こんにちは、下原マヤです。
私は15年間コールセンターで人材育成に携わっていました。
みなさんは「無愛想」「無表情」な人とのコミュニケーションで困った経験はありませんか?話していても反応がいまいちだったりして、やりにくいなと感じた事があるのではないでしょうか。
コールセンターというところは先輩・後輩を問わず様々な年齢・性別の方がいらっしゃいます。正直なところ、中には「ちょっと苦手なタイプかも・・」という方も。
元々、根が人見知りの私は「無愛想・無表情」な人は本当に苦手だったんです。
でも、仕事として育成をしなければならないのですからそんな事は言ってられませんでした。
今回は私がどのようにして「無愛想・無表情」な人と仲良くなってきたのか?
そのプロセスをコツと一緒にご紹介します。
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1.無愛想・無表情な人は付きあいにくい人なのか?
まず「無愛想・無表情」な人ってどんなイメージでしょうか。
- 怖そう
- 冷たそう
- 何を考えているのかわからない
- 暗い
いずれにしてもあまり良いイメージではないですよね。でも明るく元気で表情豊かであっても実は怖い人や、実は冷たい人はたくさん存在します。
もちろん、見た目も大事ですが、人間として付き合っていく上では何といっても中身が大事!
実は「無愛想・無表情」な人たちは人間関係において「どうすれば良いのかわからない」のです。
「自分では精一杯印象を良くしようとしていたし、笑顔を作っていたつもりだけど上手くいかなかった」とのちに語ってくれる「元無愛想・元無表情」な方をたくさん知っています。
条件反射で愛想良く笑顔が出るわけではなく、「どうすれば良いのだろう」と人知れず悩んでいる、それはなぜでしょうか。
それはそこに「劣等感」があるからです。
劣等感を抱いていない人はいないでしょう。みんなそれぞれ自分の中で「客観的に見た時に自分はこの部分が他の人よりも劣っている」と感じる部分があるのではないでしょうか。
例えばあなたに「自分は周りの人より学歴が低い」という劣等感があったとします。周りに追いつこう、追い抜こうと努力をしても何かにつけ「やっぱり自分はダメだ」と感じたとしたら、あなたは積極的には学歴について触れないような生き方を選ぶのではないでしょうか。
「無愛想・無表情」な人も同じです。
「自分は周りの人のようにコミュニケーションを上手く取ることが出来ない」という劣等感を持っていたら、極力コミュニケーションを避けて毎日の生活を送るでしょう。
そうすると他人と接する機会が減り、結果として「愛想がなく表情に乏しい人」が出来上がるのです。
ではわたしたちはこの劣等感と一生付き合い続けていかなくてはならないのでしょうか。
ある心理学者は「人は向上したいと思うから劣等感を抱く」と言っています。
ここで大切なことは「向上したいから」という部分です。
いかがですか?身近にいる「無愛想・無表情」の人を思い浮かべてみてください。
「コミュニケーションを取りたいけど、上手く出来ないから」と自分を制しているとしたら・・そんな風にひとりで悩んでいる人が「本当に付き合いにくい人」だとあなたは思いますか?
2.無愛想・無表情な人との距離を縮める方法
では私が実践している「無愛想・無表情」な人との具体的な距離の縮め方をご紹介していきます。
最初に言っておきますが、この作戦は少し時間がかかります。あなたの根気が試されると言っても過言ではありません。
でも、一度やり遂げてみてください。今まであんなに苦手だった人が大げさではなく本当に大切で信頼できる仲間になります。
心理学では、他者とのつながりや絆を持つ感覚のことを共同体感覚と呼び、この共同体感覚が高いほど精神が安定すると言われています。
確かに「仲間がいる」「誰かとのつながりを感じる」という気持ちは何とも言えない安心感がありますよね。
「無愛想」「無表情」と言われる人はコミュニケーションに対しての劣等感から、共同体感覚が低いことが想像できます。
人とのつながりを感じられないとしたらそれは寂しいことです。
逆に言えば共同体感覚が高くなれば、他者とのつながりを持つことができるようになるのです。そうすれば根本のコミュニケーションに対する劣等感も取り除かれて、本人が望むコミュニケーションを取ることができるようになります。
共同体感覚を高める為には4つの問題をクリアしなければなりません。
「相互尊敬」「相互信頼」「相互協力」「相互共感」です。
つまり、「お互いに尊敬し、信頼し、協力し、共感する」ということが、他者とのつながりでありコミュニケーションということです。
全てに共通している「相互」、これは「お互いが」という意味ですね。
相手に身に付けて欲しいことは、まずこちらが相手に向けてそれらを実践する必要があるということです。
ではどのようにして相手に「尊敬」「信頼」「協力」「共感」を示せば良いのでしょうか。
ここからは「相手に届く気持ちの示し方」をお伝えしていきます。
ただし「無愛想・無表情」な人は「興味はあるけど近寄ることができない」という”人見知りなネコ”のようなところがあります。焦らず、脅かさず、押し付けずにじっくり攻めましょう。
2-1.【Step1】一方通行の声かけ
最初は挨拶からです。「なーんだそんなことか」と思いましたか?
今までにあなたは「おはようございます!」と元気に声を掛けてニコッと笑顔を向けたのに相手は「・・・ます」と下を向いて・・・
「やっぱり仲良くなれそうにないわ」とさじを投げていませんか?
この時点での「無愛想・無表情」な人への声かけはあなたの為にする事ではなく、相手の為にする声かけです。
先に述べた4つの問題の内の「尊敬」の為のステップです。
まずはあなたがその人に対して「あなたという存在へ尊敬の証に礼節を持って接している」ということを伝えましょう。
ですから「見返りは求めない!」これが基本です。
「おはよう」「おつかれさま」「お先に失礼します」1日の中で挨拶のタイミングはたくさんあります。
この時に大事なのは「他の人への声かけと同じ声の大きさ、トーンで声かけをする」ということです。
自分が「苦手だな」と思っていると、つい他の人への声かけよりも力が入ってしまう事がありますが、そうするとその人は「私は気を使われている、コミュニケーションが苦手であることを知られている」と感じて逃げてしまいます。
他の人への挨拶より声やトーンが低くても、また高くてもダメです。
2-1-1.ポイント:無理に目を合わせない
この”一方通行の声かけ”の時点では無理に目を合わせない事がポイントです。
「挨拶は相手の目を見て」という基本はいったん無視します。
なぜなら無理に目を合わせてしまうと相手はあなたと同じことをしなくてはならない、と脅迫観念のようなものを感じます。
”目を合わせない一方通行の声かけ”は「そのままのあなたに礼節を持って接します」という無言のメッセージです。あなたは声をかけたらサラリとその場を立ち去りましょう。
この声かけがあなたの中で当たり前になったころ次のステップに進みます。
2-2.【Step2】名前+一方通行の声かけ
次は「一方通行の声かけ」に「相手の名前」を付け加えます。これも「尊敬」を示すためのステップです。
あなたがどこかのお店の得意様だったとしたら「いらっしゃいませ」とだけ言われるよりも「○○様、いらっしゃいませ」と言われた方が大切にされているなと感じるのではないでしょうか。
名前というのはその人自体を表す大切なものです。挨拶に名前を付けることで相手への配慮、すなわち「配慮をするに値する、尊敬の念がある」と言う気持ちを伝えます。
仲良しの友達や同僚へも普段「おはよう!」とだけ言っているのであれば、試しに「○○ちゃん、おはよう!」「おはよう!○○さん」と相手の名前を付け加えてみましょう。
最初は少し照れくさいかもしれませんが、これが普通になるとこれまでより一層距離が近づきますよ。
さらに、これはカクテルパーティー効果と言って相手との距離を近づける手法として有名です。
実際に多くの実験が行われていますが、挨拶だけよりも「名前+挨拶」の方が「友好的」「好意的」という印象を持たれる事が立証されています。
相手との距離を近づける為には、まず相手にこちらの事を好意的に思ってもらうということは必須です。
当然これは「無愛想・無表情」の人へも使える方法です。
ただし、ここでもやはり声かけは一歩通行ですので「単純に名前を付けるだけ!」と心得ましょう。まだ目は無理には合わせません。
ここでは「○○さんというあなたへ向けて声をかけていますよ」というメッセージを込めます。
もちろんそんな事相手の方だってとっくにわかってはいますが「みんなに雑に声をかけているわけではないよ、これは”○○さんへのおはよう”なんだよ」という事を伝える為です。
2-2-1.ポイント:自然に名前を付けくわえるコツ
そうは言ってもいざとなると「名前を付け加える」というのは意外とハードルが高いものです。そこで「自然に名前を付け加えるコツ」が必要になります。
私がこの作戦を実行していく中で最初につまづいたのはこの「名前を付け加える」でした。
それまで私には目の前にいる人の名前を意識的に付け加えるという習慣がなかった為です。
どうしてもわざとらしくなってしまったり、ぎこちなくなってしまったりして、
かえって相手に意識をさせてしまったという失敗もありました。
そこで日頃自分が仲の良い友達にどのようにして声をかけているかを思い出してみると
名前の前に「ごく短い感嘆詞」が入っていることに気が付いたのです。
そこで「無愛想・無表情」な人へも同じように「短い感嘆詞+名前」で試してみると不思議なほど自然に口から出て来ました。
「あっ」でも「おっ」でも何でもいいですが慣れるまでは「あっ」がオススメです。
「あっ、○○ちゃんおはよう!」「あっ、○○さんおつかれさまです」「あっ○○くん、また明日」と声をかけてみてください。
同時にこれは、相手に「自分はこの人の中で声をかけるべき対象と位置づけられている」イコール「認められている」という事を無意識に感じてもらうにはとても有効です。
「あっ」と付くだけで「この人は私を待ってくれていたのかもしれない」と思ってもらうことができます。
この「名前」+「一方通行の声かけ」がスムーズに出来るようになった頃に、相手のリアクションを一番最初と比べてみてください。
挨拶ひとつとっても「・・・ます」くらいしか聞こえなかったものが、小さな声であっても「おはようございます」と段々聞き取れるレベルまで来ているはずです。
2-3.【Step3】感じたままをただ伝える
ではそろそろ少しだけアプローチの角度を変えてみましょう。
次は4つの問題の中から「共感」に取り掛かります。
ここでは「感じたままを伝える」ですが「その人への共感」ですので、他の人の事や天気のことなどはこの場合は除外してください。
具体的にはどういう事かと言うと、例えばその人の外見を見て「かわいい靴ですね」「かっこいい時計だね」あるいはその人の声が聞こえた時に「いい声だね」、その人が書いた書類を見て「字がキレイ」などポジティブな内容であれば何でも構いません。
大事なのは感じたままを言葉にして伝えるだけ、という事です。
これはもちろん「あなたの事を好意的に見ています」「あなたという人の趣味や特性に共感をしています」というメッセージですし、同時に「あなたという人をちゃんと見たいと思っている」「あなたに関心がある」という意思を伝えたい為です。
あからさまに「かわいい!かわいい!」「すっごいかっこいい!」など大げさにならないようには注意しましょう。
「無愛想・無表情」な人はお世辞に敏感な人が多いので「何かほかに目的があるのでは」と勘繰られると距離を広げられてしまいます。”さりげなく”を意識してくださいね。
2-3-1.ポイント:答えを待たない
きっと相手はあなたの言葉に「あ・・」とか「・・・そうかな」など何らかのリアクションはすると思いますが、そこで焦って「会話」を成立させようとはしないでください。
あなたは笑顔を見せる程度でスッとその場を離れましょう。相手のリアクションは待たないでくださいね。
「無愛想・無表情」と言われる人は警戒心が強い人が多いので、ここで焦って無理に答えさせてしまうと、あなたと話すことがイコール自分が頑張らなければならない事、となってしまい疲れさせてしまいます。
2-4.【Step4】Yes/NOだけで回答出来る質問を投げてみる
次は少し会話に近い事を仕掛けてみます。
それは相手に何かの「質問を投げかけてみる」ということです。
でも投げかける質問はとても小さなもので、かつ相手がYesまたはNoのみで回答出来ることとします。
ここからは4つの問題の中の「信頼」を実行します。
例えばその人がお弁当を食べていたとします。そこで「あっお弁当自分で作るんですか?」これだけでOKです。相手が「はい」とか「いいえ」とか答えたらどちらの答えでも「へぇ~おいしそう!」これで終わりです。
相手がネクタイを締めていたら「ネクタイ自分で選ぶんですか?」この場合「はい」でも「いいえ」でも「そうなんですね、似合ってますね」という感じです。
なぜこれが「信頼」に関係するのでしょうか。
もし、あなたが道に迷って通りすがりの人に道を聞こうとした時、あなたはどんな人を選んで声をかけますか?
「話しやすそう」「優しそう」という視点で探すでのはないでしょうか。
その根底には「この人なら答えてくれる」という一種の信頼があるからです。
いかにも「無視されそう」と感じる人には話しかけませんよね。
「無愛想・無表情」と言われているその人へ「あなたはきっと答えてくれると信頼しているから話しかけています」というサインを送るのです。
相手は慣れないあなたとの会話が始まるのかと一瞬身構えますが、思いのほかあっさりと河合が終わったことにホッとしますし、褒められたし、この程度の会話ならしても良いな、と思い始めるでしょう。
2-4-1.ポイント:自分の感想を付け加える
上記で例にも出しましたが相手が「はい」や「いいえ」と答えた後にはあなたの感想を付け加えましょう。
「おいしそう!」「似合ってる」「いいな~」「すごい!」など、これもポジティブな内容であれば何でも構いません。出来るだけ一言で終わる感想が良いでしょう。
これは「あなたという人に好感を持っています」というメッセージです。
人は自信がなければ人に対して閉鎖的になりますので、ほんの少しずつでも自信をつけてもらって心を開けるような準備をしてもらいましょう。
このYes/NOだけで回答出来る質問にあなたが慣れて来たころに次のステップへ進みます。
2-5.【Step5】Yes/NOだけでは回答出来ない質問を投げてみる
さて、ここからはいよいよ「会話」に取りかかります。
今度は「はい」「いいえ」だけでは答えられない質問に挑戦です。
これも「信頼」の為のステップです。
その人があなたとの会話で「はい」「いいえ」だけとは言え、言葉を発することに慣れて来たころ、その人の中では「もう少しなら話せるかな」という気持ちが芽生えています。
思い出してください「人は向上したいと思うから劣等感を抱く」でしたよね。
その人の心の奥にはコミュニケーションに対する向上心があります。
今まで封じ込められていた「向上したい気持ち」が目覚め始めるのです。
例えばその人がステキなペンを使っていたのであれば「あ、書きやすそうなペンですね、そういうの私好きなんです、どこで買ったんですか?」という感じですね。
こう聞かれれば相手は「・・○○のお店で・・」と答えてくれるはずです。そうしたら「○
○のお店かぁ!今度行ってみよ!」で終了です。
これは相手の”ノドを開く練習”とも思ってください。
誰だってあまり話さないと、いざ言葉を発した時に上手く話せなかったりします。
「無愛想・無表情」な人のノドは閉じてしまいがちです。短い質問をする事でノドを開けてもらうと思って臨みましょう。
このステップは最初は少しこちらも緊張します。その分声が大きくなったりしやすいのですが、あまり周囲が注目するとその人もさらに緊張してしまうので出来るだけさりげなく、を心がけてくださいね。
2-5-1.ポイント:初めの数回は目を合わせない
この時点でもまだ相手の目は無理には見なくてOKです。
目を合わせるというのは日本人には案外ハードルが高い場合があります。
特に「無愛想・無表情」な人はその傾向が強いのでまだそこまでの要求は出来ません。
あなたの視線はその会話の対象となっている物に向けるか、
自分の手帳を見ながらでもいいですし、PC画面を見ながらでも良いです。
もちろん、相手が目を見て来たらしっかりと視線を合わせてくださいね。
2-6.【Step6】相手から声をかけてもらう
いよいよ相手からあなたに声をかけてもらいましょう。
ここからは声をかけるよりも、視線を合わせる事に注力してください。
もちろん、これまでやってきた声かけは続けて行くのですが、ここからは意識的に目も合わせます。
Step5までの作戦が上手く行っていれば、この時点で「何らかの理由で誰かに話しかけないといけないとしたら○○さん(あなた)に話しかけよう」とその人は思ってくれているはずです。
これは4つの問題の中の「協力」です。
ここまではこちらが仕掛ける会話でしたが、ここからはその人からの会話の間口を広げてあげましょう。
「あなたが話したいと思ったことはわたしが聞きます」「あなたの問題解決にいつでも協力します」という気持ちを示すのです。
普通は「何か困ったことがあったら何でも言ってね」と言葉で伝えるのでしょうが、「無愛想・無表情」な人はそれが出来ないから困っています。
目が合った時にニコッと笑う、口角を少し上げたり目を少し大きく開いたりして少し首をかしげる、などアクションでアピールしていきましょう。
「無愛想・無表情」と言われているその人だって、毎日生きていればふとした瞬間に「あ、これを誰かに話したい」と思うこともあるはずです。
その瞬間を逃さない為にあなたはアクションで「いつでも待ってるよ」というサインを送るのです。
2-6-1.ポイント:声をかけられる準備をする
その人にサインを送った後はあなたは声をかけられる準備をしてください。
この準備というのは簡単に言うとイメトレです。
ここでもあなたは「協力」の為に動いてください。
その人があなたのところへやって来た時にあなたが「協力する準備はいつでも出来ているよ」イコール「あなたは仲間だよ」と思っているということを知ってもらわなければなりません。
その人は勇気を出してあなたに話しかけてきます。話した後に「話しかけて本当に良かった!」と思ってもらう為にはどうすればいいでしょうか。
例えば、優しい口調で「おつかれさま」から始めよう、とか、ちょっと変顔で迎えてみようか、とか、相槌は多めにしよう、頷きながら話を聞こう、など出来るだけたくさん考えてみてください。
出来ればその人が話しかけて来た用件が済んだ後に「ちょうど良かった、わたしも用事があったんだ、これってね・・」という風にある種”おみやげ”の役割を果たす話題を用意しておきましょう。
もし前回ステキなペンの話をしたのであれば「あの後ね気になったからネットで調べてみたんだけど種類もたくさんあるんだね!教えてもらって良かったよ」など、以前に話した話題とリンクしていれば最高に良いです。
2-7.【Step7】人の輪に入れる
ここまでであなたとその人はある程度の話が出来る位置まで近づいていると思います。
でもこのままでは、その人にはあなたしかおらず、周りからは「無愛想・無表情」と言われているということに変わりはないと思います。
ここからはその人をあらゆる輪の中にどんどん入れていきましょう。
あなただけではなく、他の人へもその人を知ってもらうチャンスを作るのです。
輪の中にいるあなたがパイプ役になれば他の人も間口を開けやすくなります。
つまり他の人へも「相互」の機会を作るということですね。
でも「こっちにおいでよ」と言ったくらいでは「無愛想・無表情」な人は入っては来ません。あなたがその話の輪の中にいる状態でその人に話を振りましょう。
「ね?○○さん、あのペン書きやすいんだよね!」という感じです。
あなたと共通の話題で引き込むというのが一番簡単だと思います。
その時のその人の返事は「あ・・うん」程度でOkです。
出来るだけ身体をその人の方へ開いた状態で輪の中の話を続けましょう。
2-7-1.ポイント:PRをする
ここでは「あなたがその人の良いところを他の人にPRする」ということがポイントです。
その人の良さはあなた一人が知っているより、他の人にも知っておいてもらいましょう。
ここまでのステップであなたはとても細かくその人の事を観察していますから
きっとたくさん良いところを見つけてあげられているはずです。
出来ればその人がいるところで他の人へ「○○さんね、××が上手なんだよ」「○○さんって××の仕事やってたんだって」などその場の話題に応じてその人のPRをしてください。
そうすれば今まで「無愛想・無表情」で付き合いにくい、と感じていた他の人も話のとっかかりが出来るし、何より「え?そんな事を人に話すような人だったの?」と周りがその人の見方を変える良い機会にもなります。
どんなに大きな輪でも、最初はひとりに理解してもらうことから始まります。
「無愛想・無表情」であるその人も次の「ひとり」と「相互」の関係を作っていかなければなりません。
でも大丈夫です!その人には既にあなたという成功事例が出来ています。
時間はかかるかもしれませんが、あなたがいなくてもその人が話の輪に入る事が出来るようになる日も遠からずやってきます。
あなたのPRが利いて周りが一目置くようになれば、その人は「無愛想・無表情」から「寡黙・ポーカーフェイス」へと変身するのです。
3.無愛想・無表情だからこそ仲間になる理由
「無愛想・無表情」と言われる人だからダメな人では決してありません。
むしろ劣等感がある分、相手の気持ちにズカズカと踏み込むような軽々しい事は言わないですし、自己満足の表情だけでその場を乗り切るということもしません。
そんな人だからこそ信用出来るし、高めあえます。
私は今までに何人もの「無愛想・無表情」さんと出会って来ましたが、最終的に黙々とチームの為に力を尽くしてくれるのはいつもこういう人だった気がします。
コミュニケーション上手であることは素晴らしいスキルです。
でも全員がそうでなくてはならないわけでもありませんよね。
誰にだって得意な事も苦手な事もありますが、そこをお互いに理解して助け合うのが人間関係です。
「無愛想・無表情」といわれる人は自分を理解しようと働きかけてくれたあなたやチームに
愛着を持ってくれるはずです。
4.まとめ
人間はそれぞれ別の個体ですから、「人の気持ちがわかる」というのは難しいことです。
でもその気持ちを「理解すること」は出来ます。
「無愛想・無表情」も個性のひとつです。
危機管理能力が高く、責任感もあり、人の気持ちを察しようと努力をしている人です。
コミュニケーションを大切に思うからこそ「難しい」「自分は下手だ」と思うのです。
でもそこに向上心があるから劣等感を持ち、苦しんでいます。
ぜひ、あなたの近くの「無愛想・無表情」といわれる人をあなたの力で、あなたやみんなの大切な仲間にしてください。
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