に断る事ができるようになります。
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1.断ることが苦手な方、こんな風に思っていませんか?
”断る”という行為は、多くの方が苦手とすることなのではないでしょうか。
「日本人はNOと言えない」という言葉を耳にする機会があるくらいに、特に日本人は断るということに対して抵抗があったり、苦手意識を持っている方が多くおられるように思います。
確かに、断るということはあまり良いイメージがなく、どこか相手に申し訳なく思ったり、その後のことを考えたりしてしまいますよね。
さらに、以下のように、相手から頼まれていることを命令のように感じたり、その頼みを断ったらどうなるのかと怯えていたりしませんか?
頼み事に対して、「相手からの命令だ」「後が怖い」などと考えてしまう
相手はただ頼んでいるだけであっても、「これは相手からの命令だろう」と勝手に自分の中で置き換えていることがあるのではないでしょうか。
また、「断ったら後が怖いもんな・・・」というように、相手の頼みを断った後のことを考えたりすることもあると思います。
例えばこんな時、あなたはどのように考えるでしょうか。
例1)忙しすぎて受けられないのに、上司に仕事を頼まれているという状況
あっ・・・あの・・・
い、いえ!明日までにですね、わかりました。
例2)用事があるから帰りたいのに、同僚から仕事を手伝ってくれと言われている状況
えーっと・・・
いや、一緒に手伝うよ!大変だもんね。
例1も例2も、どちらも自分が無理をしてまで、「相手からの頼みを断らない」という選択肢を選んでいます。
例1では、上司からの仕事の依頼を命令のように捉えてしまい、「NO」とは言えませんでした。
例2では、同僚からの仕事の手伝いの頼みを、今後の関係を考えて「NO」とは言えませんでした。
このように、自分の意に反して相手の頼みを受け入れてしまうというのは、”断るということを怖いと思っている”ためです。
頼みを断るということを怖いと思っている
相手からの頼みを断りたいと思っても、こんな風に考えてしまうことがあるのではないでしょうか。
- もしかするとクビにされてしまうかもしれない
- 仕事がなくなってしまうかもしれない
- 悪口を言われてしまうかもしれない
- 付き合いが悪いと思われてしまうかもしれない
- 顔を合わせにくくなるかもしれない
などなど、頼みを断ることでどのような影響があるのかと、様々な考えを巡らせてしまい、断ることができなくなってしまうのです。
つまり、”断る”ということに怯えてしまっているのですね。
そのため、自分を犠牲にしてまで相手の頼みを聞き入れたり、嫌だと思いながら引き受けて、後から言い訳を考えたり・・・
そのように、自分も相手も迷惑を被ってしまうような状態に陥ってしまうのです。
違う言い方をすれば、”自己主張ができない”とも言えます。
自己主張ができないことで悩んでいる方がおられるかもしれませんが、捉え方によってはこれが長所である場合もあります。
2.断ることが苦手な人には、2つのタイプがあった
断ることが苦手だと感じている方には、実は2つのタイプがあります。
- 嫌だと思いながらも引き受けてしまう「渋々タイプ」
- なんとかなるだろうと軽々しく考えてしまう「お気楽タイプ」
この2つのタイプのどちらも、相手からの頼み事を断ることが苦手ですが、両者には少し違いがあります。
その違いとは、嫌だと思いながら引き受けるのか、お気楽な考えで引き受けるのか、という違いです。
それぞれを「渋々タイプ」「お気楽タイプ」とすると、渋々タイプのほうが割合としては多くおられます。
【タイプ1】嫌だと思いながらも引き受けてしまう「渋々タイプ」
嫌だと思いながらも引き受けてしまうという方はとても多くおられます。
先程の例1と例2は、まさにどちらもそのようなタイプでしたよね。
・別の用事があるのに、、、
・これ以上仕事を受けることはできないのに
・この人と仕事をするのは嫌なのに
・今日は早く帰りたいのに
・残業したくないのに
など、様々な思いがある中でも、上司や同僚からの頼みごとを渋々引き受けてしまいます。
自分の意思をハッキリと伝えることができない方のことを、優柔不断ともいいますよね。
優柔不断であると同時に、人と言い争いをしたり、カドがたつような言い方をしたくないという方も多いです。
特に、上司など目上の方に何かを言われた時に断ることができず、”とりあえず引き受けてしまう”タイプなのです。
このような場合、一見、自分だけが犠牲になっているように感じられるかもしれませんが、実は相手にも嫌な思いをさせているということに気づいていますか?
自分が嫌な思いをするだけではなく、相手にも嫌な思いをさせている!
相手とのその後を円満に過ごしたい、カドをたてたくない、相手を傷つけたくない、というような理由から断らない場合には、自分だけが嫌な思いをしているように感じられますよね。
「私ばっかり我慢している」「嫌な思いをしてまで引き受けてあげている」などと感じている方もおられるかもしれません。
ですが、自分だけが我慢をして嫌な思いをしているというわけではありません。
相手からの嫌な頼み事を渋々引き受けた後、こんなことになったことはありませんか?
例1)上司からの頼み事を渋々引き受けたものの、結局できなかった
すみません、他の仕事が手一杯で、まだ終わっていません。
すみません・・・
このように、渋々頼まれ事を引き受けても、結局は他のことを優先させてしまったり実際にできなかったりすることで、相手の期待を裏切ることになります。
もちろん、引き受けてから、他の仕事よりも先に上司から頼まれた仕事を済ませればいいのですが、様々な事情からそのようなことができない場合も多々ありますよね。
結局のところ理由はどうであれ、頼まれたことができないまま、上司や同僚をがっかりさせてしまうのです。
さらにそこから、こんなことになる場合もあります。
例2)上司から強く言われて結局は・・・
いえ、今からやります。すみません。
このように、上司から強く言われてしまったり、叱られたりした時に、「やっぱりやります・・・」というようにコロコロと意見を変えることもあるのではないでしょうか。
納期や約束の日の直前になってこのようなことを言われると、頼んだ側も困ってしまいますよね。
相手からしてみれば、
・「できます」「やります」と言ってくれたから任せたのに、信頼できない奴だ
・できないならはじめからそう言えばいいのに
・間に合わなかったらどうしてくれるんだ!
など、あなたに対しての不満は募っていくばかりです。
このように、渋々承諾するということは、自分だけではなく相手にも大きな迷惑をかけてしまうことがあるのです。
- 嫌だと思いながら仕方なく引き受ける
- どうしても後回しにしてなってしまい、結局はできなくなる
- 強く言われたり怒られたりすると、「やっぱりやります」と意見を変える
【タイプ2】なんとかなるだろうと軽々しく考えてしまう「お気楽タイプ」
そしてもう1つのタイプは、上司や同僚などからの仕事の依頼、頼み事に対して、「なんとかなるだろう」というお気楽な考えから、”とりあえず承諾する”というタイプです。
誰でもそうだと思いますが、「大丈夫ですよ!ちゃんとやりますから」「なんとかします」などと言われると、少し安心しますよね。
「あの人なら、任せた仕事をちゃんとやってくれるはずだ」と、感じると思います。
ところが、このお気楽タイプの方の場合、引き受けたもののどこか甘えがあったり、仕事の手を抜きがちで、結局期日までにできていないということがあるのです。
仕事に対しての考え方が甘いという場合と、とにかく楽観主義者である場合があります。
安請け合いをしすぎて、相手をがっかりさせてしまう!
「私がやりますよ」「なんとかしておきます」などと言って相手を安心させて引き受けておきながら、結局は何もやらないまま、もしくはできないまま日数だけが過ぎていきます。
ですが、相手はといえば、「やると言ってくれていたし、大丈夫なはず」「仕事が完了したら教えてくれるだろう」と、とても期待してしまいます。
にも関わらず、結局は、納期や約束の日が迫ってから、「やっぱり無理でした」「やってみたんですけど、ダメでした」というような返事が返ってくることになります。
例)なんとかなるだろう!と思って引き受けたものの・・・
私がやります。なんとかしましょう!
はい!任せてください!
~~~~~~~数日後~~~~~~~~
えっと・・・
すみません、できませんでした。
このように、「なんとかなるはずだ」と思って引き受けた仕事でも、なんとかなるなんて楽観的な考え方でどうにかなるわけもなく、上司や同僚をがっかりさせてしまいます。
「なんとかなるさ!」という前向きで楽観的な考え方は確かに必要になることがありますが、安請け合いをしすぎてしまうと、相手をがっかりさせることもあるのですね。
また、上司や同僚をがっかりさせるだけではなく、取引先の方の無理なお願いを聞いてしまい、結局ダメになった等のことからトラブルに繋がる場合もあります。
仕事をする上で、この安請け合いは厳禁でもあります。
- なんとかなるさ!という精神で、とりあえず仕事を引き受ける
- なんとかなるさ!と思いながら結局はなにもできない
- 自分ならできると思ったんだけどなあ、と疑問に思ったりする
3.万人に好かれるということは不可能!断ることは悪くない
「相手に嫌われたくない」「悪く思われたくない」「使えない奴だと思われたくない」など、様々なことを思い、断ることができない方も多いと思います。
誰かに嫌われたくないという気持ちは誰もがもっているものですし、それを否定することはしません。
ただ、万人に好かれるということは、到底不可能な話なのです。
どんなに礼を尽くした言い方や態度をとったとしても、嫌われる時は嫌われますし、悪口を言われる時は言われます。
明らかに自分が悪くない時であっても、どんな理不尽なお願いを断った場合であっても、嫌われてしまうことだってあるのです。
万人に好かれるということは不可能なのだということを、あらかじめ心に留めておく必要があります。
そして、断ることが悪いのではなく、理不尽なお願いに対しても礼を尽くして断っているのに、理解してくれない相手が悪い!というくらいに思っておくと気が楽です。
自分を理解してくれる人達を大切にする
自分がどれだけ努力したとしても、自分のことを理解してくれない人はたくさんいますよね。
みんなに嫌われないようにと気を遣って、自分ができないことを「できます」「やります」と言って引き受けたりする必要はありません。
先の例のように、気を遣うことで相手にも迷惑がかかってしまうことを知っているからこそ断るわけですから、理解してくれない人達すべてに好かれようとしなくていいのです。
もちろん、だからといって理解してくれない相手に対して冷たい態度をとったり、無視をしたりというようなことはしてはなりません。
どのような方に対しても丁寧に対応していくことが大切になるのですが、丁寧にお詫びをした上で仕事を断った場合でも自分のことを悪く言う方とは、はじめからお付き合いをしていかなくてもいいのです。
仕事上そうはいかないという場合でも、その方とは挨拶程度にしておき、深入りはしないようにすればいいだけです。
反対に、事情があり断ったことを理解し、自分のことを大切にしてくれる人に対してはこちらも大切にしていけばいいのです。
- みんなに好かれようとしなくていい。無理なことは断る
- でも、嫌な相手だからといって冷たく接したりはしないこと
- 自分を理解して大切にしてくれる人を大切にすること
4.断ることで生まれる4つのメリット
上司や同僚からの仕事の依頼、飲みの誘いなどを”断る”となれば、デメリットしかないように感じるかもしれません。
ですが、断るという選択肢をとることで、以下の4つのメリットがうまれます。
- 正しい判断ができるようになる
- 物事を多面的に見られるようになる
- より理解してくれる相手と巡り会えるようになる
- 自分の時間と相手の時間を大切にできるようになる
【メリット1】正しい判断ができるようになる
まず1つ目のメリットは、”正しい判断ができるようになる”という点です。
なんでも断れずに引き受けてしまって、仕事が手一杯になっている方の場合、仕事にミスがでやすくなります。
小さなミスならまだカバーできるかもしれませんが、それが大きなミスに繋がったり、突然とんでもない初歩的なミスをおかし、大問題になることもありますよね。
手一杯になり、「あれもやらなきゃ!これもやらなきゃ!」というように追い込まれている状態では、正しい判断ができなくなってしまいます。
自分は本当にその仕事を全うできるのか?
仕方なく引き受けたり、強く言われて押されてしまい承諾したりと、様々な状況から引き受けてしまった仕事・・・
それを本当に全うできますか?
仕事は適当にこなしてもいいものではありませんし、適当に仕事をすれば後から様々な方面に迷惑がかかりますよね。
にも関わらず、やることがいっぱいになってしまいつい手を抜いたり、うまく処理できずにミスだらけの状態で納期や約束の日が迫る、ということもあるかと思います。
仕事を引き受ける前に断ることができれば、自分が本当にその仕事を全うできるだけの余裕と力があるのか、ということを冷静に判断することができるようになります。
責任は取れるのか?
さらに、仕方なく引き受けたり承諾したりした仕事に対して、あなたは責任はとれますか?
ミスがあり、取引先や上司、同僚などから指摘された時に、どのように責任をとるのかということは考えたことがありますか?
「とりあえず命令だから引き受けないと」「この仕事を引き受けなくては後が怖い」などと考えてホイホイ引き受けていると、いざという時に責任がとれないということもあります。
そのようなことも、仕事を断れずに手一杯になっていると、考えることができなくなってしまいますよね。
自分のキャパを超えていないか?
自分のキャパを超えて仕事を受けていないかどうかという点も、仕事を断らずに次から次に受けていては、考えることができなくなる点です。
仕事に余裕がある時には、あとどのくらいの仕事ならこなせるかということを考えることができますし、正しい判断を下すことができますよね。
これら全ては、なんでもいいなりになって引き受けてしまうと、分からなくなってしまうことなのです。
結局は自分を追い込むことになり、ミスを連発したり、体調を崩したりと悲惨な結果になってしまいます。
断ることで、自分の仕事に余裕ができるため、正しい判断がしやすくなります。
- 断ることで手一杯から開放されると、正しい判断ができるようになる
- ミスが減り、自分が責任をもてる仕事なのかどうか等も判断できるようになる
【メリット2】物事を多面的に見られるようになる
言われるがままにたくさんの仕事を引き受け、手一杯になっている状態では、物事を一つの視点からしか見ることができなくなってしまいます。
例えば、
・引き受けた仕事・任せられた仕事をとりあえずこなして完了とする
・数をたくさんこなす
このように、”とにかく仕事を終わらせる”という部分に意識が集中してしまっていることはありませんか?
数をこなすことが仕事ができる人になるコツだ、というように思っていませんか?
仕事ができる人というのは、数をこなしているわけではありません。
引き受けた仕事ひとつひとつに付加価値をつけて完了としているのです。
断ることで余裕が生まれる
なんでも引き受けて仕事が手一杯になり余裕がなくなっている方の場合には、「とにかく終わらせよう」という気持ちが先行してしまい、単純に言われたことをするだけになります。
もちろん、言われたことができればそれで十分ではあるのですが、ここにプラスして、「もっとこうしたらいいかもしれない」「こっちのほうが取引先との取引の量が増えるかもしれない」というように考えられるようになったら、いいと思いませんか?
このような多面的な考え方ができるようになるためには、とにかくなんでも仕事を引き受けるという状況を改善しなくてはなりません。
自分の気持ちや時間に余裕がない状態では、そのような考え方ができないためです。
物事を多面的に捉え、仕事の質をさらに高めていくためには、雑多な仕事を断り、今の自分ができる仕事を見極めていくことが必要となります。
断らずに引き受け続けていては、余裕は生まれません。
任された仕事を120%の力でこなすことができるようになる
自分のキャパを超えている仕事、こちらを大切にせず理解しようとしてくれない人からの仕事などを上手に断るテクニックを身につけることで、任された仕事を120%の力でこなすことができるようになります。
さらに、仕事相手とは信頼関係が築かれ、長い間お仕事相手として続くようになります。
物事を多面的に見られるようになってからの仕事は、とても楽しく感じるはずです。
”上手に断る”というそのテクニックさえ磨くことができれば、自分も相手も気持ちよく仕事をしていくことができるようになります。
- とにかく数をこなすのではなく、付加価値をつけた仕事ができるようになる
- 物事を多面的にみることで、仕事相手と長く関係を続かせることができる
- 120%の力で仕事ができるようになり、信頼関係も築きやすくなる
【メリット3】より理解してくれる相手と巡り会えるようになる
そして3つ目のメリットとして、”より理解してくれる相手と巡り会えるようになる”という点があります。
断るということができずに相手からの仕事を全て引き受けているうちは、本音で相手とお付き合いしているわけではありませんよね。
苦手なことでも嫌なことでも、相手の機嫌を損ねるのは嫌だと感じたり、今後の仕事上のことを考えたりして、「やります」と言っている時点で、本音ではありません。
この本音が言えない状態で仕事上のお付き合いをしている間は、自分のことを理解してくれる相手とは巡り合うことができません。
ですが、”断る”ことができるようになれば、それは本音を伝えることになり、断っているにも関わらず、相手からは好かれやすくなるのです。
断るということは本音で話すということ
できないことを「できません」と言ったり、無理な要求に対して「それは無理です」と言ったりすることは、本音で伝えるということですよね。
本音で相手と会話してしまったら、相手に嫌われてしまうと思っていませんか?
そのため、自信がないことであっても、明らかに無理なことであっても、「やります」「できます」と嘘をついてしまうのです。
ですが、これでは相手も本音で話をしてくれませんので、毎回壁を感じながら仕事をすることになってしまいます。
さらに、相手も嘘だと分かっていて、「あの人は断らないから」という理由で無理なことを言ったり、できないような仕事をもってきたりすることがあります。
断って意思表示をすることで、相手も本音で話をしてくれるようになり、よりよい関係を築くことができるようになります。
曖昧な返事よりも、相手に誠意が伝わりやすい
「相手が傷つかないように」「嫌われないように」「なんとかカドをたてないように」と考えて曖昧な返事になってしまうこともあるかと思います。
「善処します」「考えておきます」「参考にします」「また今度連絡します」などの曖昧な返事は、相手を中途半端に期待させたり待たせたりしてしまいます。
例)断るつもりだけれど、相手のことを思って「考えておきます」と曖昧な返事をした
このようなものなのですが、お願いできますでしょうか。
~~~~~~~数日後~~~~~~~
このように、断るつもりでも、相手が傷つかないように、カドが立たないようにと考え、「考えておきます」と曖昧な返事をすることによって、相手はいい返事がもらえると捉えてしまうこともあります。
多くの場合、「考えておきます」「善処します」「検討します」などのワードが出ると、雰囲気からなんとなく察して諦めてくれる場合があるのですが、とても曖昧ですよね。
相手が少しでもいい返事を期待していた場合には、改めて返事を聞かれるまで、ずっと相手の時間を奪ってしまうことになります。
そんなつもりがなくてもそうなってしまうのです。
曖昧な返事をするよりも、ハッキリと返事をしたほうが、自分も相手もとても楽ですし、断るとしても誠意が伝わりやすくなります。
また、常に本音で相手と接することによって、より自分を理解して大切にしてくれる方と巡り会いやすくなります。
その結果、仕事がさらにうまく進むようになったり、信頼が深まったりと良いことに繋がっていくのです。
- 本音で話す(断る)ことで、相手も本音で話をしてくれる
- 曖昧な返事よりも誠意が伝わりやすく、逆に信頼関係が生まれる
断ったり謝ったりするというのは、時にとても難しい判断を迫られることがありますよね。
謝るという行為が好きだという方は少ないと思いますが、避けては通れない謝るという行為について、相手を不快にさせない謝り方を身に着けておくことをオススメします。
【メリット4】自分の時間と相手の時間を大切にできるようになる
そして4つ目に、”自分の時間と相手の時間を大切にできるようになる”という点があります。
先程少し触れた部分にも共通するところがありますが、上手に断ることができるようになれば、自分の時間と相手の時間を大切にできるようになります。
全部引き受けていたら時間に追われて苦しくなってしまう
なんでもかんでも相手の言うことを受け入れ、要望や仕事の提案など全てを引き受けてしまっては、時間に追われることになり精神的にも苦しくなってしまいます。
本当になんでもない小さなことでも、そこから休日にまで影響がでてしまうようなことに発展する場合もあります。
例えば、休憩時間にとある同僚から、仕事においてのアドバイスを求められるところから始まり、気がつけば土日などの休日にまで仕事の愚痴や相談をされるようになってしまう・・・
というようなことも無いわけではありません。
自分の仕事だけでも手一杯なのに、仕事以外に他人の人生相談にまで乗ることになる場合もあるのです。
自分の自由な時間が作れるようになり、充実した生活を送ることができる
「今は無理です」「それはできません」というように、ハッキリと自分の意思表示として断ることができれば、自分の時間を自由に使うことができます。
”仕事をやらされている感”ではなく、”自分が仕事をしている感”を得ることもできるのです。
自分のことに時間が使えるようになれば、人生がとても充実していると感じることができます。
趣味の時間に充てるも良し、友人や家族、恋人との時間に充てるも良し!
今までズルズルと断れずに引き受けていた仕事の1つでも、上手に断ることができるだけで変えていくことができます。
ハッキリと意思表示をすることによって、相手の時間も大切にできる
意思表示はハッキリとしなくては意味がありません。
「とりあえず考えてみるね!」というような返事も断るということだ、と考えている方もおられるかもしれませんが、それは残念ながら間違いです。
・とりあえず考えてみるね
・また時間があったら連絡するね
・今度ね
などの言い回しは、断っているように感じられますが、曖昧で自分勝手な表現でもあるのです。
相手からすれば良いようにも悪いようにもとれますので、自分の意思をハッキリと伝えていることにはなりません。
このような言い方をしていると、先程例に挙げたように、中途半端に相手を期待させて時間を奪ってしまうことになるのです。
- 自分と相手の時間、どちらも大切にできるようになる
- 曖昧ではなくハッキリと意思表示をすることで、中途半端な期待を与えずに済む
5.評価を上げる断り方、5つのポイント
では、具体的にはどのような断り方をすれば、評価が上がったり信頼関係が築けたり、仕事がスムーズにすすむようになるのでしょうか。
断るという、一見嫌な感じがするものであっても、ポイントを押さえれば、相手とよりよい関係を築くことができるようになります。
- 断る前に、しっかり相手の話を聴くこと
- 感謝することを忘れないようにすること
- 断る代わりに、何か1つお詫びをつけること
- 断る理由を長々と話さないこと
- 言葉だけではなく表情と仕草も取り入れること
【ポイント1】断る前に、しっかり相手の話を聴くこと
まず1つ目のポイントとしては、”断る前に、しっかりと相手の話を聴くこと”という点が挙げられます。
相手の話を聴くのは当たり前だと思われるかもしれませんが、それができていないために、相手があなたが断ることに対してよく思わないのかもしれません。
どんなに急いで断りたい・切り上げたい話題でも、相手の話をしっかりと聴く
例えば、話を聴くまでもなく急いで断りたい、とにかく早く切り上げたい、というような話の場合、あなたはどうしますか?
長く話をしてもらってから断るのはちょっと・・・と思った時、相手が話をしているにも関わらず割って入り、「ちょっとごめんね、悪いけどそれはできない」と言ってしまうことはありませんか?
ハッキリと意思表示をしているのだから、いいでしょう?と思われるかもしれませんが、これではせっかくハッキリとした意思表示をしても、全く意味がありません。
というのも、まだ話をしているのに断られて、いい気分になる人はいないからです。
この後あなたがどんなに相手を持ち上げようとしても、どんなに良いことを言っても、相手の耳には入りません。
「話をしている最中なのに、ろくに話も聞かずに断られた」という印象だけが残ってしまい、あなたの発言すべてが鬱陶しくなってしまうのです。
そのため、相手の話をまずはしっかりと聴くことが大切になるのですね。
どんな人であっても、話を聞いてくれる人には好意的になるもの
相手がどのような人であっても、自分の話を聴いてくれる人の対しては好意的になるのが人間です。
ただずーっと相手の話を聴いているよりも、自分が好きなことや伝えたいことについて話をしているほうが楽しいですし、聴いてもらえると嬉しいと感じますよね。
「自分は話をすることが苦手だ」と感じている方のほうが、話を聞いてもらえるとより喜んだりします。
話の主導権を自分が握り、聴いて欲しいことを伝えることで、自然とはなしを聴いてくれた相手には好意的になるものなのです。
話を聞いているうちに、折り合える部分を見つけてみる
そうして相手に好意をもってもらうことができれば、こちらが断る場合でも、不思議と納得してくれやすくなります。
ただし、はじめから完全に「断ろう」という気持ちだけをもって話を聞くのではなく、どこか折り合える部分はないかどうかと探しながら話を聞いてみてください。
断ろうと思っている気持ちを一旦どこかに置いてくるイメージです。
相手の話を真剣に聞いていると、折り合える部分が見つかる場合があります。
その時は、相手に交渉をもちかけ、自分の意見も半分聞き入れてもらえるように話をするのです。
相手はすでに、十分に話を聞いてもらったことでこちらに多少なりとも好意をもってくれていますので、提案も受け入れてくれやすい状態です。
こちらからその仕事についての質問をしてみたり、話を広げるように意識してみると、相手との会話が弾んでより話しやすくなります。
【ポイント2】感謝することを忘れないようにすること
嫌いな相手、苦手な相手から仕事を頼まれた時、どうしても断りたいという場合には、どのように接しますか?
「嫌いな相手なんだから、適当な断り方でいいや!」「この人にはこの程度の対応でいいかな」というように、適当に接していませんか?
そのような接し方をしていると、相手からも同じように接されるということを忘れないようにしましょう。
どんなに苦手な相手であっても、誘いや依頼への感謝を伝える
仕事をスムーズに進めていくためには、どんなに苦手な相手や嫌いな相手からの誘いや依頼であっても、感謝の気持ちを伝えることが大切になります。
嫌いだからといって、適当な断り方をしたり冷たくあしらったりするのはNGです。
・どんなに苦手な相手であっても、自分ができない部分を補ってくれているかもしれません
・相手も仕事の一環として嫌な態度をとっているだけかもしれません
・その相手が新しい出会いを運んできてくれるかもしれません
・後に出世し、あなたに素晴らしい仕事をくれるかもしれません
このように考えてみると、感謝の言葉なしに、ただただ「できません」「お断りします」などの拒否の言葉だけを伝えるというのは、ちょっと酷いと思いませんか?
まずは、仕事を依頼してくれたことに対して、感謝するということが大切になります。
「無理です」ではなく、「ありがとう」
言われた仕事に対して、「無理です」「ダメです」「なんですかそれは」などの拒否や否定的な言葉を最初に伝えることはやめましょう。
「仕事をくれてありがとう」「誘ってくれてありがとう」という感謝の言葉を初めに伝えるようにするのです。
そして、「でも今回は、他の仕事で手一杯になっていて・・・」「今日は予定があって」というように、感謝の言葉の後で自分の意見を伝えるようにします。
相手をたてること、自分ひとりで仕事をしているのではないということを、しっかりと頭に入れて仕事をすることで、よりよい仕事を行うことができるようになります。
断る時にも、「ありがとう」を忘れないようにしましょう。
【ポイント3】断る代わりに、何か1つお詫びをつけること
相手からの申し出や誘い、仕事などを断る場合には、ただ単に断って終わりではなく、何か1つでいいのでお詫びをつけるようにすることもポイントです。
お詫びといっても、金銭的なものや何かプレゼントをするということではありません。
その仕事に役立つような何かをお詫びとしてつけるのです。
「またの機会に」「次は・・・」などは、何の意味もない
相手からの申し出や仕事などを断る際には、「またの機会にお願いします」「次は参加させていただきます」などの言葉をつけることがありますよね。
ですが、実際には”次”はありませんし、”またの機会”があってもどうせ断ることになる、ということが多いのではないでしょうか。
このような言葉は、相手に対してのお世辞的なものであり、お詫びにはなりません。
そうではなく、もっと具体的にお詫びをする必要があります。
相手に敬意を払い、情報を提供したり、別の約束を取り付ける
では、具体的にお詫びとはどのようなものを指すのかと言いますと、情報提供や別の約束事などを意味します。
依頼をしてくる相手からしてみれば、様々な思いや事情があり、こちらに依頼をしてくるわけですよね。
それを適当にあしらったり、ただ単に断ってお世辞程度の言葉をつけるのではなく、何か相手に役立つものをつけるようにします。
例えば、以下のようなものです。
- その仕事に関する情報を集めて提供する
- その仕事について詳しい人物を紹介する
- その仕事に関する書籍などを紹介する
- 次回会う約束を、日時を決めてとりつける
など、このようなものが、”相手に敬意を払ったお詫び”となります。
このようなお詫びがあれば、こちらが断った場合でも、相手からすればダメージが少なく、あまり嫌な気分にはならないのです。
むしろ、資料や書籍、人物などを紹介してもらえたり、別の日にまた会うことができるとなれば、嬉しいですよね。
相手の話をしっかりと聴き、必要としていることは何なのか等も見極められるようになると、お詫びも格段に良くなりますし、断った後の印象も良くなります。
【ポイント4】断る理由を長々と話さないこと
そして4つ目に、”断る理由を長々と話さないこと”という点もポイントとして挙げられます。
断るにあたり、その理由を延々と話す方がおられますよね。
「実は○○が△△で、それがこうなってああなって・・・つまりそのようなことが理由でお請けすることができないのです」云々・・・
このような話をしても、相手からすれば迷惑なだけですし鬱陶しく感じてしまうだけなのです。
相手は、断られる理由を聞きたいわけではない
断るこちらからすれば、その理由をしっかり説明し、理解してほしいと思いますよね。
ですが、相手からすれば、そのような断る理由にはほぼ興味がなく、了承してくれるのか拒否するのか、というその部分だけが重要なのです。
そのため、断る理由を長々と話たとしても、相手はイライラするだけですし、「言い訳がましい奴だなあ」と思われ、こちらの印象が悪くなってしまいます。
断るこちらが責められないようにしようとしていくつも理由を説明しがちですが、ここはグッとこらえ、結論を先に伝えて、その後で理由を1つだけ伝えるようにしましょう。
結果を先に伝え、理由はその後で良い
結果を先に伝えることで、相手はストレスをためずにすみます。
人によってはその結果部分だけ聞いて、あとはもういいです、と去ってしまう方もおられるかもしれませんが、それだけ結果の部分が重要であり、理由はどうでもいいということなのです。
もちろんこの結果を伝える前には、しっかりと十分に相手の話を聞くことを忘れないようにしましょう。
しっかり話を聞いた後で、ハッキリとお断りし、その後で理由を1つだけ伝えます。
お互いにストレスがたまらず、非常にスッキリとした会話で終了させることができます。
【ポイント5】言葉だけではなく表情と仕草も取り入れること
コミュニケーションをとる際には、大体はお互いの顔をみて、言葉と表情、仕草などを交えて会話をしますよね。
言葉だけでも思っていることは伝わるのですが、感情が全く伴わないため、誤解を招くことが多々あります。
言葉だけでは伝わらない!誤解を生んでしまうことも・・・
例1)
ちょっとAさん、その辺にあるコーヒーとって
はい、ありがとう。
例2)
へえそうなんだ。面白いね
このような返答の仕方をされると、どう感じますか?
言葉では「ありがとう」「面白いね」などの返答があったとしても、表情や仕草がないため全く感情がこもっておらず、バカにされているような適当にあしらわれているような感じがしますよね。
このようなものはコミュニケーションとは言えませんし、とてもイライライします。
相手の顔を見て、仕草と表情も交えて言葉をかわさなくては、誤解が生まれることもあるのです。
断る場合には、「相手の顔を見て断るのはちょっと難しい」と感じるかもしれませんが、言葉だけで断ってしまうと、相手に誤解を与えることにもなりかねません。
いくら丁寧に言葉を選んでも、表情や仕草を交えなくては伝わらないのです。
断りにくい話ほど、直接顔を見て断るようにすることが大切
特に、断りにくい苦手な相手や断りにくい話ほど、直接会って断るのではなく、メールや手紙などで済ませようとしますよね。
ただ、メールや手紙というのは顔が見えない上に、文章として残ってしまうために、後から読み返して不快な思いをされる方もとても多くおられます。
そこからまた誤解が生まれ、解決したと思っている問題でもまたぶり返してしまうことだってあります。
断りにくい相手や話の時ほど、メールや手紙などではなく、直接顔を見て、仕草・表情を交えて断るように意識することが大切なのですね。
6.まとめ
上司や同僚などからの頼まれ事を断るというのは、とても勇気がいりますよね。
だからといって、全てを言われるがままに引き受けていては、仕事が山積みになって手一杯になり、お手上げ状態で苦しくなるだけです。
ここでご紹介したように5つのポイントを押さえて上手に断ることができれば、断っても自分の評価が下がることは少なくなりますし、嫌な思いをせずに済みます。
断るということをとても難しく考えている方や、マイナス面ばかりに気を取られている方もおられると思います。
ですが、断ることで得られるメリットなどをもう一度チェックし、今後の仕事を120%の力でできるようになるように、そして、自分の時間と相手の時間を大切にできるようにしてみてはいかがでしょうか。
上手に断ることができるようになれば、今までとは違う仕事のこなし方ができるようになります。
できれば見やすい表などもいくつか入れて、全体で20枚くらいの資料にしてくれない?