こんにちは!コミニケーション検定資格保有者の今村です。
人見知りの人や会話の続かない人で多い間違いが自分は話す力がないと思っている事です。
しかし、これは大きな間違いです。
人見知りや人との会話が続かない人は聴く力を鍛えるだけで大きく変化します。
今回は、その聴く力について詳しく紹介していきたいと思います。
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1.人見知りで雑談が苦手?!そこに潜む意外な3つの理由とは
「雑談が苦手」「雑談をしようとしてもうまくいかない」「何を話せば良いのか分からない」という方はとても多くおられると思います。
初対面の方や苦手な方であれば特に、「頼むからあっち行ってよ」「お願いだから二人きりにしないで!」というように、心の中で思ってしまうことがあるのではないでしょうか。
その人のことが嫌いか好きかは関係なく、雑談を強いられる状況に置かれると、とても苦痛に感じてしまいますよね。
では、どうしてそこまで苦痛に感じてしまうのか、その理由としては、以下の3つのことが挙げられます。
- 自分のことしか考えていないため
- 話すことだけに気を取られているため
- 沈黙が怖くて話し続けてしまうため
【理由1】自分のことしか考えていないため
「何言ってんだこいつはって思われたくないんです」「僕は実は人見知りで・・・」というように、人と話すことが苦手だと思っている方は多いですよね。
ですが、これらを理由にすることは、「私は自分のことしか考えていないワガママちゃんです!」と、自らアピールしているようなものだということに気づいていますか?
「人見知りで」や「他人が苦手で」は、ただの甘え
「人見知り」「他人が苦手」というようなことを言う方は多いですよね。
もっとザッとまとめると、それらはつまり「対人関係が苦手」ということになります。
ですが、この「対人関係が苦手」というのは、自己中心的な考えが基になっているとも言えるのです。
というのも、具体的に以下のような部分を気にしてしまっているためです。
- 誰かと雑談をすることによって、自分がどのように評価されるのか
- どんな人だと思われるのか
- 自分のことを分かってもらえるのか
- 自分を大切に扱ってもらえるのか
など、このような点を意識しすぎて、自分のことばかり気にしているため、相手のことが見えていないのですね。
相手とどのような話をするのか、相手に気持ちよく話してもらうためにはどうすればいいのか、という部分ではなく、自分がどう思われるのか、少しでもよく見られるにはどうすればいいのか、という部分に気が向いてしまっているということです。
そのように、相手のことより自分のことを強く意識するため、結果的に「対人関係が苦手」になってしまうのです。
周りからどう思われるのかを気にしすぎている
周りからどのように思われているのかがとても気になる!という方は多いと思います。
確かに、「あの人さ、喋ったこと有るけどちょっと変な人だったよ」なんて噂をたてられることは、誰だって嫌ですよね。
ですが、あまりに気にしすぎることは良くありません。
気にしすぎると、周りの人に対して変に歪んだ考えを持ってしまったり、自分が満たされないと不機嫌になってしまうような人間になりかねないからです。
また、空回りしてしまったり、相手に負担を与えるような迷惑な人間になることもあります。
例1)
(どうしよう。少しでもよく思われるにはどうすればいいんだろう・・・)
(何も話せなかった・・・どう思われたんだろう。やっぱり人見知りなのがダメなんだよね)
例2)
へえ!よかったね。そういえば私も先週、彼氏とデートしてきたの!すごく楽しかった~。それでね、○○に行ったんだけど~・・・(ぺらぺら)
このように、なんだか空回りをしてしまうような会話になったり、下に見られないようにと聞かれてもいないことを話し出す、はた迷惑な人になることもあるのです。
例1では、初対面の方とどのような会話をするのか、相手の方はどのような心境なのか、何か喜ばれることはないか、ということを考えるのではなく、第一に「自分を少しでもよく見せたい」ということに気持ちが向いた結果、何も話せずに相手は去ってしまいました。
例2では、相手を勝手にライバル視して、下に見られないようにしようと考え、聞かれてもいないのに、相手の話を遮ってまで自分の話をしたことで、相手に呆れられてしまいました。
相手ではなく自分ばかりに気持ちが向いている方は、雑談をした結果、思わしくない結果になることが多いのです。
そしてその結果を受け、「私は人見知りなので」「初対面の方が苦手で」「相手が無口だから」というように、自分は悪くないとばかりに言い訳をしているだけなのですね。
少し厳しい言い方になりますが、まずは自分がここに気が付かなくては、いくら努力しようと変化は起きません。
- 相手のことではなく自分のことばかり考えている
- 相手の反応が思わしくなく、「人見知り」「雑談が苦手」と言い訳している
- 「対人関係が苦手」というのは甘えであり言い訳である
【理由2】話すことだけに気を取られているため
「雑談」に何が必要なのかと言われてイメージするものといえば、「話す力」なのではないでしょうか。
確かに話をしなくては雑談は成り立ちませんので、話す力が必要だと感じることは何もおかしくありません。
ですが、雑談が苦手だと仰る方ほど、「話すこと」に縛られている傾向にあるのです。
「雑談=こちらからたくさん喋る必要がある」ではない
雑談は、こちらからたくさん喋る必要があり、何か面白いことを言わなくてはならないと思っている方も多いと思います。
ですが、雑談をする際にはこちらからたくさん喋ることが重要なのではなく、「相手の話を聴くこと」のほうが重要なのです。
・話をしないといけないんじゃないの?!
・話を聴くだけじゃ雑談にならないでしょう?
・むしろ、こちらがたくさん話しをしたほうが、相手も楽しいんじゃないの?
などと、思われるかもしれません。
ですが、ある調査の結果で、初対面でいい印象を与えることができるのは、「話が面白い人」「たくさん話しをしてくれる人」ではなく、「自分の話をちゃんと聞いてくれる人」という結果が出ています。
初対面でいい印象を与えることができるということは、普段の雑談でも同じことが言えますよね。
雑談をする時にはたくさん喋ろうとする必要はなく、面白い話をする必要もありません。
相手の話を聞かずに自分のことばかりを喋ろうと、話すことだけに気を取られていると、印象も悪くなってしまいます。
人見知りは関係ない!雑談力が高い人は、相手の話を聴くことが上手な人
”雑談力が高い”と言われる方々は、相手の話を聴くことがとても上手です。
つい話したくなる・雑談をしたくなる人だな、という方をよく観察してみると、その方はほぼ喋っておられないということが多くあります。
では何をされているのかと言えば、相手の話をじっくり聴き、相手にどんどん喋らせるような質問の仕方やあいづちの打ち方をされているのです。
相手にいかに気持ちよく話してもらうのかという部分を意識していると、自然と自分の話はしなくなりますよね。
ですが、自分が話すことばかりに気を取られていると、どうしても自分の身の上話ばかりになってしまい、相手は退屈で反応もいまいちになってしまいます。
その結果、「私には話す力が足りないんだ、もっと話さなくては!」という間違った結論に至ってしまうわけです。
- 自分がたくさん話す必要があると思い込んでいる
- 自分の話ばかりになってしまい、相手の反応はイマイチになる
- 自分が話し足りないんだ!と間違った結論に至る
【理由3】沈黙が怖くて話し続けてしまうため
3つ目の理由としては、”沈黙が怖くて話し続けてしまう”ということが挙げられます。
初対面の方や、久々に会った方、あまり親しくない方と話す機会がある時には、沈黙が続くと居心地が悪くて嫌だという方は多いと思います。
この沈黙を恐れるがあまり、次から次へと間髪入れずに話し続けてしまっていませんか?
興味がない話をひたすら話し続けられては、話を聴くほうも疲れてしまいますし、とても退屈に感じてしまいますよね。
沈黙を怖いと感じてしまう理由とは
では、どうして沈黙の時間を怖い・嫌だと感じてしまうのでしょうか。
沈黙の時間を怖いと感じてしまう理由には、以下のようなものがあります。
- 自分のことに対して何か思っているのではないだろうか
- 嫌われているのではないだろうか
- 何か話さなくては、つまらない人だと思われてしまうのではないだろうか
など、このようなことが理由として挙げられます。
よく見てみると、またしても、先程の理由1に挙げたように”自分のことばかり考えている”と思いませんか?
自分が悪く思われるのではないか、何か思われているのではないか、という部分ばかりが気になり、沈黙を怖いと感じてしまうのですね。
相手が沈黙してしまう理由は?
では、相手はどうして沈黙してしまうのか、その理由も少し覗いてみましょう。
人が沈黙してしまう際の理由としては、以下のようなものがあります。
- じっくりと言葉を選んで話をしようとしているため
- こちらの話に納得がいかないため
- とても大事なことを言おうとしているため
- 考えていることがあるため
相手はただ黙っているわけではなく、このようなことを理由に沈黙しているのかもしれない、ということを忘れてはなりません。
沈黙が怖いゆえのマシンガントークをしていませんか?
沈黙が怖いからという理由で、相手がどうして沈黙しているのかということを考えずにマシンガントークをしていませんか?
もし相手が、こちらの話に対してじっくり言葉を選んで話そうとしてくれていた場合、その時間を奪ってまでこちらのどうでもいい話をし続けるというのは、大変失礼です。
もしかすると、何か大事な話をしようとしていたり、考えていることがあるのかもしれませんよね。
その時間を奪ってまで沈黙を破って話し続けると、相手はとても不快になり、反応が悪くなったり雑談が終わってしまったりするのです。
またしてもその結果、「私は雑談が下手なんだ」「人見知りだから」という言い訳を口にすることになってしまいます。
最悪の場合、「相手が何も喋ってくれないからいけないんだ」「これだから無口な人は嫌だよね」というように、相手のせいにするとんでもない人間になってしまう方もおられます。
- 沈黙してしまう方には理由がある
- 沈黙が怖いからといって話し続けることは、相手に失礼
- 相手が無口だからいけないんだ!という間違った結論に至ることも
2.雑談は得意ですか?
ここまで、雑談が苦手だと感じてしまう理由についてご説明してきました。
少し嫌な言い方をしてしまった部分があると思いますが、まずは自分がその部分に気づくことで、変えていくべきポイントを理解することができます。
では改めて質問です。
「あなたは雑談は得意ですか?」
人見知りで雑談が苦手な人の、あんな悩みこんな悩み
雑談が苦手な方には、様々な悩みをもった方がおられますよね。
誰かと話さなくてはならない状況に置かれた時、どうしたらいいのかオドオドしてしまうこともあると思います。
以下、雑談が苦手な方が陥りやすい、いくつかの例えを見ていきましょう。
例1)何を話せば良いのか分からずに無言になってしまった
こんにちは~。ご無沙汰しています。
・・・
例2)話を盛り上げようとして、無駄に張り切ってしまった
私も先日○○に行ってきたんですよ~!△△が有名ですけど、行かれましたか?
あ、ご存じないんですね。△△はこういうところで~あれが有名で~・・・ぺらぺら
はい、また!
例3)相手の話に対して結果を出そうと意見したりしてしまう
どうしたの?なにか言われたの?
そんなことがあったんだ。じゃあ、あなたも自分がどうしてそう言われたのか、考えてみたらどう?
うん・・・じゃあね
例4)相手との沈黙の時間が嫌で、つい口を出してしまう
<3秒後>
<また3秒後>
いかがですか?
例1~4まで挙げてみたのですが、よく似たシチュエーションを経験したことがある方も多いのではないでしょうか。
- 何を話せば良いのか分からずに無言になってしまう
- 話を盛り上げようとして相手の話を横取りしてしまい、しらけさせてしまう
- 愚痴に対して求められていないアドバイスをしてしまい、余計に気分を悪くさせてしまう
- 沈黙に耐えられずに、相手が考えている時間を奪ってまで話し続けてしまう
など、このようなことで悩んでいる方が多く、「できれば雑談したくない」「誰かと二人っきりになりたくない」「初対面が苦手」という気持ちが強くなってしまうのです。
雑談を避けて通ることはできない?
では、雑談を避けて通ることはできないのでしょうか。
雑談を避けて生活していくことができればどんなに楽か、と考えたことがある方もおられると思います。
ですが、職場や近所付き合い、友人との関係などにおいては、雑談を避けて通ることはできませんよね。
嫌でも挨拶をしますし、そこから数分でも雑談をすることは多々あるはずです。
取引先の方と軽く雑談をしてから、仕事の話に入るということもあると思います。
家にずっと篭って誰とも会話をしないという場合を除き、雑談は避けて通ることができないものなのです。
それならば、少しでも雑談の時間を苦痛に感じないようなコツを身に着け、どのような方とでも楽しく話せたほうが良いですよね!
こちら↓の記事では、何気ない雑談が自分の評価を左右していることや、雑談力を鍛えるための方法などをご紹介しています。
是非この記事とあわせて、チェックしてみてくださいね!
3.雑談に話す力は不要?!人見知りのほうが身に着けやすい、4つの”聴く力”
冒頭でもご説明しましたように、「雑談が苦手だから」「人見知りだから」ということは、雑談の上手下手に関係ありません。
むしろ、「口下手なんです」「自分から話すのが苦手なんです」という方のほうが、雑談の時間を有意義に過ごせるようになる可能性が高いのです。
その理由としては、先程も少し触れましたように、”雑談では、話す力よりも聴く力のほうが大切”になるためです。
以下、「聴く力」として押さえておくべき、4つの”聴く力”について、ご説明していきたいと思います。
- 相手の話を聞く(訊く)のではなく”聴く”
- 聴きながらうなづく
- 聴きながら共感する
- 聴きながら質問する
【1つ目の聴く力】相手の話を聞く(訊く)のではなく”聴く”
まず1つ目の聴く力は、”相手の話を聞くのではなく、聴く”ということについてです。
聞くという言葉には3つの漢字があります。
一般的に広く使われているのは、「聞く」という漢字ですが、他にも訊く・聴くという漢字があり、それぞれ意味が異なります。
「聞く」と「聴く」の違いを整理しておきましょう
介護の現場などで重視されている「傾聴」という言葉があるのですが、ご存知ですか?
この傾聴は、相手の話をただ単にぼーっと聞くのではなく、相手の気持ちに寄り添いながら、理解し、共感しながら受け入れつつ聴くという意味です。
このように、「聴く」とは、相手が感じていることや思っていること、こちらに伝えようとしていることをしっかりと理解しようとしながら聴くことを意味するのですね。
一方、広く使われる「聞く」は、意識せずに音を聞いたり、何を話しているのかを認識して聞く、という意味があります。
「聴く」の意味のように、相手を理解しようとして話を聴くということではないのですね。
そして、あまり見ないかもしれませんが、「訊く」という漢字もありますよね。
この「訊く」は、自分が知りたいことを尋ねるような時に使う意味があるものです。
雑談においては、「聴く」ことがとても重要
3つの種類の「聞く」の意味について見てきましたが、雑談においては、聞く・訊くではなく、「聴く」ことがとても大切になります。
相手の話をじっくり聴くだけではなく、表情や声のトーン、仕草などの変化も見逃さないようにしていく必要があります。
相手の様子をよく観察し、相手の話を理解しようとじっくり聴くことで、相手と自分の心の距離が近くなり、相手からの印象がよくなります。
話を遮らない、取り上げない!
話を聴かずに、相手の話を遮ったり、相手から取り上げたりしてしまうことで、会話が続かなくなってしまいます。
いくら無口の方であっても、真剣に自分の話を聴いてくれる人が居れば嬉しいものです。
なんだかんだ言っても、自分の話を聴いてくれる人に対しては、いい印象をもつものなのですね。
相手が話しているにも関わらず、「そういえばさ~」「あっ、そのことなんだけど」というように遮ってしまったり、「○○と言えば△△って知ってる?」というように相手から取り上げてしまうようなことをすれば、たちまち会話は終わってしまうことでしょう。
途中で何か言いたいことがあっても、思うところがあっても、そこは我慢して相手の話を聴くようにしましょう。
このように、雑談においては自分が話すのではなく、相手の話を聴くことを強く意識することがポイントとなります。
- ただ単に聞くのではなく、相手を理解しようと「聴く」
- 何か思ったことがあっても、我慢して相手が話終わるまで待つ
- 相手の声のトーンや大きさ、仕草などの変化をチェックする
【2つ目の聴く力】聴きながらうなづく
2つ目の聴く力として、聴きながらうなづくということが挙げられます。
話をいくら熱心に聴いていても、反応をせずに無表情で聴いていては、「この人本当に聞いているのかな?」と思われてしまうことがあります。
自分が相手の話をしっかりと聴いていますよ!ということをアピールするためにも、聴きながらうなづくようにする必要があります。
あいづちは、首を振るだけのものではない
「あいづち」と聞くと、なんとなく首を縦に振るだけのものだと思ってしまうかもしれません。
確かに首を縦に振ることもあいづちなのですが、首を振るだけのものではないのです。
あいづちには、「あいづち言葉」というものがあります。
よく使うところでいえば、「はい」「そうなんですか」なども、あいづち言葉に入ります。
他にも、「凄いですね!」「ええ!?本当ですか?」「びっくりです!」など、多少オーバーに聞こえるようなものも、あいづち言葉になります。
例1)下手なあいづちの打ち方
そうなんですか。
例2)上手なあいづちの打ち方
ええ!?凄いですね!あの滅多に褒めない部長が褒めるなんて、びっくりです!
例1と例2を見比べてみると、こちらが自慢話にうんざりしている状態であっても、あいづちの入れ方によって、相手の気持ちに変化があることが分かります。
例1では、ただ単に話を聞いてほしかっただけなのに、こちらにサラッと流されてしまったため、相手はつまらなさそうにして会話を終えています。
ですが、例2では、あいづちを上手に入れたことで、相手は気分良く会話を続けています。
「自慢かよ」と思ってしまっても、上手にあいづちを入れることができれば、相手の気分を害してしまうこともなく、沈黙が続くこともなくなります。
また、これらのあいづちを使いこなすことができれば、自分の知らない話題であっても、会話に困ってしまうようなことがありません。
相手に合わせつつ、相手を気分良くさせ、どんどん喋ってもらうことができる方法なのですね。
あいづちには4つの種類がある
あいづちには、以下のような4種類のものがあります。
- 同調
- 共感
- 感動
- 深掘
同調
同調とは、その文字通り、「調子を合わせる」という意味です。
つまり、相手に対して「ちゃんと話を聴いていますよ!」ということを伝えるためのあいづちです。
・はい
・ほお
・へえ
・なるほど
・うん
などが、同調のあいづちにあたります。
適当な感じで声に出すのではなく、相手の話に合わせてトーンや大きさを変化させることで、より良いあいづちになります。
共感
共感のあいづちも、文字通り相手の気持ちや話に共感するという意味です。
相手の不安や喜び、悲しみや怒りに共感することで、「この人はちゃんと分かってくれている」「話を聞いてくれている」と思ってもらうことができます。
・分かるよ、楽しいよね
・それは辛かったよね
・嬉しいね~
・それはムカツクね
・酷いよね
・面白いよね
など、共感していることを伝えていくあいづちです。
相手が会話の中で、「○○で楽しかった」「△△が辛くて」というように気持ちを表すワードを入れた時には、うなづいてその気持ちに共感することがポイントとなります。
感動
感動を伝えるようにすると、相手は嬉しくなります。
誰だって、自分が言ったことに対して感動されると嬉しく感じるものですよね。
・凄いね!
・さすがです
・素晴らしいです
など、先程の例文のように、このような言葉を少しオーバーに伝えることがポイントです。
たくさん感動の言葉を伝えることができる方は、さりげなく相手を褒めることができる方なので、話し相手をいい気分にすることができます。
深掘
そして最後に、「深掘り」です。
これは、もっと話を聞かせて欲しい、話の続きが気になって仕方がない!という気持ちを伝えるあいづちです。
・次は?
・そこからどうなったの?
・例えばなに?
・それで?
・それから?
など、このようなあいづちは、相手の話を深掘りすることができ、相手をお喋りさんにすることができるのです。
自分は話をすることが苦手だと感じている方は、このようなあいづちを上手に使えるようにすると、自然と相手に話をしてもらえるようにすることができるため安心です。
- あいづちは首を振るだけではなく、言葉も活用する
- あいづちには4種類のものがある
- あいづちを使いこなせば、相手をお喋りさんにすることができる
【3つ目の聴く力】聴きながら共感する
そして3つ目、”聴きながら共感する”というものがあります。
聴きながらうなづくことに似ているようで少し違うのが、この聴きながら共感する、ということです。
「分かります、そうですよね」ということを直接言葉にする他に、身振り手振り・声のトーンなどで表現することがポイントとなります。
”傾聴する”ということ
先程、傾聴についても少し触れたのですが、「聴きながら共感する」ということと「傾聴する」ということは似ています。
相手が話すことを受け入れて認め、共感していく姿勢が大切だということです。
相手の話に合わせて、うなづきながら、声の大きさやトーン、表情などを相手に合わせていきます。
相手の声の大きさやトーン、表情などに合わせることによって、相手との見えない部分で深く繋がり合うことができ、共通点とすることができるのです。
例えば、ちょっと気になる人が、自分と同じようなタイミングでお茶を飲んだり、自分が悲しい顔をしたら一緒に悲しい顔をしてくれたりしたら、どう思いますか?
何かしら繋がりを感じたり、共感してもらっていると感じるのではないでしょうか。
相手の気持ちに寄り添って、自分の声や表情を変化させることで、共感していると伝えることができるのです。
雑談の場では意見は求められていない!意見せずに共感する
雑談の場は、議論の場ではありません。
そのため、相手の話や相手が思っていることに対して意見する必要は全くありませんし、求められていません。
求められていないことを張り切ってやってしまうことがないように、まずは意見せずに共感するということを覚えておきましょう。
何か言いたいことがあっても、反対意見であっても、まずは黙って相手の話に耳を傾けるようにするのです。
たくさん話しを聞いてもらうことができれば、相手も満足しますし、後々こちらの意見がすんなり受け入れられやすくなります。
また、初対面の方であってもすぐに打ち解けやすくなりますし、会話も続きやすくなります。
そして、「私」という言葉を口にすることも、意見をすることと同じような意味を持ちます。
自分のことを話すことになり、相手の話を聴いているとは言えなくなるのです。
- 言葉だけではなく、相手の表情や声などに合わせることで共感を伝える
- 雑談の場では意見は求められていない、ということを忘れない
- 「私」を使うと自分のことに意識が向いてしまうため、使わない
【4つ目の聴く力】聴きながら質問する
4つ目の聴く力は、”聴きながら質問する”というものです。
さっきはじっくり話を聞けと言ったくせに、今度は質問するとはどういうことだ?!と思われる方も多いと思います。
この質問するというのは、相手によりたくさん話しをしてもらうための質問であり、相手の話を遮っていいわけではありません。
相手に話してもらうための、上手な質問方法とは
相手によりたくさん話しをしてもらうための、上手な質問方法をご紹介したいと思います。
質問をする際のポイントは、以下の2つです。
- YES or NOで答えられる質問はダメ
- 自由に答えられるような質問の仕方をすること
YES or NOで答えられる質問はダメ
「はい・いいえ」で答えられる質問は、あまり良くありません。
というのも、このような限定的な質問の場合、相手がそこから何かを話すということができなくなるため、会話が続かなくなってしまう可能性があるのです。
例)
このように、はい・いいえで答えられる質問では、相手も自分も話をすることができなくなってしまいます。
むしろこの例では、「甘いからですか?」など、自分の勝手なイメージを押し付けているだけ、もしくは言わせているだけの会話になっています。
このような限定的な質問では、その後話しが途切れてしまったり、多くの方が苦手とする沈黙の時間が続いてしまったりするのです。
これでは、盛り上がりのない、半ば強制的な一問一答です。
自由に答えられるような質問の仕方をすること
ところが、限定的な質問ではなく自由に答えられるような質問をすることで、相手に自由に発言してもらうことができ、どちらも沈黙するということがなくなります。
無理矢理答えさせているような感じもありませんし、勝手なイメージを押し付けているような感じでもありません。
例)
このように、はい・いいえではなく、自由に答えることができる形式の質問にすることで、会話が途切れずにお互い楽しく話すことができるようになります。
ただし、一つずつ考え込んでから答える方が相手の場合には、初めは「はい・いいえ」で答えられる質問を投げかけてみて、その反応を見てから自由に答えられる質問をすると、沈黙の時間が短くなります。
普段誰かと話をする際に、自分がどのような質問の仕方をしているのかを意識してみると面白いです。
もし、限定的な質問ばかりしていたという場合には、自由に答えられるような質問をするように心がけてみてくださいね。
- 限定的な質問をしてしまうと、会話が続かない
- 自由に答えられる質問をすることで、話が広がる
- どんなに口数の少ない人でも、質問をされると話してくれる
4.相手と合わせるべき3つのリズムをマスター!
雑談をする際に、相手と話を合わせるべき、3つのリズムがあります。
これは、”聴きながら共感する”という聴き方の部分で少し触れた内容に通ずる部分があります。
以下の3つのリズムを相手と合わせることによって、相手と心を繋げることができ、いい印象を与えると同時に会話が途切れないようにすることができます。
- 発言するスピード
- 声の大きさ
- 仕草
【その1】発言するスピード
まず1つ目は、発言するスピードです。
どの程度のスピードで話をするのかは、人によって様々ですよね。
このスピードを相手と合わせるなんて難しそう!と思うかもしれませんが、実はとても簡単です。
速い人には速く、遅い人には遅く、こちらが合わせる
発言するスピードが速く、せっかちな印象を持つ相手に対しては、速いスピードでうなづくようにします。
ただし、ブンブンと縦に首を振りまくったり、「はいはい」「なるほどなるほど」というようにせわしなく返事をするということではありません。
テンポよく、相手が言葉を区切る部分に合わせて頷いたり、あいづちをうつようにします。
反対に、発言するスピードが遅くゆったりと話す印象をもつ相手に対しては、こちらも遅いスピードで頷くようにします。
スローモーションのように首を動かしたり発言するということではなく、相手を急かさないように注意しながら、相手のペースにあわせて頷くのです。
スピードが速い相手に遅いスピードで対応すると、「なんか息が合わないなあ」「理解が悪い人だ」などと思われてしまいます。
逆に、スピードが遅い相手に速いスピードで対応すると、「せっかちな人だなあ」「はやく話を切り上げたいのかな」「ちゃんと聴いているのかな?」などと思われてしまいますので、注意しましょう。
間の取り方も合わせること
そして、間の取り方も合わせるようにすることが大切です。
スピードのことばかり気にしているとあまり意識できなくなってしまうのが、この「間」です。
発言のスピードが速い方は、間をもたせずに話を進めていきます。
発言のスピードが遅い方は、間をもたせながら話を進めていきます。
この「間」を大切に、相手のペースに合わせてこちらも間をとるようにすることが大切になります。
例1)スピードが速い方の「間」に合わせる
例2)スピードが遅い方の「間」に合わせる
このように、間の取り方もあわせることで、より心の繋がりを深くすることができます。
「話しやすい人だ」という印象を与えることができますし、テンポが合うということで会話が気持ちよく感じられ、途切れにくくなるのです。
【その2】声の大きさ
そして、声の大きさも相手と合わせるようにすることがポイントです。
もちろん、静かにしなくてはならない場所で、相手の声が大きいからといって自分も大きな声で話すというのはまた別の話なので、その点は注意してくださいね。
ボソボソ話す人には、こちらもボソボソでOK
会話をしている時に、元気よくハキハキと大きめの声で話す方もおられれば、ボソボソと小さな声で話をする方もおられますよね。
「誰かと会話をする時に、ボソボソと小さな声は失礼だから、私は大きめの声で話そう!」と思ってしまいがちですが、雑談においてはそうともいい切れません。
発言のスピードと同じように、声の大きさも自分と同じくらいである場合には、なんとなくの共通点があると感じることができ、話しやすいという印象を与えることができるのです。
そのため、会議などではなく雑談の場であれば、ボソボソと話す相手にはこちらもボソボソと話をするほうがいいのです。
反対に、ハキハキと元気よく大きめの声で話をする方の場合には、こちらも声を張って話をするようにしましょう。
【その3】仕草
そして3つ目、「仕草」です。
仕草といっても、色っぽい仕草やカッコイイ仕草などのことではありません。
”相手と同じ仕草をするよう、意識して合わせる”という意味です。
相手と同じ仕草をすることで、潜在意識レベルで通じ合う
普段何気なくやっている仕草を相手と同じようにすることで、潜在意識レベルで通じ合うことができます。
一見難しそうに思えますが、実はこれ、とても簡単なのです。
- 相手がコップを持ったら、自分もコップを持つ
- 相手が髪を触ったら、自分も髪を触る
- 相手が何かを食べたら、自分も食べる
このように、相手と同じ仕草・動作をすることによって、共通点を作り出すことができるようになります。
よく、同じアーティストが好き、同じファッションブランドが好き、同じ動物が好き、などの共通点で盛り上がることがありますが、それは顕在意識レベルでの話です。
仕草をあわせることで、潜在意識レベルでの共通点を持つことができ、相手の気持ちを理解しやすくなります。
ただし、あからさまに真似をしてはいけません。
真似をされていると感じると、たちまち相手は不愉快な気持ちになってしまいますので、真似をしていることを悟られないようにしなくてはなりません。
相手の手や足の動きに合わせて、自分は相手よりも小さく動かすようにすると、悟られにくくなります。
呼吸も合わせると、文字通り「息が合う」人に
そして、余裕があれば、仕草と同時に呼吸も合わせるようにしてみてください。
相手が息を吸ったら自分も吸う、相手が息を吐いたら自分も吐く、ということを意識するのです。
同じタイミングで呼吸をすることで、話をする際の呼吸のタイミングも合いますので、とても自然に打ち解けることができるようになります。
呼吸のタイミングが異なると、話の間を上手にとることが難しくなる場合がありますが、このタイミングが同じなら「間」も取りやすくなりますよね。
5.沈黙の時間が怖い時の秘技「単語拾い」
ここまで、雑談に必須とも言える”聴く力”と、雑談の際に相手と合わせるべき3つのリズムについてご説明してきました。
そのようなことを駆使すれば、雑談に対する苦手意識を克服していくことができますが、それでも沈黙の時間が怖い、相手の反応が怖いという方にオススメの秘技があります。
名付けて、「単語拾い」です。
こちらが話題をふらなくても雑談が盛り上がる?!
雑談は無理矢理するものではありませんし、盛り上げようと頑張るべきものでもありません。
自然な流れで中身のないことを話すだけのものです。
ですが、「何か話さなくては」と焦ってしまい、無駄に張り切ってしまう方もおられますよね。
そんな時に「単語拾い」をすると、こちらから無理に話題をふらなくても雑談を盛り上げていくことができるようになるのです。
単語拾いは、いわゆる「オウム返し」のことです。
例)
このように、相手が話した言葉の中から、言葉を拾って繰り返すだけです。
とても簡単なのに、相手はそこから話を続けてくれますし、不思議と会話が広がっていくのです。
相手が使った単語を繰り返すことに加えて、時々質問を入れたりすると、より話が広がりやすくなり、相手がどんどん喋ってくれるようになります。
文章拾いはただバカにしたように聞こえるだけなのでNG
とても簡単で便利な「単語拾い」ですが、やってはいけないことがあります。
それは、「単語拾い」ではなく「文章拾い」です。
例)
このように、単語ではなく相手が言った文章をそのまま繰り返すことは、相手を馬鹿にしているように聞こえたり、適当に流しているように聞こえたりするためNGです。
あくまでも、単語を拾って繰り返すようにしましょう!
雑談に慣れてきたら、あえて沈黙を作ってみる
少し高度なテクニックとして、「あえて沈黙を作る」というものもあります。
自分が話題をふらなくても、相手が言ったことに対して「なるほど・・・」「はい・・・」というように、あえてそのまま沈黙を作るのです。
そうすると、相手もじっと何かを考え、話し始めてくれることがあります。
あえて沈黙を作ることで、相手が熟考したり、話しやすいタイミングを作ったりすることができるようになるため、より深い話をしやすくなります。
これは、日常会話というよりも、商談や取引などの際に使えるテクニックとして覚えておくと便利です。
6.まとめ
「人見知りでダメだ」「会話が続かない」「初対面の人は苦手」などと思っていた方、少しでも考え方は変わりましたでしょうか?
雑談には、話す力よりも聴く力が必要であり、人見知りや話下手などは全く関係がないのです。
そのため、どちらかと言えば口下手だという方のほうが、雑談力を高めることができる可能性が高いと言えます。
- 自分のことばかり考えずに、相手のことを考える
- 相手の話を聴いて、あいづちを打つ
- 相手のリズムに合わせる
- 自由に答えられる質問をする
- 相手が使った単語を繰り返す
など、このようなことを意識することで、雑談を苦痛に感じることが少なくなり、話しやすい人だという印象を与えることができるようになります。
まずは、自分がどのように相手と会話をしているのかという部分に目を向け、自分のことばかりではなく相手のことを考えられるようにしていくことが大切です。