こんにちは!テレビ局で6年間キャスターとして働いてきた松岡です。
6年間のキャスター時代に、
- ああ、この上司にはついていきたい!
- この上司の言うことは信頼できる
- 上司の言うように課題を成し遂げよう!
と思えた上司はたった1人でした。
多くの人が、部下のモチベーションを上げられない残念な上司だったのです。
部下の士気を高めて、組織を引っ張っていく上司になるには、リーダーシップが必要です。
このリーダーシップ、生まれ持ったものではなく、経験と心がけ、技術で後からついてくるものなので、自分はリーダーに向いていない…と悩んでいる人も安心してください。
あなたもリーダーシップを発揮できる上司になるために、どんなことに意識すれば良いのかを知りましょう。
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1.部下のモチベーションは普通に接していても上がらない
上司という立場になると、不思議とこれまで自分がいた「部下」という立場の世界が見えなくなってくるものです。
自分が部下だったとき、上司にどう接してもらうと嬉しかったでしょうか。
どんな言葉をかけてもらったらやる気が出たでしょうか。
そのことを思い出してみてください。
あなたが思っている以上に、部下という存在は繊細な心を持っていて、あなたの接し方一つで気持ちも行動も変わることを覚えておきましょう。
どの部下にも同じように接していてはいけません。
部下の性格、仕事の要領、仕事の得意不得意を把握して、それぞれにあった接し方をすれば、部下は自分のことを理解してくれていると感じます。
特別だと感じた上司からの言葉、指示には喜んで反応でき、モチベーションがあがってくるのです。
2.部下を思い通りに動かす最強のリーダーシップ
リーダーシップというと、ただ単に組織やチームを引っ張ることのように思えますが、そうではありません。
リーダーシップとは、その組織やチームに属する人それぞれをあなたの思い通りに動かし、結果として全体を引っ張っていた状態にすることなのです。
部下一人一人を思い通りに動かすなんて、とても困難なことに思えるでしょう。
しかし、常にトップを走り続けている人はこの最強のリーダーシップを発揮しているのです。
最初は部下を動かそうと考えるかもしれませんが、最強のリーダーシップを身に着ければ、部下の方から動いてくれるようになります。
あなたも、部下自らがあなたのために行動したくなるような最強のリーダーシップを身につけましょう。
3.リーダーシップを発揮する7つの絶対要素
リーダーシップを身に着け発揮するには、まずは経験が必要です。
多くの組織、チームをまとめる経験をすればするほど、リーダーシップとはどのようなものなのか身体で理解できてくるはずです。
しかし、どんな人でも最初は未経験です。
リーダーという役割を経験したことがなくても、まるで数多くのチームを引っ張ってきたかのようなリーダーシップを発揮させることができる、7つの絶対要素をご紹介します。
3-1.①信頼関係を築く力
部下を思い通りに動かすためには、なんといっても部下との信頼関係が不可欠です。
信頼関係とは、部下からあなたのことを信頼させるものだと思うかもしれませんが、まずはあなた自身が部下のことを信頼しなければなりません。
自分のことを信頼してくれているか、そうでないかというのは人間は敏感に感じ取るものです。
建前上の信頼ではなく、心から部下のことを信じるように努めてください。
そうすることで、部下からのあなたへの信頼も得られるようになります。
部下に信頼してもらえるように、
- 部下と他の人で態度や意見を変えない
- 部下を特別扱いしない
- 第三者と比べて部下を評価しない
という点は特に気を付けましょう。
人によって態度や意見を変えるあなたをみると、部下はあなたを一貫性のない人間だと判断するでしょう。
また、あなたに特別扱いをされると、部下は、あなたが人によって待遇を変える意志の弱い人間だと思うでしょう。
部下を褒めるときも叱るときも注意が必要です。
部下自身の問題なのに、第三者を引き合いにだし比較しておこなうと、部下は、「自分もどこかで上司に引き合いにだされている」と考え、あなたを人を利用する人間だと警戒するようになります。
信頼関係は短期間で構築されるものではありませんが、あなたの心がけ次第でその時間はぐっと短くなるはずです。
3-1-1.マッチングとミラーリング
信頼関係をより早くより強固にさせるテクニックの一つとして、マッチングとミラーリングという手法があります。
- マッチング…相手の声、声量、声色、テンポ、雰囲気などを合わせる
- ミラーリング…相手の仕草、姿勢、まばたきのタイミングなど目にみえるものを真似る
似ているようですが、ミラーリングはその名の通り、鏡のように相手の行動を真似し、マッチングはそれ以外の相手の要素を真似するということです。
あなたは、なんだかこの人と話すのが心地良いと感じる人物はいませんか?
もしかするとその人物は、あなたの様々な要素を真似て合わせているのかもしれません。
人は、自分と同じペースで話す人、似たような空気間の人物を快適に感じる傾向にあります。
この手法を部下にも実践するのです。
部下の仕草や空気感を真似することで、部下はあなたに対して「この上司は話しやすい。これまでの上司とは違う」と感じ、より深いコミュニケーションを図ることができるはずです。
マッチングとミラーリングは、あなたと部下の信頼関係アップに効果を発揮する有用な手段なのです。
3-2.②相手を理解する力
上記で述べた部下との信頼関係の話にもつながるのですが、相手(部下)を理解する力なくしては、チームのリーダーとして力を発揮することはできません。
人は、
自分のことを理解してくれている人物=味方
だと認識します。
そしてそれが上司となると、
自分のことを理解してくれている上司=味方、付いていって良い人
となるのです。
そのためには、あなたが部下を理解する、受け入れることから始めましょう。
- この部下はどんな仕事をしたいのか
- どんな思いを持って仕事に取り組んでいるのか
- 本当にやりたいことは何なのか
- 今不満は持っていないか
仕事に関することやその部下自身のことを理解するよう努力してください。
信頼関係を築く上でも、部下を理解することはあなたを特別な上司へと導いていくのです。
3-3.③ビジョンの共有化
リーダーシップというと、リーダーだけが目標を掲げてメンバーを引っ張っていくものだと勘違いしている人も多くいるかもしれません。
しかし実際はそんなことはなく、リーダーの役目というのはメンバーそれぞれにビジョンをみせ共有化させることなのです。
いくらあなたが目標を持っていても、それが部下に伝わっていなければ、部下は何に向かって進んで良いかわからず戸惑ってしまいます。
何かプロジェクトを実行しているのなら、
- 最終目標を掲げる
- 現在はどんな状況にあるのか
- 過去どんな失敗があったのか
を最低でも共有化させましょう。
その上で、チームの中であなたがより信頼できる部下を数人小さなリーダーとして心に決め、その部下を中心に複数の課題を解決するようにします。
- Aグループは生産ラインについて
- Bグループは在庫管理について
- Cグループは顧客管理について
など、グループごとに課題を与えます。
それぞれのグループでどんな状況になっているのか適宜共有化するとともに、グループ同士、課題がどれだけ進んでいるのかも共有します。
これらがあなたの仕事です。
リーダーシップとは、それぞれに役目を与え問題を解決させながら、共有化したビジョンに向かって進みやすくするようととのえていく力なのです。
3-4.④志高く、ブレない心
部下のモチベーションが最も下がる原因の一つとして、上司の低い志、簡単に折れてしまう心があげられるのではないでしょうか。
みなさんも、こんな上司に出会ったことはありませんか?
- 困難にぶつかるとやる気が喪失する
- 失敗しそうなものに挑戦しない
- リスクばかり恐れている
- より安全な方へと意見が変わる
- 変えようとする意志がない
誰しも熱意に溢れた新人時代というのはありました。
しかし、自分に守るべきものが増えてきたり、顔色を窺わなければならない人物が増えたりすると、かつての熱意というものは失われていきます。
しかし、そのような態度の上司をみても部下のモチベーションは上がらず、むしろ上司に対する信頼や尊敬が失われることになるでしょう。
何かをやり遂げると決めたときは、新人時代以上の熱意、部下を圧倒する志であなたが率先して取り組むようにしましょう。
あなたの高い志と、絶対に成し遂げるんだというブレない心こそが、部下を引きつけリーダーとしての存在価値を高めていくのです。
3-5.⑤抵抗感にもビクともしない決断力
チーム内でビジョンの共有化ができて前に進もうとしていても、トラブルというのは発生するものです。
それが、もしかしたらチーム内で起こるものかもしれませんし、会社という組織の中での抵抗感なのかもしれません。
チーム内で意見の違いなどで反発が起きた場合は、あなた自身がその原因を探り、再びメンバーにトラブル解決のための新たなビジョンをみせ共有化させなければなりません。
最終的な目標の前に、チーム内の抵抗感を優先に解決する決断をもちましょう。
もし、チーム外からの抵抗感が発生した場合。
その抵抗感は、あなたが引っ張りメンバーが乗る船の行方を阻むものといえます。
もしあなたがその抵抗感に屈して船を進めることを諦めたならば、船はその場で遭難してしまいます。メンバーも船から降りてしまうかもしれません。
ここは、どんな抵抗感が起きようとも上司であるあなたが部下を守り、このまま続行するという決断をみせなければいけません。
どんなトラブルにも負けることなく前へ進むあなたは、リーダーシップが発揮できる最高の船長と言えます。
3-6.⑥適材適所の判断能力
あなたが一番のリーダーとしてチーム全体を牽引していきますが、③の「ビジョンの共有化」でも説明したように、チーム内には小さなグループがあるのです。
そのグループは、それぞれに目標を持ち課題を解決していくわけですが、そのグループで力を発揮できるメンバーをあなたが選び配置しなければなりません。
ある部下を、その部下が不得意とする課題のグループに置いてしまうと、グループの課題解決が遅れ、結果としてチーム全体の最終目標達成に影響がでるようになるのです。
チーム全体がバランス良く前に進めるよう、部下に適した役目を与え、適した場所で力を発揮してもらいましょう。
しかし、その部下の成長のために敢えて不得意とする課題を与えなければならないときもあるでしょう。
そんなときは、グループ、チーム全体でカバーできる余裕があるときにすることをおすすめします。
そして部下に対して、個人的に声かけをしてあげましょう。
- 新しい分野に強くなってもらいたい
- 仕事の幅を広げられるチャンスだ
- より多くのことを任せたい
など、前向きな言葉を使い、部下自身が苦手なものに取り組むということを意識しないよう配慮する必要があります。
3-7.⑦スピード感のある行動力
チームで1つのプロジェクトに取り組んでいるとき、上司であるあなた自身の行動そのものが手本となり、部下たちのモチベーション向上につながるのです。
特に、経験のある者だからこそできるスピード感のある行動力は、部下たちを圧倒させます。
チーム内が勢いにのっているとき、さらにその勢いを加速させるためにあなたが率先して課題を解決していくのも良いでしょう。
または、困難にぶち当たってチームが前進できなくなっているとき、上司であるあなた自らが状況を打開させるために行動をとるのも良いでしょう。
とにかく、あなた自身がスピード感のある決断をして行動することで、部下たちは鼓舞されあなたに付いていこうと思うのです。
模範となる姿をみせた後は、メンバーがあなたに付いてこられているかを確認し目標に向かって進めていると判断できたら、支援することを忘れないようにしましょう。
4.リーダーシップ能力の高め方
リーダーシップ能力は生まれ持ったものではなく、後天的に備わってくるものです。
- 自分は人をまとめるのが苦手だ
- リーダーになる自信がない
という人でも安心してください。
まずは、何より経験を積むことです。
どんなに小さなプロジェクトでも、自分がリーダーの役割を任されたのなら、そのときからリーダーシップ能力を高めるための訓練はできるのです。
お伝えした7つの要素を意識し、リーダーシップを発揮するための技術を身につけていってください。
そして、常日頃から自分の人格を磨く努力をするようにしましょう。
部下は、上司がどんな人物かその本質をすぐに見抜いてしまうものです。
部下に対してだけ良い顔をしていても、同僚や上司からあなたの悪い噂をきいて信頼をなくすこともあります。
部下だけでなく、関わる人全てからの評価があなたのリーダーシップ能力向上に関係することを覚えておきましょう。
いざリーダーとしての役目がきたときに、誰にどのように仕事を任せれば良いかすぐに判断できるよう、部下の得意不得意を知り、個性も把握しておくことも大切です。
例えば、指示をだすときに、
- 言葉で丁寧に伝える方がわかりやすいタイプ
- 図解など視覚に訴える方が伝わるタイプ
- マニュアルを渡して読み込ませる方が良いタイプ
など部下にも様々なタイプがあります。
また、部下にアドバイスをするとき、
- 褒めた上で伝える方が受け入れやすいタイプ
- 厳しい言葉をかけた方がやる気になるタイプ
など性格も様々です。
できるだけ多くの部下と深く関わってその本質を知っておくことが、あなたがリーダーとなったときに上手くチームを動かせることになります。
リーダーシップ能力は、日頃の自分磨きと部下との関わりで大きく向上する!
5.まとめ
リーダーとして仕事を成功させようと前のめりになってしまいがちですが、あなた一人のやる気ではチームは前進していきません。
あなたのリーダーシップを発揮させるためには、何よりも部下のモチベーションをあげることが大切なのです。
部下のやる気が向上して初めてチームが動き、あなたのリーダーとしての役割も生まれてくるということです。
初めてのリーダーや、大きなプロジェクトでのリーダーは特に緊張するものでしょう。
また、常にリーダーの役割を担っている上司という立場は日々のプレッシャーも大きいものかもしれません。
しかし、リーダーシップはどんな人でも経験と技術で発揮できる能力であり、しっかり身に着ければ自然と部下からあなたに付いてきてくれるものなのです。
これが正しいリーダー像、というものはありません。
あなたらしいリーダーシップが発揮できるよう、日々できることからスキルを向上させていってくださいね。
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